国家公務員の育児休業等に関する法律案
参議院 内閣委員会
平成3年法律第109号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院内閣委員会
- H3.12.16趣旨説明・質疑・修正案趣旨説明・附帯決議・採決・修正案内閣委員会 2133
- H3.12.16委員長報告・採決・附帯決議本会議 1135
参議院内閣委員会
- H3.12.17趣旨説明・質疑・修正案趣旨説明・討論・採決・附帯決議・修正案内閣委員会 2203
- H3.12.17附帯決議・委員長報告・採決本会議 826
提案理由
岩崎純三 総務庁長官 平成3年12月16日次に、国家公務員の育児休業等に関する法律案について御説明申し上げます。
本年四月一日、人事院から国家公務員法第二十三条の規定に基づき、一般職の国家公務員の育児休業等に関する法律の制定についての意見の申し出が行われました。この人事院の意見の申し出を踏まえ、一般職の国家公務員について育児休業制度及び一日の勤務時間の一部について勤務しないことを内容とする部分休業制度を設けるとともに、防衛庁の職員について同様の措置を講ずる等のため、本法律案を提出することとした次第であります。
以下、この法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。
第一は、この法律の目的であります。
この法律は、育児休業等に関する制度を設けて子を養育する国家公務員の継続的な勤務を促進し、もってその福祉を増進するとともに、公務の
円滑な運営に資することを目的とするものであります。
第二は、育児休業の承認に関する事項であります。
職員は、任命権者の承認を受けて、その一歳に満たない子の養育のため、子が一歳に達する日まで、育児休業をすることができることといたしております。この場合において、育児休業の承認を受けようとする職員は、育児休業をしようとする期間の初日及び末日を明らかにして、その承認を請求するものとし、任命権者は、当該職員の業務を処理するための措置を講ずることが著しく困難な場合を除き、育児休業を承認しなければならないことといたしております。
第三は、育児休業の効果であります。
育児休業をしている職員は、職員としての身分は保有するが、職務に従事しないこととし、また、育児休業をしている期間については、給与を支給しないことといたしております。
第四は、育児休業に伴う臨時的任用であります。
任命権者は、育児休業の承認の請求に係る期間について職員の配置がえその他の方法によって当該請求をした職員の業務を処理することが困難であると認めるときは、臨時的任用を行うものといたしております。
第五は、職務復帰後における給与等の取り扱いであります。
育児休業をした職員が職務に復帰した場合には、育児休業をした期間の二分の一に相当する期間を引き続き勤務したものとみなして、俸給月額の調整等を行うことができることとし、また、退職手当の支給に係る在職期間の算定については、育児休業をした期間の二分の一に相当する期間を在職期間に通算することといたしております。
第六は、部分休業についてでおります。
各庁の長は、職員が請求した場合において、公務の運営に支障がないと認めるときは、当該職員がその一歳に満たない子を養育するため一日の勤務時間の一部について勤務しないことを承認することができることといたしております。この場合には、勤務しない一時間につき、勤務一時間当たりの給与額を減額して給与を支給することといたしております。
第七に、職員は、育児休業または部分休業を理由として不利益な取り扱いを受けないことといたしております。
第八に、女子教育職員、看護婦、保母等の職員については、義務教育諸学校等における教育及び医療施設、社会福祉施設等における業務の円滑な実施の確保に資するため、当分の間、育児休業給を支給することといたしております。
第九に、防衛庁の職員については、以上の措置に関する規定を準用することとしております。
また、この法律は、平成四年四月一日から施行することといたしております。
引き続きまして、義務教育諸学校等の女子教育職員及び医療施設、社会福祉施設等の看護婦、保母等の育児休業に関する法律を廃止する法律案について御説明申し上げます。
女子の教育職員、看護婦、保母等の特定職種の公務員には、現在、義務教育諸学校等の女子教育職員及び医療施設、社会福祉施設等の看護婦、保母等の育児休業に関する法律、以下女子教育職員等育児休業法と称します、により、育児休業が認められているところでございますが、これらの職員をも含めた国家公務員及び地方公務員について、育児休業制度を設けるため、今般、国家公務員の育児休業等に関する法律案及び地方公務員の育児休業等に関する法律案を提案いたしているところであり、これに伴い、現行の女子教育職員等育児休業法を廃止することとし、この法律案を提出することとした次第であります。
次に、この法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。一
この法律案は、現行の女子教育職員等育児休業法を廃止するとともに、関係法律について同法の廃止に伴う所要の改正を行うものであり、施行期日は平成四年四月一日といたしております。
以上が、これらの法案の提案理由及びその内容の概要であります。
何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願い申し上げます。
第122回国会衆議院内閣委員会議録第2号2頁(平成3年12月16日)〔岩崎純三総務庁長官発言・発言番号2〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
育児休業制度は、子を養育する職員がその身分を失うことなく職業生活と家庭生活を充実して営むことができる極めて重要な制度であり、その整備充実が社会的に求められていることにかんがみ、政府並びに人事院は、本法の施行に当たり、この制度が活用されるよう環境整備に十分配慮するとともに、職員の継続的な勤務を促進し、もってその福祉を増進するという法の目的を踏まえ、今後、民間企業における実態等を適宜調査し、育児休業期間中の経済的援助を含め、育児休業制度等について総合的に検討を行い、必要があると認めるときは適切な措置を講ずべきである。本案の趣旨につきましては、先般来の当委員会における質疑を通じて既に明らかになっておることと存じます。よろしく御賛同くださいますようお願い申し上げます。
に対する附帯決議(案)政府並びに人事院は、次の事項について善処すべきである。
一本法の施行に当たっては、育児休業制度が活用されるよう育児休業職員の代替措置等深境の整備に努めること。
一本法の運用に当たっては、育児休業制度の趣旨に沿うよう十分な配慮を行うこと。
一今後、民間企業における実態等を適宜調査し、育児休業期間中の経済的援助を含め、育児休業制度等について総合的に検討を行い、必要があると認めるときは適切な措置を講ずること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=112201011)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。