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国会審議›第114回国会›閣法第28号
閣法第114回国会 第28号成立

地方税法の一部を改正する法律案

平成元年法律第14号 地方税法の一部を改正する法律
提出平成元年2月27日 内閣
付託衆議院 地方行政委員会
参議院 地方行政委員会
成立
平成元年法律第14号
審議会議 4回・発言 635(政府答弁等 276)

審議経過

右の数字は会議の発言数

衆議院地方行政委員会

  1. H1.3.23趣旨説明・質疑・討論・採決・附帯決議地方行政委員会 3383
  2. H1.3.24委員長報告・採決・附帯決議本会議 770

参議院地方行政委員会

  1. H1.3.28趣旨説明・質疑・討論・採決・附帯決議・補足説明地方行政委員会 3246
  2. H1.3.31附帯決議・委員長報告・採決本会議 855

提案理由

坂野重信 自治大臣・国家公安委員長 平成元年3月23日

 初めに、地方税法の一部を改正する法律案につきまして御説明申し上げます。

 最近における社会経済情勢等にかんがみ、住民負担の軽減及び合理化等を図るため、個人住民税について所得割の非課税限度額の引き上げ等を行うとともに、法人事業税の分割基準、自動車税の税率構造及び軽油引取税の課税の仕組み等について見直しを行うこととするほか、非課税等特別措置の整理合理化等を行う必要があります。

 以上が、この法律案を提案いたしました理由であります。

 次に、この法律案の要旨につきまして御説明申し上げます。

 その一は、道府県民税及び市町村民税についての改正であります。

 個人の道府県民税及び市町村民税につきましては、低所得者層の税負担に配慮するため、所得割の非課税限度額の引き上げを行うことといたしております。

 また、年齢七十歳以上の障害者である控除対象配偶者または扶養親族を老人控除対象配偶者または扶養親族に含め、あわせて同居老親等に係る扶養控除の適用を認めるとともに、同居特別障害者に係る配偶者控除額及び扶養控除額を七万円引き上げることといたしております。この結果、寝たきり老親を在宅で介護している場合の老人に係る控除額は、現行の七十二万円から九十一万円に引き上げられることになります。

 また、扶養親族である子を有する一定の寡婦について、寡婦控除を三十万円とするほか、住所地の都道府県共同募金会に対する寄附金について所得控除を設ける等の措置を講ずることといたしております。

 その二は、事業税についての改正であります。事業税につきましては、法人の事業税の分割基準の改正として、資本の金額または出資金額が一億円以上の製造業を行う法人の工場に係る従業者の数については、当該数値にその二分の一に相当する数値を加えて算定するものとするとともに、証券業に係る分割については、課税標準額の二分の一に相当する額を事務所または事業所の数に、二分の一に相当する額を従業者の数に案分して行う等の措置を講ずることといたしております。

 その三は、不動産取得税についての改正であります。

 不動産取得税につきましては、住宅建設の促進を図るため、住宅及び一定の住宅用土地の取得に係る税率等の特例措置の適用期限を三年延長することといたしております。

 また、日本電信電話株式会社の株式の売り払い収入を活用して港湾法または漁港法に基づき第三セクター等が取得する一定の港湾施設等の用に供する土地について、一定の要件のもとに非課税とする等の措置を講ずるとともに、特定船舶製造業経営安定臨時措置法に基づく営業の譲渡により取得する不動産に係る税額の減額措置等の特例措置について整理合理化を行うことといたしております。

 その四は、自動車税、軽自動車税及び自動車取得税についての改正であります。

 自動車税につきましては、近年における自動車の需要動向及び国際的な観点等を踏まえて、税率構造がよりなだらかなものとなるよう、普通自動車の税率の見直しを行う措置を講ずることといたしております。

 また、自動車税、軽自動車税及び自動車取得税について、平成二年十月一日以降に適用される自動車排出ガスに係る保安基準に適合する自動車及び軽自動車に係る税率を軽減する等の措置を講ずることといたしております。

 その五は、固定資産税及び都市計画税についての改正であります。

 固定資産税及び都市計画税につきましては、石油ガス備蓄施設に係る固定資産税の課税標準の特例措置を廃止する等特例措置の整理合理化を行うほか、文化財保護法に規定する重要伝統的建造物群保存地区内の一定の家屋について非課税とする等の措置を講ずることといたしております。

 その六は、特別土地保有税についての改正であります。

 特別土地保有税につきましては、多極分散型国土形成促進法に規定する一定の中核的民間施設の用に供する土地またはその取得について非課税とする等の措置を講ずることといたしております。

 その七は、軽油引取税についての改正であります。

 軽油引取税につきましては、課税の適正な執行を確保する等のため、課税客体を軽油の引き取りで納入を伴うものとし、納入地所在の道府県において課するものとするとともに、元売業者及び特約業者の指定に係る制度を整備することとし、さらに、軽油等を混和する場合等においては、道府県知事の承認を受けなければならないこととする等の措置を講ずることといたしております。

 その八は、事業所税についての改正であります。

 事業所税につきましては、多極分散型国土形成促進法に規定する一定の中核的民間施設に係る新増設に係る事業所税の非課税及び資産割の課税標準の特例を創設する等の措置を講ずることといたしております。

 その九は、国民健康保険税についての改正であります。

 国民健康保険税につきましては、課税限度額を現行の四十万円から四十二万円に引き上げるとともに、公的年金等に係る所得の種類の変更に伴い、年齢六十五歳以上の被保険者の有する公的年金等に係る所得について所要の調整措置を講ずることといたしております。

第114回国会衆議院地方行政委員会議録第3号2頁(平成元年3月23日)〔坂野重信自治大臣発言・発言番号2〕 会議録 国会会議録検索システム

立法資料のある条文

この法律案の審議で取り上げられた条(政府答弁の件数順)

附帯決議

衆議院 地方行政委員会平成元年3月23日

政府は、税制改革による地方公共団体への財政構造の変化と高齢化社会等に対応する行政需要の増大、引き続く厳しい地方財政の状況を踏まえ、国と地方及び都道府県と市町村の税源再配分の検討を含め、地方税源の拡充を図るとともに、次の諸項についてその実現に努めること。

一個人住民税については、中低所得者の負担軽減のため、常に国民生活水準の動向、中低所得者の税負担感に配慮し、適正な負担水準を検討すること。

二税負担の公平を推進するため、事業税その他の地方税における非課税等特別措置の整理合理化を図ること。

三地方税収の安定確保等を図るため、法人事業税の外形標準課税の導入について引き続き検討すること。また、移転価格税制の適用により地方財政の運営に支障を来すことのないよう配慮すること。

四固定資産税について、最近の地価高騰の状況にかんがみ、小規模住宅用地等に係る負担軽減措置の更なる改善などを検討すること。

五都市税源の充実を図るため、事業所税の課税団体の範囲の拡大について引き続き検討を図ること。

六地方譲与税については、各地方公共団体の財政構造の変化等を見守りつつ、必要に応じてその譲与基準等について適切な見直しを行うこと。

七総合課税への移行を展望し、住民のプライバシー保護に留意した納税者番号制度の導入を検討すること。

八今後の税制改革に関しては、地方公共団体及び議会の意見等を十分に尊重するとともに、地方自治の本旨にのっとり自主性を損ねることのないよう十分留意すること。

参議院 地方行政委員会平成元年3月28日

政府は、税制改革による地方公共団体の財政構造の変化、高齢化社会等に対応する行政需要の増大、引き続き厳しい地方財政の状況等にかんがみ、国と地方及び都道府県と市町村の税源再配分について検討を加え、地方税源の拡充を図るとともに、特に左記事項についてその実現に努めるべきである。

一個人住民税については、中低所得者層の税負担の軽減を図るため、引き続き課税最低限の引上げ等について努力すること。

二事業税その他の地方税における非課税等特別措置について税負担の公平を確保するため、積極的に整理・合理化を図るとともに、法人事業税の外形標準課税については財源確保の安定化に資するためその実現に努めること。また、移転価格税制等の制度の適用により地方公共団体の財政運営に支障を来すことのないよう配慮すること。

三最近の地価高騰の状況にかんがみ、固定資産税の居住用資産等に対する負担軽減措置についてさらに検討すること。

四都市税源の充実を図るため、事業所税の課税団体の範囲の拡大について引き続き検討を図ること。

五地方譲与税については、各地方公共団体の財政構造の変化等を見守りつつ、必要に応じてその譲与基準等について適切な見直しを行うこと。

六総合課税への移行を展望し、住民のプライバシー保護に留意した納税者番号制度の導入を検討すること。

七今後の税制改革に当たっては、地方公共団体及び議会の意見等を十分に尊重するとともに、地方自治の本旨にのっとり自主性を損なうことのないよう十分留意すること。右決議する。

出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=111401028)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。