建築基準法の一部を改正する法律案
衆議院 建設委員会
昭和62年法律第66号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院建設委員会
- S62.5.15趣旨説明建設委員会 3271
- S62.5.21質疑・採決・附帯決議建設委員会 4300
- S62.5.22委員長報告・採決・附帯決議本会議 2155
参議院建設委員会
- S62.5.26趣旨説明・質疑・採決・討論・附帯決議建設委員会 5220
- S62.5.27附帯決議・委員長報告・採決本会議 1466
提案理由
天野光晴 建設大臣 昭和62年5月15日ただいま議題となりました建築基準法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその要旨を御説明申し上げます。
近年、木造建築物等についての防火性、耐震性の技術が向上してきております。また、環境の整備や合理的な土地利用の促進の観点から、建築物の形態に関する制限について改善を要する面があらわれてきております。
このような状況にかんがみ、木造建築物等についての建築制限並びに建築物の容積及び高さの制限等を合理化する必要があります。
以上がこの法律案を提案する理由でありますが、次にこの法律案の要旨を御説明申し上げます。
まず、一定の技術的要件に適合する木造建築物等に係る制限の合理化についてであります。
第一に、高さ十三メートルまたは軒の高さ九メートルを超えて建築することができることといたしております。
第二に、火災の発生のおそれの少ない用途に供するものについて、防火壁の設置を必要としないことといたしております。
第三に、準防火地域において三階建てのものを建築することができることといたしております。
次に、建築物の容積及び高さの制限の合理化等についてであります。
第一に、幅員の小さい道路が幅員の大きい道路に接続する場合及び壁面線の指定がある場合について、前面道路の幅員による容積率を割り増すことといたしております。
第二に、第一種住居専用地域内における建築物の高さの限度に、現在の十メートルのほか十二メートルを加えることといたしております。
第三に、道路斜線制限の適用を、一定の範囲内に限定するとともに、道路から後退した建築物については緩和するものとし、あわせて隣地斜線制限についても所要の合理化を行うことといたしております。
第四に、総合的設計による一団地の建築物の特例について、建てかえ等に関する手続を整備することといたし保ております。
以上がこの法律案の提案の理由及びその要旨でありますが、何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。
第108回国会衆議院建設委員会議録第3号26頁(昭和62年5月15日)〔天野光晴建設大臣発言・発言番号269〕 会議録 国会会議録検索システム
立法資料のある条文
この法律案の審議で取り上げられた条(政府答弁の件数順)附帯決議
案文はお手元に配付してありますが、その内容につきましては、既に質疑の過程において委員各位におかれては十分御承知のところでありますので、この際案文の朗読をもって趣旨の説明にかえることといたします。建築基準法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)政府は、本法の施行に当たっては、次の諸点に留意し、その運用に遺憾なきを期すべきである。
一木造建築物の制限の改正については、十分な安全性を確保するよう措置するとともに、良質な木造建築物の普及のため、関係業界等に対する指導を徹底すること。なお、準防火地域内の三階建て木造建築物については、現在の木造住宅の施工の実態に十分配慮すること。
一容積率制限及び道路斜線制限等の改正については、良好な市街地環境が確保されるよう、地方公共団体と緊密な連携を図り、適切な執行に努めること。
一第一種住居専用地域における十二メートルの高さ制限地域の設定に当たっては、地域の実情に十分配慮するとともに、地元住民の意同を踏まえた都市計画とすること。
一市街地内において土地の適切な高度利用が進むよう、都市基盤施設の整備の推進により一層努めること。
政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講じ、その運用に遺憾なきを期すべきである。
一木造建築物の制限の改正については、安全性が十分に確保されるよう措置するとともに、良質な木造建築物の普及を図るため、地域の優良工務店の育成等関係業界等に対する指導、啓蒙に努めること。
二容積率制限及び道路斜線制限等の改正については、良好な市街地環境が確保されるよう、地方公共団体と緊密な連携を図り、適切な執行に努めること。
三第一種住居専用地域における十二メートルの高さ制限地区の指定に当たっては、地元住民の意向を踏まえ、地域の実情に十分配慮すること。
四市街地内において土地の適切な高度利用が計画的に進むよう、都市基盤施設の整備の促進に努めること。
次に、国土利用計画法の一部を改正する法律案は、最近における地価の高騰に対処するため、都道府県知事が指定する区域に所在する土地について権利の移転等の届け出を要する面積の限度を引き下げることができることとするなどの措置を講じようとするものであります。委員会における質疑の詳細は会議録によって御承知願います。質疑を終了し、日本共産党を代表して上田委員より修正案が提出され、討論なく、採決の結果、修正案は賛成少数をもって否決され、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。なお、本法律案に対し附帯決議案が提出され、全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。次に、関西文化学術研究都市建設促進法案は、衆議院提出に係るもので、関西文化学術研究都市の建設に関する総合的な計画を策定し、その実施を促進することにより、文化、学術及び研究の中心となるべき都市の建設を推進しようとするものであります。委員会における質疑の詳細は会議録によって御承知願います。質疑を終了し、討論なく、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。次に、建設業法の一部を改正する法律案は、建設業における施工技術水準の高度化、経営体質の改善等に資するため、特定建設業の許可基準の改正、監理技術者制度の整備、技術検定に係る指定試験機関制度の導入、経営事項審査制度の整備等を行おうとするものであります。委員会における質疑の詳細は会議録によって御承知願います。質疑を終了し、討論に入りましたところ、日本共産党を代表して上田委員より反対の意見が述べられ、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。なお、本法律案に対し附帯決議案が提出され、全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。以上、御報告申し上げます。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=110801049)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。