総合保養地域整備法案
衆議院 建設委員会
昭和62年法律第71号
審議経過
右の数字は会議の発言数参議院建設委員会
- S62.5.14趣旨説明・質疑・附帯決議・採決・討論建設委員会 3258
- S62.5.20附帯決議・採決・委員長報告本会議 1147
衆議院建設委員会
- S62.5.21趣旨説明建設委員会 4300
- S62.5.22質疑・採決・附帯決議建設委員会 5131
- S62.5.22委員長報告・採決・附帯決議本会議 2155
提案理由
綿貫民輔 国土庁長官 昭和62年5月14日総合保養地域整備法案につきまして、その提案の理由及び主要な内容を御説明申し上げます。
近年における国民の余暇時間の増大、生活様式の多様化等に伴い、余暇における活動に関する国民の需要は増大しており、これに伴ってその内容も多様化しております。すなわち、自然との触れ合い、健康の維持増進、創造的活動、地域・世代を超えた交流等に対する国民のニーズが高まってきているわけであります。
また、今後の地域振興を推進していくためには、経済のサービス化の進展等産業構造の変化に対応して、地域の資源を活用しつつ、第三次産業を中心とした新たな施策を展開していくことが必要であります。
本法律案は、こうした見地から、国民がすぐれた自然条件の中で滞在しつつスポーツ、教養文化活動などの多様な活動を行うことができる地域の整備を、民間事業者の能力の活用に重点を置きつつ進めるための総合的な措置を講ずることにより、ゆとりのある国民生活のための利便の増進並びに当該地域及びその周辺地域の振興を図り、もって国民福祉の向上並びに国土及び国民経済の均衡ある発展に寄与することを目的とするものであります。
次に本法律案の主要な内容について御説明申し上げます。
第一は、本法律案により整備の対象となる地域についてであります。
本法律案により整備の対象となる地域は、
一、良好な自然条件を備えた相当規模の広がりを有する地域であること、二、用地の確保が容易であること、三、民間事業者による関係施設の整備が相
当程度行われる可能性があることなどの要件を備えた地域としております。
第二は、基本方針の作成についてであります。
主務大臣は、整備に関する基本的事項、対象地域の設定等について、都道府県の作成する基本構想のための指針となる基本方針を定めることとしております。
第三は、基本構想の作成についてであります。
都道府県は、主務大臣の定めた基本方針に基づき、特定地域について基本構想を定め、主務大臣の承認を申請することができることとしております。基本構想においては、対象地域、整備の方針、当該地域に整備される特定施設に関する事項、公共施設の整備の方針に関する事項、整備の一環として推進すべき産業の振興に関する事項、土地の確保に関連した農用地の整備に関する事項、自然環境の保全との調和、農林漁業の健全な発展との調和、居住機能との調和、観光業の健全な発展、地価の安定等について定めることとしております。
第四は、基本構想の実施及びそのための税制その他の助成措置についてであります。
基本構想に基づいて実施される地域の整備は、民間事業者の能力の活用に重点を置いて行うこととし、税制、財政、金融上の措置などを講ずることといたしております、すなわち、基本構想に従って民間事業者が設置した一定の施設等については租税特別措置法による特別償却、地方税法による特別土地保有税等の減免措置を講ずるほか、必要な資金の確保に努めることとしております。
さらに、地方公共団体が民間事業者の設置した一定の施設について固定資産税等の不均一課税を行った場合には地方交付税による減収補てん措置を講ずるほか、民間事業者に対して出資、補助等の助成を行ったときは当該助成に要する経費を地方債対象経費として特例的に扱うこととしております。
また、国及び地方公共団体は、基本構想を達成するために必要な公共施設の整備の促進に努めるとともに、農地法等による処分についての配慮、国有林野の活用、港湾に係る水域の利用についての配慮等所要の措置を講ずることといたしております。
なお、本法律案は国土庁長官、農林水産大臣、通商産業大臣、運輸大臣、建設大臣及び自治大臣が協力して実施することといたしております。
以上がこの法律案の提案の理由及び主要な内容であります。
何とぞ慎重に御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願い申し上げます。
第108回国会参議院建設委員会会議録第3号1頁(昭和62年5月14日)〔綿貫民輔国土庁長官発言・発言番号5〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講じ、その運用に遺憾なきを期すべきである。
一ゆとりある国民生活の実現を図るため、労働時間の短縮等余暇時間増大の施策を積極的に推進すること。
二総合保養地域の円滑かつ効率的な整備を図るため、関係行政機関の緊密な連絡体制を確立すること。
三地域の設定及び整備に当たっては、地元の実情をふまえ弾力的に対処するよう努めるとともに、地元自治体の自主性を尊重すること。
四地域の設定及び整備に当たっては、土地利用の適正化に努めるとともに、地価対策に万全を期すること。
五地域の整備に当たっては、自然環境の保全との調和に十分配慮するとともに、生活環境対策に努めること。
六国民保養地にふさわしい良質な施設の整備に努めるとともに、適正な料金で利用できるよう十分配慮すること。
案文はお手元に配付しておりますが、その内容につきましては、既に質疑の過程において委員各位におかれては十分御承知のところでありますので、この際、案文の朗読をもって趣旨の説明にかえることといたします。総合保養地域整備法案に対する附帯決議(案)政府は、本法の施行に当たっては、次の諸点に留意し、その運用に遺憾なきを期すべきである。
一ゆとりある国民生活の実現を図るため、労働時間の短縮等余暇時間増大の施策を積極的に推進すること。
一総合保養地域の円滑かつ効率的な整備を図るため、関係行政機関の緊密な連絡体制を確立すること。
一地域の設定及び整備に当たっては、地元の実情を踏まえ弾力的に対処するよう努めるとともに、地方公共団体の自主性を尊重すること。また、地方公共団体の負担の軽減を図るよう努めること。
一地域の設定及び整備に当たっては、土地利用の適正化に努めるとともに、地価対策に万全を期すること。
一地域の整備に当たっては、自然環境の保全との調和に十分配慮するとともに、生活環境対策に努めること。
一国民保養地にふさわしい良質な施設の整備に努めるとともに、適正な料金で利用できるよう十分配慮すること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=110801080)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。