道路交通法の一部を改正する法律案
参議院 地方行政委員会
平成5年法律第43号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院交通安全対策特別委員会
- H5.3.24趣旨説明・質疑交通安全対策特別委員会 4195
- H5.4.1質疑・修正案趣旨説明・採決・附帯決議・修正案交通安全対策特別委員会 5214
- H5.4.2採決・委員長報告・附帯決議本会議 157
参議院地方行政委員会
- H5.4.27趣旨説明・質疑・採決・修正案趣旨説明・附帯決議・修正案地方行政委員会 6259
- H5.4.28採決・委員長報告・附帯決議本会議 1454
提案理由
村田敬次郎 自治大臣・国家公安委員会委員長 平成5年3月24日ただいま議題となりました道路交通法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明いたします。
この法律案は、運転免許行政の実情に応じ、運転免許証の有効期間について優良運転者に係るものを延長するメリット制を導入し、普通免許等を受けようとする者に対して講習を受けることを義務づけ、外国免許の取り扱いを改善し、指定自動車教習所の制度を整備するとともに、最近における交通事故及び交通渋滞の実情等道路交通をめぐる情勢にかんがみ、警察署長等が違法駐車車両に対する車輪どめ装置の取りつけ、過積載車両に係る積載物の重量の測定及び措置命令等を行うことができることとすること等をその内容としております。
以下、各項目ごとにその概要を御説明いたします。
第一は、運転免許に関する規定の整備であります。
その一は、優良運転者の免許証の有効期間について、一定の高齢者に係るものを除き、現行の三年から五年に延長するものであります。
その二は、普通免許または二輪免許を受けようとする者は、自動車等の運転に関する講習及び応急救護処置に関する事項等に関する講習を受けなければならないこととするものであります。
その三は、公安委員会は、外国免許を有する者に関し運転免許試験の一部を免除することができる場合を明確にし、特定の外国の免許証を所持する者は、本邦に上陸した日から起算して一年間、その免許証に係る自動車等を運転することができることとするものであります。
その四は、指定自動車教習所の制度に関し、技能検定員資格者証または教習指導員資格者証の交付を受けている者のうちからそれぞれ技能検定員、教習指導員を選任すること等について定めるものであります。
その他、免許関係事務の委託、臨時適性検査の実施、免許の取り消しまたは効力の停止に係る書面の交付及び免許証の保管等について所要の規定の整備を行うこととしております。
第二は、交通事故の防止等に関する規定の整備であります。
その一は、公安委員会は、違法駐車行為が常態として行われている道路の区間であって、車輪どめ装置の取りつけの措置によって違法駐車行為の防止を図ることが適当なものを、車輪どめ装置取りつけ区間として指定することができることとし、警察署長は、道路または交通の状況から判断してその区間における違法駐車行為を防止するためやむを得ないと認めるときは、その区間における違法駐車行為に係る車両に車輪どめ装置を取りつけることができることとするものであります。
その二は、警察官は、過積載をしていると認められる車両の積載物の重量を測定することができることとするとともに、過積載をしている車両の運転者に対し、過積載状態を解消するための必要な措置を命ずることができることとするほか、過積載をしている車両の運転に係る刑を引き上げ、積載物の重量制限の二倍以上の重量の積載をして大型自動車等を運転する行為を非反則行為とする等過積載車両に関する規定を整備するものであります。
その三は、速度超過に係る反則金の限度額の引き上げを行うこととするとともに、高速自動車国道等における速度超過四十キロメートル毎時までの違反行為を反則行為とするものであります。
その他所要の規定の整備を行うこととしております。
なお、この法律の施行日は、公布の日から一年を超えない範囲内において政令で定める日としております。
以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であります。
何とぞ慎重御審議の上、速やかに御賛同賜らんことをお願いいたします。
第126回国会衆議院交通安全対策特別委員会議録第4号1頁(平成5年3月24日)〔村田敬次郎自治大臣発言・発言番号2〕 会議録 国会会議録検索システム
立法資料のある条文
この法律案の審議で取り上げられた条(政府答弁の件数順)附帯決議
まず、案文を朗読いたします。道路交通法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)政府は、本法施行に当たり、次の事項について万全の措置を講ずべきである。
一運転免許証の有効期間の延長については、交通安全に資するよう、状況の変化に応じ見直しを行うこと。
二学科、技能一体化教習の導入に際しては、自動車教習所における検定員及び指導員の資質の向上を図ること。また、既存の検定員及び指導員の新規資格取得に配慮するとともに、雇用の不安を招かぬように配慮すること。
三教習カリキュラムの全面見直しに際しては、内容について精査及び充実を行うなどの措置を講じ、免許取得者の過大な負担増を招くことのないよう必要な措置を講ずること。
四実効性のある応急救護処置の社会的定着を図るため、習得機会の拡大、講習内容の充実に努めるとともに、交通事故現場における応急救護処置の実施者が、新たに本法第七十二条第一項前段の適用による不利益を被ることのないよう周知徹底を図ること。
五車輪止め装置の取付けによる違法駐車の取締りに当たっては、交通渋滞の解消と違法駐車防止の観点に立ち、危険性、迷惑性の高い違反に重点を置く等適正かつ妥当な運用を行うよう取締り現場に対する指導を徹底すること。
六駐車対策を一層推進するため、公共駐車場、荷さばき施設等の駐車施設の拡充や大都市における交通渋滞解消のための施策遂行など総合的な対策を講ずること。
七免許関係事務の公益法人への委託に際しては、委託費の収支、業務内容など、その運営について厳正公正を期するよう指導すること。
八臨時適性検査の実施及び行政処分に係る書面の交付を受けていない者に対する措置については、適正に運用すること。
九過積載を防止するため、運送事業者、自動車の使用者及び荷主等に対する指導を強化するとともに、その責任の所在の明確化に努めるなど適切な措置を講ずるほか、重量測定機器の整備等の拡充、自重計の早期開発とその装着義務化に努めること。
十国及び地方公共団体が発注する工事及び輸送における過積載行為を防止するために必要な措置を講ずるとともに、関係省庁による過積載防止連絡会議の充実等連携の強化を図ること。
十一本法の施行に際しては、その趣旨の国民への周知を徹底するとともに、今次法改正に伴う政令及び総理府令の制定及び運用に当たっては、本委員会における議論を十分に踏まえること。また、今後、本法の改正に当たっては、十分な期間を設けて検討を行い、体系的整備に努めること。
する附帯決議(案)政府は、本法施行に当たり、次の事項について万全の措置を講ずべきである。
一運転免許証の有効期間については、優良運転者制度の趣旨に基づき、更新期間が原則として五年間となるようその運用に努めること。
二学科、技能一体化教習の導入に際しては、自動車教習所における検定員及び指導員の資質の向上を図ること。また、既存の検定員及び指導員の新規資格の円滑な取得に配慮するとともに、雇用の不安を招かないよう配慮すること。なお、技能検定員等に対する資格者証の返納を命ずるに当たっては、あらかじめ当事者に弁明の機会を与えるなど慎重に対処すること。
三教習カリキュラムの全面見直しに際しては、内容について精査及び充実を行うなどの措置を講じ、免許取得者の過大な負担増を招くことのないよう必要な措置を講ずること。
四実効性のある応急救護処置の社会的定着を図るため、習得機会の拡大、講習内容の充実に努めるとともに、本改正によって本法第七十二条第一項前段の解釈に変更はなく、交通事故現場における応急救護処置の実施者が、新たに同項前段の適用による不利益を被ることのないよう周知徹底を図ること。
五車輪止め装置の取付けによる違法駐車の取締りに当たっては、交通渋滞の解消と違法駐車防止の観点に立ち、危険性、迷惑性の高い違反に重点を置く等適正かつ妥当な運用を行うよう取締り現場に対する指導を徹底すること。
六道路交通の円滑化に資するため、公共駐車場、荷さばき施設等の駐車施設の拡充など駐車対策を一層推進するとともに、大都市における交通渋滞を解消するための総合的な対策を講ずること。
七免許関係事務の公益法人への委託に際しては、委託費の収支、業務内容など、その運営について厳正公正を期するよう指導すること。また、免許申請に係る行政書士法違反に対しては、厳正に対処すること。
八交通違反の取締りは、現下の交通情勢を踏まえ、悪質又は迷惑性の高いものに重点を置くこと。また、行政処分においては、事実認定について慎重な対応を行うこと。
九指定自動車教習所への警察職員の立入り、行政処分に係る書面の交付を受けていない者に対する措置、及び臨時適性検査の実施については、適正に運用すること。
十過積載を防止するため、運送事業者、自動車の使用者及び荷主・荷受人等に対する指導を強化するとともに、その責任の所在の明確化に努めるなど適切な措置を講ずるほか、重量測定機器等の整備の拡充、自重計の早期開発とその装着義務化に努めること。
十一国及び地方公共団体が実施する工事及び輸送における過積載行為を防止するために、定量積載を踏まえた実例価格等で発注するなど必要な措置を講ずるとともに、関係省庁による各都道府県における過積載防止対策連絡会議の充実・活性化等連携の強化を図ること。
十二本法の施行に際しては、その趣旨の国民への周知を徹底するとともに、今次法改正に伴う政令及び総理府令の制定及び運用に当たっては、本委員会における議論を十分踏まえること。また、今後、本法の改正に当たっては、十分な期間を設けて検討を行い、体系的整備に努めること。右決議する。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=112601065)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。