TaiLexi AI日本の判例・法令
国会審議›第107回国会›閣法第22号
閣法第107回国会 第22号成立修正あり

特定地域中小企業対策臨時措置法案

昭和61年法律第97号 特定地域中小企業対策臨時措置法
提出昭和61年10月31日 内閣
付託衆議院 商工委員会
参議院 商工委員会
成立
昭和61年法律第97号
審議会議 6回・発言 365(政府答弁等 160)

審議経過

右の数字は会議の発言数

衆議院商工委員会

  1. S61.11.4趣旨説明商工委員会 44
  2. S61.11.5質疑・修正案趣旨説明・採決・附帯決議・修正案商工委員会 5209
  3. S61.11.6委員長報告・採決・附帯決議本会議 1227

参議院商工委員会

  1. S61.11.11趣旨説明商工委員会 39
  2. S61.11.20質疑・修正案趣旨説明・附帯決議・採決・修正案商工委員会 4133
  3. S61.11.26附帯決議・採決・委員長報告本会議 1060

提案理由

田村元 通商産業大臣 昭和61年11月4日

特定地域中小企業対策臨時措置法案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。

 最近の中小企業を取り巻く環境は、円高の一層の進展、北洋漁業規制の一層の強化等により厳しいものとなっており、特に、輸出型産地、企業城下町等の特定の地域においては、円高の一層の進展等により直接的に影響を受ける中小企業のみならず、商業、サービス業等にも影響が及ぶとともに、雇用状況が悪化する等地域経済全体の疲弊が急速に進むことが深く懸念されております。

 政府といたしましては、このような事態に対処するため、去る九月、総合経済対策の中で、円高等内外の経済環境の急激な変化に直面している中小企業の構造転換等を支援するため、特に深刻かつ集中的な影響を受けている地域における中小企業者に対し、法的措置も含めた総合的な助成措置を講ずることを決定したところであります。本法律案は、この決定を受けまして、こうした地域における総合的中小企業対策の骨格を形成するものとして立案されたものであります。

 次に、この法律案の要旨を御説明申し上げます。

 まず第一に、円高の一層の進展等最近における内外の経済的事情の著しい変化により地域経済全体が大きな影響を受けており、その地域の相当数の中小企業者の事業活動に著しい支障が生じていると認められる地域を「特定地域」として政令で指定します。この特定地域の指定に当たっては、雇用に関する状況も考慮するものとしております。

 第二に、特定地域の中小企業者は、新分野への進出に関する事業等新たな経済的環境に適応するための措置に関する計画を作成し、都道府県知事の承認を受けることができることとしております。

 第三に、計画の承認を受けた中小企業者に対し、種々の助成を講ずることとしております。助成の内容は具体的には、承認中小企業者が承認計画に従って新たな経済的環境への適応を図るために行う事業等に必要な資金の確保、設備近代化資金の返済猶予、承認中小企業者に対する金融の円滑化を図るための中小企業信用保険における付保限度の別枠の設定等の特別措置、承認中小企業者に対する試験研究費に充てるための負担金等についての課税の特例措置等であります。

 第四に、特定地域における工場の新増設を促進するため、設備の導入に当たっての特別償却等税制上の措置等を講ずるとともに、公共事業の実施に関し特定地域における経済の安定等の見地から必要な配慮を加えることとしております。このほか、関係地方公共団体においても国の施策と相まって所要の施策を実施するよう努めることとしております。

 以上が、この法律案の提案理由及びその要旨であります。何とぞ慎重御審議の上、御賛同くださいますようお願い申し上げます。

第107回国会衆議院商工委員会議録第4号1頁(昭和61年11月4日)〔田村元通商産業大臣発言・発言番号2〕 会議録 国会会議録検索システム

附帯決議

衆議院 商工委員会昭和61年11月5日

政府は本法施行に当たり、最近の内外の経済環境の著しい変化に伴う中小企業の深刻な実情にかんがみ、特に、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。

一特定地域の指定に当たっては、経済活動及び雇用状況の悪化が集中的にあらわれている地域を弾力的に指定するよう配慮すること。

二特定中小企業者等の適応措置に関する計画の作成に際しては、当該事業者に雇用される労働者の意見を聴き、雇用安定の確保を期するよう指導すること。

三都道府県知事の適応措置に関する計画の承認については、地域の実情等に応じ弾力的に対応し得るよう承認基準の策定に配慮すること。

四適応措置に関する計画の承認を受けた中小企業者に対する融資制度については、超低利の融資制度の趣旨が十分生かされるよう融資基準の策定に配慮するとともに、特定中小企業者事業転換対策等臨時措置法に基づく事業転換に対する融資制度の運用の改善についても検討すること。なお、中小企業金融については、公定歩合の引下げが適切に反映されるよう配慮すること。

五特定地域に対する公共事業の重点配分については、その実効をあげるよう十分配慮するとともに、官公需の発注に当たっても、可能な限り特定地域の中小企業者に対し優先的に行うよう努めること。

六特定地域の企業誘致の促進を図るため、必要な助成措置の拡充について検討すること。

七一般的な雇用情勢、特に特定地域の雇用情勢の実情にかんがみ、関係機関の連携を一層緊密化し、雇用対策に万全を期するよう措置すること。

参議院 商工委員会昭和61年11月20日

政府は、本施行にあたり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。

一輸出型産地、企業城下町等の地域における中小企業の深刻な実情にかんがみ、本法による措置を迅速かつ的確に実施に移すこと。

二特定地域の指定にあたっては、客観的な指定基準に基づき公平かつ適切に行うとともに、関係地方自治体の意見等を十分に考慮し、必要に応じ地域の実態に即した弾力的対応についても配慮すること。

三適応措置に関する計画の作成に際しては、当該事業者に雇用される労働者の意見を聴き、雇用安定の確保を期するとともに、下請企業への配慮が行われるよう特定中小企業者等を指導すること。

四承認中小企業者に対する低利融資については、制度の趣旨が十分生かされるよう融資基準の策定に配慮するとともに、中小企業金融については、公定歩合の引下げが適切に反映されるよう配慮すること。

五信用保証協会が特定地域関係保証を行う場合の担保の徴求については、制度の趣旨に即して個々の中小企業者の実情に応じた適切な運用が行われるよう指導すること。

六特定地域に重点配分される公共事業の実施にあたっては、当該地域における中小企業者の受注機会の確保、労働者の雇用機会の拡大に十分貢献するものとなるよう配慮すること。また、特定地域の企業誘致促進に必要な助成措置の拡充、強化について検討を進めること。

七円高等により、輸出関連産業等では中小企業はもとより、基幹産業に至るまで深刻な影響を受け、雇用情勢、地域経済情勢等が著しく悪化している実情にかんがみ、行き過ぎた円高に対する為替レートの安定化のための諸条件整備に十分配慮するとともに、内需拡大のための各般の思い切った施策を積極的に展開し、景気の浮揚と新規の需要創出に努めること。

出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=110701022)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。