裁判官の育児休業に関する法律案
参議院 法務委員会
平成3年法律第111号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院法務委員会
- H3.12.16趣旨説明・質疑・採決法務委員会 3126
- H3.12.16委員長報告・採決本会議 1135
参議院法務委員会
- H3.12.17趣旨説明・質疑・採決・附帯決議法務委員会 2187
- H3.12.17附帯決議・委員長報告・採決本会議 826
提案理由
田原隆 法務大臣 平成3年12月16日次に、裁判官の育児休業に関する法律案について、その趣旨を御説明いたします。
政府においては、最近における女性の社会進出、家族形態の変化等に伴い、育児と仕事の両立を図る施策への社会的関心が急速に高まり、育児休業制度の普及が進みつつある現状にかんがみ、一般職の国家公務員等について育児休業制度を導入するため国家公務員の育児休業等に関する法律案を提出しているところでありますが、裁判官についてもこれと同様の趣旨で育児休業制度を導入する必要があります。
この法律案は、裁判官について育児休業制度を導入するための法整備をしようとするものでありまして、その要点を申し上げますと、第一は、一歳に満たない子を養育する裁判官は、最高裁判所の承認を受けて、その子が一歳に達するまでの期間内において育児休業をすることができることとしております。その承認の請求は、育児休業をしようとする期間の初日及び末日を明らかにして最高裁判所に対してするものとし、請求を受けた最高裁判所は、原則としてこれを承認しなければならないこととしております。なお、育児休業の期間の延長の請求は、原則として一回に限り、これを認めることとしております。
第二は、育児休業の効果として、育児休業をしている裁判官は、裁判官としての身分を保有するが、報酬その他の給与を受けないこととしております。
第三は、当該育児休業に係る子が死亡した場合等一定の場合には、育児休業の承認は失効することとするとともに、最高裁判所は、裁判官が育児休業の承認の取り消しを申し出た場合等一定の場合には、その承認を取り消すこととしております。第四は、裁判官は、育児休業を理由として、不利益な取り扱いを受けないことを明らかにしております。
第五は、退職手当に関する育児休業期間の取り扱いについて、所要の規定を整備することとしております。
以上が、この法律案の趣旨であります。
何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願いいたします。
第122回国会衆議院法務委員会議録第3号2頁(平成3年12月16日)〔田原隆法務大臣発言・発言番号4〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
る附帯決議(案)政府並びに最高裁判所は、本法施行に当たり、次の事項について特段の配慮をすべきである。
一育児休業制度の実施に当たっては、裁判官の人員の充実確保に努め、裁判事務が過重にならないよう配意するとともに、国民に対する司法サービスの低下をもたらすことのないようにすること。
二法の実効ある運営を確保するため、育児休業をしようとする裁判官の事務処理体制等について総合的な対策を講ずるとともに、国家公務員の取扱いに対応して適宜制度の見直し検討を行い、特に育児休業期間中の経済的援助については、適切な措置を講ずること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=112201013)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。