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国会審議›第136回国会›閣法第84号
閣法第136回国会 第84号成立修正あり

民事訴訟法案

平成8年法律第109号 民事訴訟法
提出平成8年3月12日 内閣
付託衆議院 法務委員会
参議院 法務委員会
成立平成8年6月18日
平成8年法律第109号
審議会議 13回・発言 1,613(政府答弁等 479)

審議経過

右の数字は会議の発言数

衆議院法務委員会

  1. H8.4.12趣旨説明・質疑本会議 1718
  2. H8.4.17趣旨説明法務委員会 7247
  3. H8.5.15質疑法務委員会 8235
  4. H8.5.17参考人招致法務委員会 9166
  5. H8.5.24派遣委員報告・質疑・派遣委員意見聴取法務委員会 10283
  6. H8.6.5質疑法務委員会 12130
  7. H8.6.7修正案趣旨説明・質疑・討論・採決(修正)・附帯決議・修正案法務委員会 13100
  8. H8.6.11委員長報告・採決(修正)・附帯決議本会議 3525

参議院法務委員会

  1. H8.6.12趣旨説明・質疑本会議 2617
  2. H8.6.13趣旨説明・衆議院修正部分趣旨説明・質疑法務委員会 8202
  3. H8.6.17参考人招致法務委員会 995
  4. H8.6.18質疑・討論・採決・附帯決議法務委員会 10162
  5. H8.6.18採決・委員長報告・附帯決議本会議 2946

提案理由

長尾立子 法務大臣 平成8年4月12日

民事訴訟法案及び民事訴訟法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案につきまして、その趣旨を御説明いたします。

 現行の民事訴訟法は、明治二十三年に制定され、大正十五年に全面的に改正されましたが、基本的には、大正十五年改正当時の手続の構造が維持されております。

 しかし、その後の社会の変化や経済の発展等に伴って民事紛争も複雑多様化しており、現行法の規律については、現在の社会の状況に適合していない部分が生じております。また、裁判に時間と費用がかかる等の民事訴訟の現状に対するさまざまな問題点が指摘されている状況にあります。

 そこで、民事訴訟法案は、これらの問題点に対処する見地から、民事訴訟を国民に利用しやすく、わかりやすいものとするために、新たな民事訴訟法を制定し、民事訴訟手続の改善を図ろうとするものであります。

 以下、この法律案の要点について申し上げますと、第一は、争点及び証拠の整理手続を整備することであります。

 適正かつ迅速な裁判を実現するためには、事件の争点が何であるかを早期に明確にする必要がありますが、現行法においては、争点及び証拠の整理の手続についての規定が不十分であります。そこで、これを改め、争点及び証拠の整理のための手続の種類を多様化するとともに、その内容を充実する等の整備を図ることとしております。

 第二は、証拠収集手続を拡充することであります。

 現行法の文書提出命令等の証拠収集の制度は、当事者が充実した審理に向けて準備をするための手続として十分なものとは言えない状況にあります。そこで、文書提出命令の対象となる文書を拡張するとともに、その手続を整備するなど、弊害が生じないように配慮しながら、証拠収集手続を拡充することとしております。

 第三は、少額訴訟手続を創設することであります。

 現行法は、少額事件を訴額に見合った経済的負担で迅速に解決するための手続としては、十分なものとは言えない状況にあります。そこで、請求額が三十万円以下の金銭の支払い請求事件について、原則として一回の期日で審理を遂げ、即日判

決の言い渡しをすることができるようにするなど、一般市民がより利用しやすい特別の訴訟手続を創設することとしております。

 第四は、最高裁判所に対する上訴制度を整備することであります。

 最高裁判所は、憲法判断及び法令解釈の統一という重大な責務を担っておりますが、その責務を十分に果たすことができるようにするため、上告については、最高裁判所は、法令の解釈に関する重要な事項を含まない事件は、決定で、上告を受理しないことができるようにするとともに、決定手続で処理される事件のうち、法令の解釈に関する重要な事項を含むものについては、高等裁判所の許可により、最高裁判所に抗告をすることができるようにするなど、最高裁判所に対する上訴制度を整備することとしております。

 なお、この法律は、公布の日から起算して二年を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとし、また、現行の民事訴訟法につき所要の整理をし、必要な経過措置を定めております。

 次に、民事訴訟法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案は、民事訴訟法の施行に伴い、民法ほか四十三の関係法律の規定を整備し、所要の経過措置を定めるものであります。

 以上が、民事訴訟法案及び民事訴訟法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案の趣旨であります。(拍手)

     ————◇—————

 民事訴訟法案(内閣提出)及び民事訴訟法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案(内閣提出)の趣旨説明に対する質疑

第136回国会衆議院会議録第17号2頁(平成8年4月12日)〔長尾立子法務大臣発言・発言番号11〕 会議録 国会会議録検索システム

立法資料のある条文

この法律案の審議で取り上げられた条(政府答弁の件数順)
民事訴訟法175条(書面による準備手続の開始)14民事訴訟法220条(文書提出義務)10民事訴訟法168条(弁論準備手続の開始)7民事訴訟法33条(外国人の訴訟能力の特則)5民事訴訟法184条(外国における証拠調べ)4民事訴訟法191条(公務員の尋問)4民事訴訟法151条(釈明処分)3民事訴訟法195条(受命裁判官等による証人尋問)3民事訴訟法196条(証言拒絶権)3民事訴訟法268条(大規模訴訟に係る事件における受命裁判官による証人等の尋問)3民事訴訟法318条(上告受理の申立て)3民事訴訟法21条(即時抗告)2民事訴訟法61条(訴訟費用の負担の原則)2民事訴訟法169条(弁論準備手続の期日)2民事訴訟法173条(弁論準備手続の結果の陳述)2民事訴訟法188条(疎明)2民事訴訟法205条(尋問に代わる書面の提出)2民事訴訟法368条(少額訴訟の要件等)2民事訴訟法149条(釈明権等)1民事訴訟法156条(攻撃防御方法の提出時期)1民事訴訟法162条(準備書面等の提出期間)1民事訴訟法164条(準備的口頭弁論の開始)1民事訴訟法167条(準備的口頭弁論終了後の攻撃防御方法の提出)1民事訴訟法170条(弁論準備手続における訴訟行為等)1民事訴訟法174条(弁論準備手続終結後の攻撃防御方法の提出)1民事訴訟法199条(証言拒絶についての裁判)1民事訴訟法201条(宣誓)1民事訴訟法223条(文書提出命令等)1民事訴訟法269条(大規模訴訟に係る事件における合議体の構成)1民事訴訟法306条(第一審の判決の手続が違法な場合の取消し)1

附帯決議

衆議院 法務委員会平成8年6月7日

政府は、次の諸点につき格段の努力をすべきである。

一附則第二十七条の検討は、速やかに開始すること。

二附則第二十七条の検討に当たっては 1 公務員の職務上の秘密に関する文書に関し、秘密の要件の在り方、提出義務の存否についての判断権の在り方及びインカメラ手続を含む審理方式について司法権を尊重する立場から再検討を加えること。 2 私文書に関する文書提出が一般義務化された事実を踏まえ、不合理な官民格差を生じない方向で再検討を加えること。

参議院 法務委員会平成8年6月18日

一政府は、附則第二十七条の検討を速やかに開始し、公文書についても、文書提出を一般義務化し、不合理な官民格差を生じない方向で、早期に成案を得るよう努めるべきである。

二政府は、附則第二十七条の検討に当たっては、公務秘密文書に関して、その秘密の要件、判断権及び審理方式について、司法権を尊重する立場から検討を加えるべきである。

三政府は、附則第二十七条の検討に当たっては、公務員の証人尋問についても、あわせて検討を加えるべきである。

四政府は、前二項の検討に当たっては、その経過を広く開示し、国民の意見が十分反映されるように格段の配慮をすべきである。

五政府及び最高裁判所は、民事訴訟が国民に利用しやすく、分かりやすいものとなるように、制度の周知徹底を図るとともに、少額訴訟手続の教示制度を充実させることに努めるべきである。

六政府は、民事訴訟が国民に利用しやすいものとなるように、訴訟費用制度の全般的な見直しを検討すべきである。

七政府及び最高裁判所は、裁判事務の適正迅速な処理を図るため、事件動向等を踏まえた上で、裁判所の人的・物的態勢の拡充・整備をすることについて特段の努力をすべきである。

出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=113601084)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。