船員の雇用の促進に関する特別措置法の一部を改正する法律案
参議院 運輸委員会
昭和63年法律第38号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院運輸委員会
- S63.3.25趣旨説明・質疑運輸委員会 5203
- S63.4.1質疑・採決・附帯決議運輸委員会 6268
- S63.4.12採決・委員長報告・附帯決議本会議 1451
参議院運輸委員会
- S63.4.21趣旨説明運輸委員会 7174
- S63.4.26質疑運輸委員会 8141
- S63.4.28質疑・附帯決議・採決運輸委員会 9121
- S63.5.11附帯決議・採決・委員長報告本会議 1668
提案理由
石原慎太郎 運輸大臣 昭和63年3月25日ただいま議題となりました船員の雇用の促進に関する特別措置法の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。
船員の雇用の促進に関する特別措置法は、海上企業をめぐる経済事情及び国際環境の変化等により離職を余儀なくされる船員の数が増大していること等の状況にかんがみ、船員の雇用の促進に関して必要な措置を講ずることにより、船員の職業及び生活の安定を図るため、昭和五十二年十二月に制定されたものであります。
現在、この法律の附則第二項の規定に基づいて、事業規模の縮小等に伴い相当数の離職者が発生している一般外航海運業、近海海運業、内航海運業、はしけ運送業、船舶製造・修理業の五業種に係る離職船員の再就職を促進するため、昭和六十三年六月三十日までに離職する者に対し就職促進給付金の支給に関する特別の措置を講じております。
しかし、これらの業種については、海上荷動き量の低迷とこれに伴う船腹過剰、日本船の国際競争力の低下等の事情に加え、近年における急激かつ大幅な円高や国内の産業構造の転換の影響を受けて、引き続き事業規模の縮小等が見込まれ、これに伴って今後も離職船員が相当数発生することが予想される状況にあります。したがいまして、この就職促進給付金の支給に関する特別の措置の対象となる者の離職日に関する期限を、特定不況業種関係労働者の雇用の安定に関する特別措置法の期限の延長に合わせて、昭和七十年六月三十日まで延長する必要があります。
以上が、この法律案を提案する理由であります。
何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛成くださいますようお願い申し上げます。
次に、船員法の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。
近年、労働時間の短縮が、国民生活の向上、労働者の福祉の増進の観点のみならず、国際経済情勢を背景として、経済構造調整、内需拡大の観点からも重要な課題となっております。
一方、船員法の労働時間に関する規定は、航海中、停泊中等の別に応じて細かく定められておりますが、昭和二十二年の法制定後四十年余が経過し、その間における技術革新の進展を背景とする船舶の運航形態の変化、船内の就労体制の変化等により、これらの規定と労働の実態との間で乖離を生じている面がございます。
このような状況を踏まえ、昨年の九月以来船員中央労働委員会におきまして船員法の労働時間及び休日並びに有給休暇に関する規定の見直しについて検討をいただいておりましたが、本年一月同委員会より答申をいただきましたので、この答申に沿いまして、この法律案を提案するものであります。
次に、この法律案の概要について御説明申し上げます。
第一に、すべての海員について、一日当たりの労働時間を八時間以内とするとともに、一週間当たりの労働時間を、船舶の航行区域、航路等を勘案して船舶の区分に応じ一年以下の範囲内で定める基準労働期間について平均四十時間以内とすることを目標とすることといたしております。ただし、当分の間は、四十八時間以下の範囲内で政令で定め、船員労働の特殊性、船員の福祉、船員の労働時間の動向等の事情を考慮して、段階的に短縮を図ることとしております。
第二に、船舶所有者が海員に与えるべき休日は、基準労働期間について一週間当たり平均一日以上とすることとしております。
第三に、海員の労働時間及び休日に関する基準を達成するため、船舶所有者は、海員の労働時間が一週間において四十時間を超える場合または海員に一週間において休日を与えることができない場合には、その補償としての休日を、基準労働期間以内に与えなければならないこととしております。
第四に、沿海区域または平水区域を航行区域とする内航船舶に乗り組む船員の有給休暇の日数を、連続した船舶における勤務一年について十二日から十五日に引き上げることとしております。なお、この引き上げにつきましては、所要の経過措置を設けることとしております。
第五に、有給休暇の付与の基礎となる勤務につきましては、勤務形態の多様化に対応し、船舶における勤務に加え、これに準ずる一定の勤務につきましてもその対象とすることとしております。
なお、この法律の施行期日は、周知に必要な期間等を考慮し、昭和六十四年四月一日としております。
以上が、この法律案を提案する理由であります。
何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛成くださいますようお願い申し上げます。ありがとうございました。
第112回国会衆議院運輸委員会議録第5号18頁(昭和63年3月25日)〔石原慎太郎運輸大臣発言・発言番号169〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
まず、案文を朗読いたします。船員の雇用の促進に関する特別措置法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)政府は、本法施行に当たり、次の事項について配慮すべきである。
一深刻な外航海運不況等に伴う厳しい船員雇用情勢に対処するため、新たな職域の確保に努めるなど積極的な対策を講ずること。
二我が国貿易物資の安定輸送の確保を図るため、国際競争力のある我が国商船隊の整備に努めること。
政府は、本法施行に当たり、次の事項について配慮すべきである。
一現下の厳しい船員雇用情勢に対処するため、便宜置籍船への日本人船員の配乗を促進する等の必要な施策を講ずること。
二我が国商船隊の中心として、近代化船の建造を促進するための有効な施策を講ずるとともに、我が国貿易物資の安定輸送の確保を図るため、国際競争力のある我が国商船隊の整備に努めること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=111201062)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。