小規模企業共済法及び中小企業事業団法の一部を改正する法律案
衆議院 商工委員会
平成元年法律第49号
審議経過
右の数字は会議の発言数提案理由
梶山静六 通商産業大臣 平成元年6月13日まず、小規模企業共済法及び中小企業事業団法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。
小規模企業共済制度は、小規模企業者が相互扶助の精神に基づいて、毎月掛金を積み立て、廃業や死亡といった事態に備えるという共済制度であり、中小企業事業団がこれを運営しているところであります。小規模企業者にとり本制度の果たす役割は非常に大きく、昭和四十年十二月の制度発足以来加入者は年々累増し、二十三年余りを経過した今日では、その加入者数は百十万人を超えております。
本制度は、法律上、経済事情等の変化に対応すべく、掛金、共済金等の額の検討を定期的に行うよう義務づけられており、これまでも四回にわたりその見直しを行ってきたところであります。
今回、最近の経済的情勢及び社会的情勢の変化、小規模企業者からの要望等を勘案し、掛金の額の見直しを含め、本制度の一層の整備、拡充を図るべく、この法律案を提案いたした次第であります。
次に、この法律案の要旨を御説明申し上げます。
第一は、掛金月額の最高限度の引き上げであります。最近の経済的情勢を反映した転業に必要な資金規模の増加、加入者からの引き上げに対する要望、小規模企業者の所得水準の向上等を踏まえ、掛金月額の最高限度を現行の五万円から七万円に引き上げることとしております。
第二は、共済金の分割支給制度の導入であります。今後高齢化社会の到来が予想される中で、老後生活の安定が小規模事業者にとり重大な関心事となっており、また、円滑な産業調整を推進する上から、小規模企業者の引退後の生活の安定を確保することが重要な政策課題となっております。このような観点から、従来一時金として支給されてきた共済金を、共済契約者の選択により、十年間または十五年間に分割して支給し得ることとしております。
第三は、中小企業事業団の余裕金の運用方法の範囲の拡大であります。近時のように金利が低水準で推移する状況においては、共済資産の運用の多様化、効率化を図り、本制度の財政基盤を強化することが極めて重要となっております。このような観点から、小規模企業共済に係る余裕金については、政令で定める方法により運用することができることとしております。
以上がこの法律案の提案理由及びその要旨であります。何とぞ慎重に御審議の上、御賛同くださいますようお願いを申し上げます。
引き続きまして、中小企業投資育成株式会社法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。
円高の定若干で、中小企業は、経済のソフト化、技術革新・情報化の進展、消費者ニーズの多様化等従来にない厳しい環境の変化への対応を迫られております。我が国中小企業構造の円滑な調整を促進し、もって中小企業がこのような変化への積極的対応を図ることを可能とするためには、将来の成長が見込まれる中小企業の円滑な創業を支援することが不可欠であります。特に、創業時の中小企業にとり資金調達が困難であることが最大の問題点であることにかんがみれば、中小企業が事業を創業する際に、出資を行うことは極めて有効な支援措置であると考えられます。しかしながら、現在、中小企業投資育成制度においては、創業時の中小企業に対する出資を行うことができないこととなっているため、積極的な創業支援を可能とするよう所要の制度改正を行うことによりその機能を強化する必要があります。
本法律案は、このような観点から、中小企業投
資育成株式会社法の一部を改正しようとするものであります。
次に、この法律案の要旨を御説明申し上げます。
この法律案の要旨は、中小企業投資育成株式会社の営む事業に、設立段階にある株式会社に対する出資を追加することであります。これによりまして、創業期にある中小企業の自己資本による資金調達の円滑化を促進しようとするものであります。
以上が、この法律案の提案理由及び要旨であります。何とぞ慎重に御審議の上、御賛同くださいますようお願いを申し上げます。
第114回国会衆議院商工委員会議録第6号1頁(平成元年6月13日)〔梶山静六通商産業大臣発言・発言番号2〕 会議録 国会会議録検索システム
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=111401034)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。