沖縄振興開発特別措置法の一部を改正する法律案
参議院 沖縄及び北方問題に関する特別委員会
平成10年法律第21号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院沖縄及び北方問題に関する特別委員会
- H10.3.13趣旨説明沖縄及び北方問題に関する特別委員会 44
- H10.3.13趣旨説明・質疑本会議 1735
- H10.3.18質疑・附帯決議・採決沖縄及び北方問題に関する特別委員会 5177
- H10.3.19委員長報告・採決・附帯決議本会議 1947
参議院沖縄及び北方問題に関する特別委員会
- H10.3.25趣旨説明・質疑本会議 1442
- H10.3.27趣旨説明・質疑・採決・附帯決議沖縄及び北方問題に関する特別委員会 3110
- H10.3.30委員長報告・採決・附帯決議本会議 1545
提案理由
鈴木宗男 北海道開発庁長官・沖縄開発庁長官 平成10年3月13日ただいま議題となりました沖縄振興開発特別措置法の一部を改正する法律案について、その提案理由及び概要を御説明申し上げます。
政府は、沖縄がさきの大戦において筆舌に尽くしがたい苦難の歴史を経験し、さらにその後、二十七年間にわたって米国の施政権下に置かれたこと等にかんがみ、本土への復帰以来、沖縄における基本的な社会資本の整備や、地理的、自然的な特性に即した沖縄の振興開発を図ってまいりました。すなわち、沖縄振興開発特別措置法により、三次にわたり総合的な沖縄振興開発計画を策定し、これまでに、面積当たりで全国平均の四・七倍の公共事業関係費を投入するなど特別の措置を講じ、もって、沖縄の振興開発を積極的に推進してきたところであります。
しかしながら、沖縄は、本土から遠隔の地にあり、また、多数の離島により構成されているなどの不利な条件に加え、全国の米軍施設・区域の七五%が存在するなど本土とは異なる事情を抱えており、沖縄の経済社会は依然として厳しい状況にあります。
沖縄における米軍施設・区域の整理、統合、縮小と沖縄振興策は、引き続き内閣の最重要課題であり、沖縄県が地域経済として自立し、雇用が確保され、沖縄県民の生活の向上に資するよう、また、我が国経済社会の発展に寄与する地域として整備されるよう、政府として最大限の努力を払ってまいります。
昨年十一月の沖縄復帰二十五周年記念式典における内閣総理大臣式辞を踏まえ、特別自由貿易制度を初め、情報通信産業の振興や観光の振興のための制度の創設など、沖縄の振興開発のための特別の措置を新たに導入することとし、ここにこの法律案を提出した次第であります。
以下、この法律案につきまして、その概要を申し上げます。
第一に、特別自由貿易地域制度を創設し、製造業等を営む特定の法人につきまして、所得控除の適用があることとしております。
第二に、自由貿易地域及び工業等開発地区に関し、特定の機械、建物等につきまして税額控除の適用があることとし、また、自由貿易地域については、あわせて関税の課税の選択制を導入することとしております。
第三に、情報通信産業振興地域制度及び観光振興地域制度を創設し、特定の機械、建物等につきまして税額控除の適用があることとするとともに、地方税の課税免除または不均一課税に伴う減収補てん措置を導入することとしております。
第四に、中小企業の創造的事業活動支援のために、税額控除の適用があることとしております。
第五に、旅客が空港内の免税店で関税を免除した価格で物品を購入できるようにするため所要の措置を講じることとしております。
以上が、この法律案の提案理由及び概要でございます。
何とぞ、充実した御審議の上、速やかに御賛同くださいますようよろしくお願いを申し上げます。
第142回国会衆議院沖縄及び北方問題に関する特別委員会議録第4号1頁(平成10年3月13日)〔鈴木宗男北海道開発庁長官発言・発言番号2〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、本法施行にあたり、次の事項について適切な措置を講ずるよう配慮すべきである。
一施行令等実施細則の制定にあたっては、法改正の実効性が担保されるよう沖縄県並びに経済団体からの要望等にも特段の配慮を行うこと。
二沖縄の振興開発を進めるにあたっては、引き続き、その自立的発展を促す施策の導入を図るとともに、各種の格差是正に努め、第三次沖縄振興開発計画に示されている経済社会フレームの早期達成が可能となるよう一層の努力を払うこと。
三沖縄の厳しい雇用情勢に対処するため、地域の特性を生かした産業の振興を強力に推進するとともに、雇用促進のための各種支援措置の活用により、雇用機会の確保・拡大に一層努めること。
四返還が合意された米軍施設・区域については、地域の意向等を十分ふまえ、その早期実現に最大限の努力を払うとともに、跡地等の利用についても、総合的かつ有効に活用されるための適切な措置が講じられるよう努めること。
五米軍施設・区域の整理縮小の促進については、沖縄県民の意向を尊重し、あらゆる可能性を追求して最善の努力を傾注すること。
六沖縄の基地問題が、県民の生活に及ぼす影響の重大性に鑑み、在沖縄米軍の兵力構成を含む軍事態勢について継続的に米国政府と協議すること、また、在沖縄米軍の施設・区域及び演習等に関する情報について引き続き米国政府が提出するよう求めること。
七いわゆる戦後処理問題及び生活環境の保全問題については、その解決に向けて沖縄県民の、心情に配慮して、より一層取り組むこと。
政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずるよう配慮すべきである。
一施行令等実施細則の制定に当たっては、法改正の実効性が担保されるよう沖縄県並びに経済団体からの要望等にも特段の配慮を行うこと。
二沖縄の振興開発を進めるに当たっては、引き続き、その自立的発展を促す施策の導入を図るとともに、各種の格差是正に努め、第三次沖縄振興開発計画の諸目標を達成するよう各般の施策を積極的に推進すること。また、北部地域の振興を始めとして、県土の均衡ある発展に努めること。
三沖縄の厳しい雇用情勢に対処するため、地域の特性をいかした産業の振興策を強力に推進するとともに、雇用促進のための各種支援措置を活用し、雇用機会の確保・拡大に一層努めること。
四返還が合意された米軍施設・区域については、地域の意向等を十分踏まえ、その早期実現に最大限の努力を払うとともに、跡地等の利用についても総合的かつ有効に活用されるための適切な措置を講ずるよう努めること。
五米軍施設・区域の整理縮小の促進については、沖縄県民の意向を尊重し、あらゆる可能性を追求して最善の努力を傾注すること。
六沖縄の基地問題が、県民の生活に及ぼす影響の重大性にかんがみ、在沖縄米軍の兵力構成を含む軍事態勢について継続的に米国政府と協議すること。また、在沖縄米軍の施設・区域及び演習等に関する情報について、引き続き、米国政府が提出するよう求めること。
七いわゆる戦後処理問題及び生活環境の保全問題については、沖縄県民の心情に配慮し、その解決に向けて、より一層取り組むこと。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=114201040)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。