地方税法及び地方財政法の一部を改正する法律案
参議院 地方行政委員会
平成6年法律第15号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院地方行政委員会
- H6.3.24趣旨説明・質疑地方行政委員会 1141
- H6.3.24趣旨説明・質疑本会議 1122
- H6.3.25質疑・修正案趣旨説明・討論・採決・附帯決議・修正案地方行政委員会 2102
- H6.3.25採決・委員長報告・附帯決議本会議 1267
参議院地方行政委員会
- H6.3.28趣旨説明・質疑・補足説明地方行政委員会 2125
- H6.3.28趣旨説明・質疑本会議 920
- H6.3.29質疑・修正案趣旨説明・討論・附帯決議・採決・修正案地方行政委員会 3131
- H6.3.29委員長報告・採決・附帯決議本会議 1061
提案理由
佐藤剛男 国務大臣 平成6年3月24日ただいま議題となりました地方税法及び地方財政法の一部を改正する法律案及び地方交付税法等の一部を改正する法律案の提案理由とその要旨について御説明申し上げます。
まず、地方税法及び地方財政法の一部を改正する法律案の提案理由とその要旨について御説明申し上げます。
当面の経済情勢に対応するため、個人住民税について平成六年度限りの措置として定率による特別減税を実施するとともに、最近における社会経済情勢等にかんがみ、住民負担の軽減及び合理化等を図るため、個人住民税所得割について非課税限度額の引き上げ及び特定扶養親族に係る控除額の引き上げを行うほか、法人住民税均等割の税率の見直し、土地の評価がえに伴う不動産取得税の課税標準の特例措置の創設、非課税等特別措置の整理合理化等の措置を講じることとし、あわせて、個人住民税に係る特別減税等による減収額を埋めるため、地方債の特例措置を講じる必要があります。
以上が、この法律案を提案いたしました理由であります。
次に、この法律案の要旨につきまして御説明申し上げます。
第一は、地方税法の改正に関する事項であります。
その一は、道府県民税及び市町村民税についての改正であります。
まず、個人の道府県民税及び市町村民税につきましては、当面の経済情勢に対応するため、平成六年度限りの措置として一兆六千億円余の定率による特別減税を実施することといたしております。この特別減税においては、税負担の軽減効果が早期に実現することとなるよう、徴収方法についても特例措置を講じることといたしております。
また、低所得者層の税負担に配慮するため、所得割の非課税限度額を引き上げるとともに、教育等の諸出費のかさむ中堅層の税負担に配慮するため、特定扶養親族に係る控除額を三万円引き上げるほか、前年中において所得を有しなかった者に係る非課税措置を廃止する等の措置を講じることといたしております。
次に、法人の道府県民税及び市町村民税につきましては、昭和五十九年度以来据え置かれてきた均等割の税率について、その後の物価水準等の推移、法人の事業活動と地域社会との受益関係等を勘案し、その見直しを行うことといたしております。
また、移転価格税制の適用に伴う法人の道府県民税及び市町村民税の更正により生じる過納金等の額について、次回に納付すべき税額から当該過納金等の額を控除する制度を導入するとともに、控除し切れなかった金額は一定の方法により還付するものとする特例措置を創設することといたしております。
その二は、事業税についての改正であります。
事業税につきましては、マスコミ等七事業に係る非課税措置の廃止に伴う経過措置について、四年間に限り段階的な措置を講じつつ、廃止することといたしております。
また、移転価格税制の適用に伴う法人事業税の更正により生じる過納金等の額について、法人の道府県民税及び市町村民税と同様の措置を講じることといたしております。
その三は、不動産取得税についての改正であります。
不動産取得税につきましては、平成六年度の土地の評価がえに伴い、宅地評価土地について、平成六年一月一日から平成八年十二月三十一日までの間に取得した場合に限り、課税標準を価格の三分の二の額とし、特に、平成六年一月一日から同年十二月三十一日までの間に取得した場合にあっては、課税標準を価格の二分の一の額とする特例措置を創設する等の措置を講じることといたしております。
その四は、自動車税及び自動車取得税についての改正であります。
自動車税及び自動車取得税につきましては、メタノール自動車に係る税率の特例措置を二年間延長する等の措置を講じることといたしております。
その五は、固定資産税及び都市計画税についての改正であります。
固定資産税及び都市計画税につきましては、信用協同組合、労働金庫、信用金庫及びこれらの連合会が所有し、かつ、使用する事務所及び倉庫に係る固定資産税及び都市計画税の非課税措置を廃止し、事業規模を勘案した経過措置を講じつつ、課税標準を価格の二分の一の額とする特例措置に移行することとするほか、公害防止設備に係る固定資産税の非課税措置等について、整理合理化を行うことといたしております。
また、三大都市圏の特定市に所在する一定の市街化区域農地で、都市計画の決定に基づき、土地区画整理事業等によって計画的な市街化が図られるものについて、固定資産税及び都市計画税を三年間減額する措置を創設することといたしております。
その他、特定フロン等に代替する物質を使用する一定の設備、第一種電気通信事業者が新設する電気通信の高度化に資する一定の電気通信回線設備等に係る固定資産税の課税標準の特例措置を創設する等の措置を講じることといたしております。
その六は、特別土地保有税についての改正であります。
特別土地保有税につきましては、三大都市圏の特定市の市街化区域における課税の特例措置の対象となる土地の取得期限を繰り上げ、平成五年十二月三十一日までとする等の措置を講じることといたしております。
その七は、事業所税についての改正であります。
事業所税につきましては、大阪湾臨海地域開発整備法に基づく開発地区において整備される一定の中核的施設に対し、新増設に係る事業所税の非課税措置及び資産割の課税標準の特例措置を創設する等の措置を講じることといたしております。
第二は、地方財政法の改正に関する事項であります。
地方財政に関する事項につきましては、個人の道府県民税または市町村民税に係る特別減税等による減収額を埋めるため、地方債の特例措置を講じることといたしております。
以上が、地方税法及び地方財政法の一部を改正する法律案の提案理由及びその要旨であります。
次に、地方交付税法等の一部を改正する法律案の提案理由とその要旨について御説明申し上げます。
地方財政の状況等にかんがみ、平成六年度分の地方交付税の総額について特例措置を講ずるとともに、各種の制度改正に伴って必要となる経費及び地方団体の行政水準の向上のために必要となる経費の財源を措置するため、地方交付税の単位費用を改正する等の必要があります。
以上が、この法律案を提出いたしました理由であります。
次に、この法律案の内容につきまして御説明申し上げます。
まず、平成六年度分の地方交付税の総額につきましては、地方交付税法第六条第二項の額に二千百六十億円及び交付税特別会計借入金二兆九千百七十九億円を加算した額から、同特別会計借入金利子支払い額二千百三十七億円を控除した額とすることとしております。
また、平成十二年度から平成二十一年度までの地方交付税の総額につきましては、七千八百八十億円を加算することとしております。
次に、平成六年度分の普通交付税の算定につきましては、高齢者の保健及び福祉の増進に要する経費を充実することとし、新たに高齢者保健福祉費を設けることとしております。また、自主的、主体的な地域づくりの推進等地域振興に要する経費生活保護基準の引き上げ等福祉施策に要する経費、教職員定数の改善・義務教育施設の整備・私学助成の充実・生涯学習の推進等教育施策に要する経費、道路・街路・公園・下水道・社会福祉施設・清掃施設等住民の生活に直結する公共施設の整備及び維持管理に要する経費、自然環境の保全・廃棄物の減量化等快適な環境づくりに要する経費、農山漁村対策・森林・山村対策に要する経費地域社会における国際化・情報化への対応及び文化の振興に要する経費、消防救急業務の充実等に要する経費並びに国民健康保険財政についてその安定化のための措置等に要する経費の財源等を措置し、あわせて、道府県民税及び市町村民税の所得割の減収補てんのため特別に発行を許可された地方債の元利償還金を新たに基準財政需要額に算入することとしております。
さらに、平成六年度においては、基準財政収入額の算定方法について、道府県民税及び市町村民税の所得割の特別減税等による減収額を加算することとする特例を設けることとしております。
以上が、地方交付税法等の一部を改正する法律案の提案理由及びその要旨であります。
何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
第129回国会衆議院地方行政委員会議録第1号12頁(平成6年3月24日)〔佐藤剛男国務大臣発言・発言番号68〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、地方団体の行政需要の増大、引き続く厳しい地方財政の状況等にかんがみ、左の点についてその実現に努めるべきである。
一平成六年度の特別減税等に伴い発行する特例地方債の償還財源については、税制改革の実現を図る中で地方税源の充実によって適切に確保すること。
二税制改革に当たっては、地方財政の健全化を図るとともに、地方団体が高齢化の進展等に伴い増大する行政需要に的確に対応し得るよう、地方税源の充実を基本として、地方分権の推進に即応した安定的な地方税体系を確立すること。なお、恒久的な個人住民税減税とその財源問題についても、地方税の直間比率の是正等の観点を踏まえた税制の改革の中で結論を得ること。
政府は、地方団体の行政需要の増大、引き続く厳しい地方財政の状況等にかんがみ、左記の事項についてその実現に努めるべきである。
一平成六年度の特別減税等に伴い発行する特例地方債の償還財源については、税制改革の実現を図る中で地方税源の充実によって適切に確保すること。
二税制改革に当たっては、地方財政の健全化を図るとともに、地方団体が高齢化の進展等に伴い増大する行政需要に的確に対応し得るよう、地方税源の充実を基本として、地方分権の推進に即応した安定的な地方税体系を確立すること。なお、恒久的な個人住民税減税とその財源問題についても、地方税の直間比率の是正等の観点を踏まえた税制の改革の中で結論を得ること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=112901012)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。