勤労者財産形成促進法の一部を改正する法律案
参議院 社会労働委員会
昭和62年法律第100号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院社会労働委員会
- S62.8.18趣旨説明社会労働委員会 34
- S62.8.18趣旨説明・質疑本会議 952
- S62.8.25質疑社会労働委員会 5250
- S62.9.3修正案趣旨説明・採決(修正)・附帯決議・修正案社会労働委員会 10143
- S62.9.4委員長報告・採決(修正)・附帯決議本会議 1619
参議院社会労働委員会
- S62.9.9趣旨説明社会労働委員会 4345
- S62.9.10質疑社会労働委員会 5333
- S62.9.17質疑社会労働委員会 8386
- S62.9.19修正案趣旨説明・討論・採決・附帯決議・修正案社会労働委員会 1026
- S62.9.19採決・委員長報告・附帯決議本会議 1335
提案理由
平井卓志 労働大臣 昭和62年8月18日ただいま議題となりました勤労者財産形成促進法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
勤労者財産形成促進法は、資産の保有面で立ちおくれが見られる勤労者生活の実情にかんがみ、勤労者の計画的な財産形成を促進して、その生活の安定を図り、もって国民経済の健全な発展に寄与することを目的として昭和四十六年に制定されたものであります。
その後、同法は四次にわたる改正を経て内容の充実が図られてきた結果、この法律による財産形成貯蓄を行う勤労者は現在千九百万人に達し、その貯蓄額も十一兆円を超えるなど、勤労者財産形成促進制度は勤労者生活に広く定着してきているところであります。
しかしながら、依然として立ちおくれの見られる勤労者の持ち家取得を促進するためには、そのための計画的な貯蓄を促進する仕組みの創設が必要であります。
また、今後本格的な高齢化社会が到来する中で、勤労者の老後生活の安定を図るためには、計画的な自助努力による年金資産の保有を進めることが重要となってきております。
さらに、企業の規模によって格差が見られる企業内福祉の充実の観点からも、中小企業への勤労者財産形成促進制度の導入を促進し、もって中小企業勤労者の福祉の向上を図ることが求められております。
政府は、このような実情等にかんがみ、ここに勤労者財産形成促進法の一部を改正する法律案を提出した次第であります。
次に、この法律案の内容につきまして、概要を御説明申し上げます。
第一は、勤労者財産形成住宅貯蓄の創設であります。
貯蓄に対する利子の非課税制度の見直しに際しては、勤労者の持ち家取得の促進と老後生活の安定を図る観点から、住宅取得または年金支給を目的とする財産形成貯蓄について、税制面での優遇措置を講ずることが必要であります。このため、従来の貯蓄の目的を問わない勤労者財産形成貯蓄及び年金支給を目的とする勤労者財産形成年金貯蓄に加え、新たに住宅取得を目的とする勤労者財産形成住宅貯蓄を創設し、この住宅貯蓄と年金貯蓄について、所得税及び道府県民税の課税上の特別措置を講ずることといたしております。
第二は、転職等の際の勤労者財産形成貯蓄の継続措置の拡充であります。
転勤、出向、転職の際も勤労者財産形成貯蓄を継続し、もって計画的な財産形成を可能とするため、現在同一の取り扱い金融機関等のみで認められている勤労者財産形成貯蓄の継続措置を、すべての金融機関間で認められるよう、その拡充を図ることといたしております。
第三は、勤労者財産形成貯蓄契約等の範囲の拡大であります。
勤労者財産形成促進制度の一層の普及を促進するとともに、勤労者の多様な財産形成を促進するため、勤労者財産形成貯蓄契約等の範囲に、中小企業での利用の多い損害保険契約を加えることといたしております。
その他、この法律案におきましては、その附則において、勤労者財産形成貯蓄契約について経過措置を規定するなど所要の規定の整備を行うことといたしております。
以上、この法律案の提案理由及びその内容の概要につきまして御説明申し上げました。
何とぞ慎重に御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
以上であります。
第109回国会衆議院社会労働委員会議録第3号2頁(昭和62年8月18日)〔平井卓志労働大臣発言・発言番号2〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、次の事項について、適切な措置を講ずべきである。
一勤労者財産形成促進制度については、今後の高齢化社会の進展等社会経済情勢の変化に即応し、勤労者の生活の質的向上に資するよう制度全般の整備充実を図ること。
二企業内福利厚生に関する企業規模間格差の現状にかんがみ、特に、中小企業に対する制度の普及促進に努めること。
三財形持家融資については、貸付手続の簡素化等運用面の改善に努めること。
四財形持家融資業務が効果的に推進されるよう財形貯蓄取扱金融機関に対し必要な指導を行うこと。
五財形持家分譲融資により日本勤労者住宅協会が建設する財移住宅については、地方公務員にも分譲できるよう努力すること。
六勤労者の住宅取得を促進するため、土地対策の強化を図るとともに、諸制度の整合を図る等の積極的な施策を推進すること。
七勤労者財産形成給付金制度及び基金制度について、事業主がこれらを積極的に活用するよう、なお一層行政指導を行うとともに、当該事業場のなるべく多くの勤労者が給付金の支給を受けられるような方策について引き続き検討すること。
政府は、次の事項について、適切な措置を講ずべきである。
一勤労者財産形成促進制度については、今後の高齢化社会の進展等社会経済情勢の変化に即応し、勤労者の生活の質的向上に資するよう制度全般の整備充実を図ること。
二企業内福利厚生に関する企業規模別格差の現状にかんがみ、特に、中小企業に対する制度の普及促進に努めること。
三財形持家融資については、融資業務が効果的に推進されるよう、財形貯蓄取扱金融機関に対し必要な指導を行うこと。
四財形持家融資については、日本勤労者住宅協会、住宅生協等に対する宅地造成資金の貸付け等について検討するとともに、貸付手続の簡素化等運用面の改善に努めること。
五財形持家分譲融資により、日本勤労者住宅協会が建設する財移住宅については、地方公務員にも分譲できるよう早急に指導を強化すること。
六勤労者の住宅取得に関する施策を計画的に促進するため、土地対策の強化を図るとともに、諸制度の整合を図る等の積極的な施策を推進すること。
七勤労者財産形成給付金制度及び基金制度について、事業主がこれらを積極的に活用するようなお一層行政指導を行うとともに、できるだけ多くの勤労者が給付金の支給を受け得るような方策について引き続き検討すること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=110901007)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。