TaiLexi AI日本の判例・法令
国会審議›第139回国会›閣法第6号
閣法第139回国会 第6号成立

著作権法の一部を改正する法律案

平成8年法律第117号 著作権法の一部を改正する法律
提出平成8年11月29日 内閣
付託衆議院 文教委員会
参議院 文教委員会
成立
平成8年法律第117号
審議会議 4回・発言 231(政府答弁等 87)

審議経過

右の数字は会議の発言数

衆議院文教委員会

  1. H8.12.12趣旨説明・質疑・採決文教委員会 294
  2. H8.12.12委員長報告・採決本会議 532

参議院文教委員会

  1. H8.12.17趣旨説明・質疑・採決文教委員会 1106
  2. H8.12.17委員長報告・採決本会議 616

提案理由

小杉隆 文部大臣 平成8年12月12日

このたび、政府から提出いたしました著作権法の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。

 我が国の著作権制度については、これまでも逐次改正をお願いし、その充実を図ってまいりましたが、近年の著作権をめぐる国際的な動向の変化や情報化の進展などの社会状況の変化には目を見張るものがあり、新しい文化立国を目指して内外への積極的な貢献を進めるべき立場にある我が国としては、その文化を支える法的基盤である著作権制度の一層の改善を進めていく必要があると考えているところであります。

 このたびの改正は、このような内外の情勢の変化及び我が国の占める国際的地位にかんがみ、著作権制度のさらなる充実を図るため、所要の措置を講ずるものであります。

 次に、この法律案の概要について申し上げます。

 第一は、写真の著作物の保護期間に係る特例を廃止することであります。

 現行の著作権法では、写真の著作物の保護期間については、他の著作物と異なり、公表後五十年まで存続することとされているところでありますが、最近は、国際的にも、これを著作者の死後五十年までとする国が先進諸国の大勢となってきていること等を考慮し、写真の著作物の保護期間に係る特例を廃止し、著作者の死後五十年までとするものであります。

 第二は、民事上の救済規定及び罰則規定の整備を行うことであります。

 近年の情報化の進展等、社会経済情勢の急速な変化により、著作権に関する法的紛争の多様化、複雑化が進んできており、著作権法においても特許法など他の知的所有権法制との整合性を図りつつ、著作権の実効的な保護をより一層充実することが、民事、刑事の両面にわたって求められております。このため、著作権法におきましても、著作権等を侵害する行為によって生じた損害の額を計算するため必要な書類について、当事者の申し立てにより裁判所が当事者に対しその提出を命ずることができる旨の規定を設けることとするとともに、罰金額の上限を引き上げることとするものであります。

 第三は、著作隣接権の保護対象を遡及的に拡大することであります。

 世界貿易機関、WTOの加盟国に係る実演、レコード及び放送については、平成六年の著作権法及び万国著作権条約の実施に伴う著作権法の特例に関する法律の一部を改正する法律により、我が国に著作隣接権制度が導入された昭和四十六年一月一日以降に行われたものが著作隣接権による保護の対象とされたところであります。しかしながら、その後、先進諸国において、五十年前に行われた実演等までを保護する国が多数を占める状況となっており、我が国としても、国際的な協調を図る観点から、我が国及び世界貿易機関、WTOの加盟国に係る実演、レコード及び放送について、他の諸国と同様に、五十年前に行われたものまでを著作隣接権の保護対象に加えることとするものであります。

 なお、これに伴い、旧法において保護されていた演奏歌唱及び録音物の著作隣接権による保護期間に関して現行法で定められている経過措置についても、所要の見直しをすることとしております。

 最後に、施行期日等についてであります。

 この法律は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとし、所要の経過措置を講ずることとしております。

 以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概略であります。

 何とぞ、十分御審議の上、速やかに御賛成くださいますようお願い申し上げます。

 以上でございます。

第139回国会衆議院文教委員会議録第2号4頁(平成8年12月12日)〔小杉隆文部大臣発言・発言番号2〕 会議録 国会会議録検索システム

出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=113901006)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。