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国会審議›第109回国会›閣法第5号
閣法第109回国会 第5号成立修正あり

地方税法の一部を改正する法律案

昭和62年法律第94号 地方税法の一部を改正する法律
提出昭和62年7月31日 内閣
付託衆議院 地方行政委員会
参議院 地方行政委員会
成立
昭和62年法律第94号
審議会議 11回・発言 947(政府答弁等 417)

審議経過

右の数字は会議の発言数

衆議院地方行政委員会

  1. S62.8.18趣旨説明・質疑地方行政委員会 227
  2. S62.8.18趣旨説明・質疑本会議 952
  3. S62.8.21質疑地方行政委員会 3255
  4. S62.8.25質疑地方行政委員会 4201
  5. S62.9.2修正案趣旨説明・討論・附帯決議・採決(修正)・修正案地方行政委員会 626
  6. S62.9.3委員長報告・討論・採決(修正)・附帯決議本会議 1540

参議院地方行政委員会

  1. S62.9.4趣旨説明・質疑本会議 1061
  2. S62.9.8趣旨説明・衆議院修正部分趣旨説明地方行政委員会 36
  3. S62.9.17質疑地方行政委員会 4288
  4. S62.9.19修正案趣旨説明・討論・採決・附帯決議・修正案地方行政委員会 538
  5. S62.9.19採決・委員長報告・附帯決議本会議 1335

提案理由

葉梨信行 自治大臣・国家公安委員長 昭和62年8月18日

ただいま議題となりました地方税法の一部を改正する法律案の提案理由とその要旨につきまして御説明申し上げます。

 最近における社会経済情勢の変化等に即応した税制全般にわたる改革の一環として住民負担の軽減及び合理化等を行うこととし、個人住民税について税率構造の緩和、基礎控除額等の引き上げ及び配偶者特別控除の創設を行うとともに、住民税における利子課税制度の合理化等の改正を行う必要があります。

 以上が、この法律案を提案いたしました理由であります。

 次に、この法律案の要旨につきまして御説明申し上げます。

 その一は、道府県民税及び市町村民税についての改正であります。

 個人の道府県民税及び市町村民税につきましては、中堅所得者層を中心とした負担の軽減合理化を図る観点から、税率構造の簡素化及び累進度の緩和並びに基礎控除額等の引き上げを行うとともに、配偶者特別控除を創設し、これとの関連において配偶者に係る白色申告者の事業専従者控除の控除限度額を引き上げることとするほか、老年者控除額の引き上げ等を行うことといたしております。これらの改正は、昭和六十二年度及び昭和六十四年度に実施することといたしております。

 また、住民税における利子課税制度につきまして、道府県民税として利子割を創設することとし、老人等に対する利子非課税制度に係るものを除く利子等及び金融類似商品の収益について、利子等の支払い等を行う金融機関等の営業所所在地の都道府県が、その支払いの際、一定の税率により、他の所得と分離して課税する仕組みを導入するとともに、都道府県から市町村に対し、個人に係る利子割額に相当する額の五分の三を交付することといたしております。

 その二は、事業税についての改正であります。事業税につきましては、道府県民税及び市町村民税と同様に、配偶者に係る白色申告者の事業専従者控除の控除限度額を引き上げる等の措置を講ずることといたしております。

 その三は、道府県たばこ消費税及び市町村たばこ消費税についての改正であります。道府県たばこ消費税及び市町村たばこ消費税につきましては、昭和六十一年度における地方財政対策の一環として講じられた税率等の特例措置の適用期限を昭和六十三年三月三十一日まで延長することといたしております。

 その四は、電気税についての改正であります。繊維製品及び紙の製造の用に供する電気に係る税率の軽減措置の適用期限を昭和六十五年五月三十一日まで延長することといたしております。

 その五は、納税環境の整備についての改正であります。過少申告加算金、不申告加算金または重加算金について、自主申告に係るものを除き、その割合を百分の万引き上げることとするほか、地方税の確定金額等に係る端数計算の基準額について所要の引き上げを行うことといたしております。

 このほか所要の改正を行うことといたしております。

 以上が、地方税法の一部を改正する法律案の提案理由及びその要旨であります。

 何とぞ慎重御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。

 次に、地方交付税法の一部を改正する法律案の提案理由とその要旨について御説明申し上げます。

 地方財政の現状にかんがみ、地方公共団体の財源の充実・確保を図るため、昭和六十二年度分の地方交付税の総額について、所要の加算を行うとともに、各種の制度改正等に伴って必要となる行政経費の財源を措置するため、地方交付税の単位費用を改正する等の必要があります。

 以上が、この法律案を提出いたしました理由であります。

 次に、この法律案の内容について御説明申し上げます。

 まず、昭和六十二年度分の地方交付税の総額につきましては、同年度の所得税、法人税及び酒税の収入見込み額は一般会計の当初予算に計上された額とするとともに、昭和六十一年度分交付税の精算額五千七百六億円を加算することとして地方交付税法第六条第二項の規定に基づき算定した額に、交付税及び譲与税配付金特別会計における剰余金の活用により加算することとした五百十億円及び地方交付税の総額の特例措置額三千三百十七億八千万円を加算した額から同年度分の利子の支払いに充てるため必要な額三千四百六十一億円を控除した額とすることとしております。

 これにより、当初予算に計上された地方交付税の総額を確保するとともに、補正予算に基づく追加公共事業等の実施のための一般財源所要額三千五百億円を地方交付税の総額として増額しようとするものであります。

 また、昭和六十六年度分から昭和六十八年度分までの地方交付税の総額につきましては、昭和六十六年度及び昭和六十七年度にあってはそれぞれ千百六十億円を、昭和六十八年度にあっては千百七十五億円を加算した額とすることとしております。

 次に、昭和六十二年度の普通交付税の算定につきましては、経常経費に係る国庫補助負担率の引き下げ等に伴い増加する経費に対し所要の財源を措置し、あわせて、生活保護基準の引き上げ、老人保健施策等高齢化への対応に係る経費の充実等福祉施策に要する経費、教職員定数の改善、教育施設の整備、私学助成等教育施策に要する経費、公園、清掃施設、市町村道、下水道等住民の生活に直結する公共施設の整備及び維持管理に要する経費、消防救急対策、公害対策等に要する経費、地域の活性化の促進に要する経費、国際化への対応に要する経費の財源を措置することとしており、さらに、投資的経費について、地方債振りかえ後の所要経費の財源を措置することとしております。また、補正予算により増額された公共事業等に要する経費について所要の措置を講ずることとしております。

 以上が、地方交付税法の一部を改正する法律案の提案理由及びその要旨であります。

 何とぞ慎重御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。

第109回国会衆議院地方行政委員会議録第2号1頁(昭和62年8月18日)〔葉梨信行自治大臣発言・発言番号2〕 会議録 国会会議録検索システム

附帯決議

衆議院 地方行政委員会昭和62年9月2日

政府は、今後の地方税制の改革に際しては、地方税源の拡充、社会的不公平の是正、住民負損の軽減適正化等を図るとともに、以下の各項について早急に検討し、善処すべきである。

一税制改革の実施に当たっては、高齢化社会に対応するとともに多極分散型国土の形成を図っていくための行財政基盤の強化に努め、国と地方及び都道府県と市町村の税源再配分について検討すること。

二個人住民税については、常に国民生活水準の動向等に配慮し、適正な負担水準を検討すること。また、地方税の自主性を踏まえながら、納税義務者の事務負担等を考慮した簡明な課税の仕組み等について検討すること。

三税負担の公平を図るため、事業税における社会保険診療報酬の非課税その他地方税における非課税等特別措置の整理合理化を推進すること。

四地方税収の安定確保を図るため、法人事業税の外形標準課税問題について引き続き検討すること。

五昭和六十三年度の固定資産税の評価替えに当たっては、最近の地価高騰の状況が特異なものであることに留意したものとするほか、固定資産税の性格を踏まえて、負担の急増を緩和するための措置を講ずること。

六キャピタルゲイン課税については、利子課税との均衡を考慮しつつ、段階的に課税を強化するとともに、究極的には原則課税を志向すること。

七所得税及び個人住民税減税等の税制改革の実施に当たっては、地方税財源の不足を来さぬよう特段の配慮を払うこと。

参議院 地方行政委員会昭和62年9月19日

政府は、左の事項について善処すべきである。

一地方交付税総額の長期的安定確保のため、地方交付税法第六条の三第二項の主旨に鑑み、地方交付税の対象税目の拡大等を含め、一般財源の安定充実を図ること。また、財政基盤の脆弱な地方団体の公債費負担比率の上界に対処できるよう財源措置を充実すること。

二国庫補助負担率の暫定措置が三年間であることに鑑み、補助負担率を更に変更しないこと。また、国民健康保険事業等の健全化を図るため、国庫補助負担金の充実を図るとともに、地方財政への負担転嫁は一切行わないこと。特に、退職者医療制度の見込み違い等による影響額は、国の責任において補てん措置を講ずること。

三昭和六十二年度地方財政対策については、地方財政運営に支障を来さないよう第二次補正予算等において的確な措置を講ずること。なお、道府県民税利子割の実施時期が昭和六十三年四月一日からとなることに伴い、いわゆる財対臨時の本年度分について所要の措置を講ずること。

四今後、補正予算による公共事業及び地方単独事業の追加に際しては、事業の確実な進捗を図るため、借入金が増大しないよう財政措置に留意すること。なお、NTT株式売却収入の活用による無利子貸付に当たっては、一般の公共事業の場合と同様、地方公共団体の負担分に対し的確な財源措置を講ずること。

五円高・構造不況による失業・雇用不安の拡大と地域経済社会の停滞を是正するため、不泥地域における産業の振興と雇用の創出を確保し、地方公共団体の財政の安定化に資するよう財政措置の充実を図ること。

六地方公営企業の健全化と経営基盤の確立を推進するため、経費負担区分を検討し、一般会計からの的確な繰入れに努めること。

七地方公務員の週休二日制の推進を図るとともに、土曜閉庁の検討を進めること。また、事務事業の民間委託については、住民サービスの低下を招かないよう配慮すること。

出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=110901005)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。