特定事業者の事業革新の円滑化に関する臨時措置法案
参議院 商工委員会
平成7年法律第61号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院商工委員会
- H7.2.17趣旨説明・質疑商工委員会 3186
- H7.2.21質疑・討論・採決・附帯決議商工委員会 489
- H7.2.23委員長報告・採決・附帯決議本会議 921
参議院商工委員会
- H7.3.2趣旨説明商工委員会 35
- H7.3.16質疑・採決・討論・附帯決議商工委員会 487
- H7.3.17委員長報告・採決・附帯決議本会議 1266
提案理由
橋本龍太郎 通商産業大臣 平成7年2月17日初めに、特定事業者の事業革新の円滑化に関する臨時措置法案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。
現下の我が国経済については、急速な円高の進展や内外価格差の存在等による我が国の事業活動を行う場としての環境条件の悪化、アジア諸国の急激な成長等による国際的競争の激化などの内外の経済的環境変化の影響を受けて、製造業等の国内における生産、投資等が停滞しており、産業空洞化の懸念が生じております。このため、これまで我が国に蓄積されてきた知識及び技能、技術、設備等を有効に活用しつつ、国内生産活動の活性化を促進し、国民経済の国際経済環境と調和のとれた発展を図ることが強く期待されているところであります。
以上のような期待に対応することを目的として、今般、本法律案を提案した次第であります。
次に、その要旨を御説明申し上げます。
第一に、製造業等のうち内外の経済的環境変化の影響を受けて生産等の減少を余儀なくされている業種に属する事業者を「特定事業者」と定義し、その特定事業者が実施する新商品の開発及び生産等による事業の分野または方式の一定の変更、すなわち「事業革新」に向けた取り組みを、この法律において円滑化のための施策を講じる対象と定めております。
第二に、特定事業者の事業革新を円滑化するため、内外価格差の是正や取引慣行の改善に資する情報の提供等の所要の措置を講ずることとしております。
第三に、事業革新に関する計画を作成、主務大臣の承認を得た特定事業者に対し、産業基盤整備基金による債務保証、設備投資減税、日本開発銀行等からの低利貸し付け等の各般の措置を、雇用の安定等に配慮しつつ講ずることとしております。
第四に、特定事業者に係る従業員の知識及び技能、加えて、技術、設備等を活用して行う事業に関する活用事業計画の承認を受けた事業者に対し、産業基盤整備基金による債務保証、中小企業信用保険の特例措置、日本開発銀行等からの低利貸し付けなどの各般の措置を講ずることとしております。
その他、承認特定事業者が事業革新を実施するに当たっては、その雇用する労働者の理解と協力を得るとともに、労働者の雇用の安定を図るために必要な措置を講ずるよう努めなければならないこと等を規定しております。
以上が、この法律案の提案理由及びその要旨であります。
何とぞ、慎重御審議の上、御賛同あらんことをお願い申し上げます。
第132回国会衆議院商工委員会議録第3号1頁(平成7年2月17日)〔橋本龍太郎通商産業大臣発言・発言番号2〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、本法施行に当たり、現下の内外環境の変化に伴う産業空洞化の懸念に対処するため、内需中心の適切な経済運営と規制緩和等の一層の推進に努めるとともに、製造業等の事業革新を雇用の維持を図りつつ円滑に行うことが重要となっていることにかんがみ、特に次の諸点について適切な措置を講ずべきである。
一特定業種を主務省令で定めるに当たっては、近年の内外の経済環境の変化が多様で急速であることにかんがみ、機動的に行うとともに、事業革新計画の承認に当たっては、特定事業者の創意工夫や主体性が確保され、事業者の経済事情等が十分配慮されるよう弾力的に行うこと。
二内外価格差の調査に関しては、対象品目の選定、調査の方法及び実施・公表時期等について、整合性にも留意しつつ、関係省庁連携の下積極的に取組むこと。
三事業革新計画に基づく事業革新の実施に当たり、労働移動が伴う場合においては、労働者の意見聴取等を通じて、その理解と協力を得つつ円滑に行うよう指導するとともに、雇用安定助成金の活用、職業訓練及び能力開発の推進、雇用者の再就職の斡旋等の雇用安定施策を積極的かつ適切に活用するよう主務省庁は労働省と協議連携を深め、関係業界団体等を含め周知徹底等に努めること。
四特定事業者の事業革新の円滑化に資する見地から、教育、研究の場における産官学の研究交流等の環境整備に努めるとともに、特定事業者が事業革新を行うに当たって、新たに必要となる知識及び技術の修得を促進させる観点から、商工会議所等における普及活動、大学等における再教育等を積極的に推進すること。
政府は、本法施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。
一現下の内外環境の変化に伴う産業空洞化の懸念に対処するため、内需中心の適切な経済運営と規制緩和等の一層の推進に努めるとともに、製造業等の事業革新が雇用の維持を図りつつ円滑に行われるよう環境整備に努めること。
二特定業種を定めるに当たっては、機動的に行うとともに、事業革新計画の承認に当たっては、雇用の安定に配慮するよう周知徹底に努めつつ、特定事業者の創意工夫や主体性が十分配慮されるよう弾力的に行うこと。活用事業計画の承認についても、対内投資の促進、他分野からの事業進出の機会確保等多面的な活用が可能となるよう弾力的に対処すること。
三内外価格差の調査に関しては、対象品目、調査方法及び公表時期等について、整合性にも留意しつつ、関係省庁連携のもと積極的に取り組むこと。取引慣行に関する調査についても、その改善が一般的な取引秩序の改善、市場の効率化に資するものと認められる場合には公表に努めること。
四事業革新計画に基づく事業革新の実施に当たり、労働移動が伴う場合においては、労働者の理解と協力を得つつ円滑に行うよう指導するとともに、雇用安定助成金の活用等雇用安定施策を積極的かつ適切に活用するよう主務省庁は労働省と協議連携を深め、関係業界団体等を含め周知徹底に努めること。
五特定事業者の事業革新の円滑化に資する見地から、教育、研究の場における産官学の研究交流等の環境整備に努めるとともに、情報ネットワークシステムの整備、製造・製品の規格標準化の推進等新規分野の開発が円滑に進むよう努めること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=113201017)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。