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閣法第142回国会 第96号成立

エネルギーの使用の合理化に関する法律の一部を改正する法律案

平成10年法律第96号 エネルギーの使用の合理化に関する法律の一部を改正する法律
提出平成10年3月13日 内閣
付託衆議院 商工委員会
参議院 経済・産業委員会
成立
平成10年法律第96号
審議会議 7回・発言 555(政府答弁等 232)

審議経過

右の数字は会議の発言数

衆議院商工委員会

  1. H10.5.12趣旨説明商工委員会 13105
  2. H10.5.13質疑商工委員会 14151
  3. H10.5.15質疑・採決・附帯決議商工委員会 15120
  4. H10.5.15採決・委員長報告・附帯決議本会議 3927

参議院経済・産業委員会

  1. H10.5.26趣旨説明経済・産業委員会 1624
  2. H10.5.28質疑・採決・附帯決議経済・産業委員会 17256
  3. H10.5.29採決・委員長報告・附帯決議本会議 3138

提案理由

堀内光雄 通商産業大臣 平成10年5月12日

エネルギーの使用の合理化に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。

 我が国は、従来から、燃料資源の輸入依存度及び石油依存度が高く、脆弱なエネルギー供給構造を有しております。こうした事情に加え、近年、内外におけるエネルギー消費量の著しい増加が見られ、今後もアジア諸国を中心とする発展途上国でのエネルギー需要の急増が予想されること、大量のエネルギーの消費が環境に及ぼす影響に対する懸念が高まっていること等、我が国のエネルギーをめぐる経済的、社会的環境は大きく変化している状況にあります。特に、昨年末に開催された地球温暖化防止京都会議の議論を背景に、主要な温室効果ガスである二酸化炭素の削減を図るべく、その発生源の約九割を占めるエネルギーの使用量を抑制することが喫緊の課題とされているところであります。

 このような状況を踏まえ、政府といたしましては、エネルギーの使用の合理化の措置をこれまで以上に徹底する必要があるとの認識に立ち、このたび、エネルギーの使用の合理化に関する法律を改正するため、本法律案を提出した次第であります。

 次に、法律案の要旨を御説明申し上げます。

 第一に、工場及び事業場に係る措置の抜本的強化であります。

 その改正の第一点は、現在、製造業、鉱業等の工場または事業場のりちエネルギー消費量が大規模であるものとして指定をされているエネルギー管理指定工場に対して、新たにエネルギーの使用の合理化のための中長期的な計画の作成及びその提出を義務づけることであります。

 第二点は、新たに対象を広く企業種に拡大し、エネルギー消費量が中規模である工場または事業場に対して、エネルギー管理員の選任義務やエネルギー使用状況の記録義務を設けるとともに、エネルギーの使用の合理化が著しく不十分である工場に対する勧告の措置を創設することであります。

 第二に、機械器具に係る省エネ基準を抜本的に強化することでありますむ

 自動車、エアコンなどの特定機器について、そのエネルギー消費効率の向上のための目標としての基準を策定するに当たり、技術開発の将来の見通しを踏まえ、現在商品化されている製品のりちエネルギー消費効率が最もすぐれている製品の性能等を勘案して定めるというトップランナー方式を導入することとし、あわせて、その実施の担保のため、勧告に加え、勧告に従わなかった場合における企業名の公表、命令などの措置を創設することといたしております。

 以上が、この法律案の提案理由及び要旨であります。

 何とぞ、慎重御審議の上、御賛同くださいますようお願いを申し上げます。

 引き続き、特定家庭用機器再商品化法案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。

 我が国においては、国民生活の向上に伴い、家庭等から排出される機械器具に係る廃棄物の量が増大し、廃棄物の最終処分場が逼迫しつつあろ等、廃棄物処理をめぐる問題が深刻化しております。その一方で、主要な資源の大部分を輸入に依存している我が国にとりましては、これらの廃車物から得られる資源を有効に利用していくことが強く求められております。このような状況において、我が国における生活環境の保全と健全な経済発展を長期的に確保し、循環型経済社会を実現するためには、廃棄物の減量と再生資源の十分な利用を図っていくことが重要であります。

 このため、金属、ガラス等有用な資源を多く含み、再商品化等による廃棄物の減量に効果のある家電製品を中心とする特定家庭用機器について、小売業者による収集運搬及び製造業者等による再商品化等を適正かつ円滑に実施する新たな仕組みを構築し、もって廃棄物の適正な処理及び資源の有効な利用の確保を図るため、今般、本法案を提案した次第であります。

 次に、この法案の要旨を御説明申し上げます。

 第一に、小売業者は、みずからが過去に販売した特定家庭用機器の引き取りを求められたときまたは販売に際し排出される特定家庭用機器の引き取りを求められたときは、その特定家庭用機器を引き取り、確実に製造業者等に引き渡す義務を負うこととしております。また、製造業者、輸入業者は、みずからが製造等した特定家庭用機器が廃棄物となったものの再商品化等の義務を負うこととしております。さらに、小売業者及び製造業者等は、特定家庭用機器の引き取りに当たり、収集運搬または再商品化等に関し、料金を請求することができる旨定めるとともに、この料金につきまして、あらかじめ公表すること、適正原価を上回るものとならないようにすること等を定めております。

 第二に、製造業者、輸入業者の負う再商品化等義務の履行を円滑かつ容易にし、また特定家庭用機器の製造業者等への引き渡しの円滑化に資するため、再商品化等を義務的に実施する者のいない機器の再商品化等を指定法人が実施すること、その他指定法人に関する事項を定めることといたしております。

 第三に、特定家庭用機器の確実な製造業者等への引き渡しを担保するための管理票制度を導入することにより特定家庭用機器の不法投棄、不適正処理の防止に努めること、廃棄物処理法の特例その他所要の措置について定めることとしております。

 以上が、この法案の提案理由及び要旨であります。

 何とぞ、慎重御審議の上、御賛同くださいますようにお願いを申し上げます。

第142回国会衆議院商工委員会議録第13号15頁(平成10年5月12日)〔堀内光雄通商産業大臣発言・発言番号103〕 会議録 国会会議録検索システム

附帯決議

衆議院 商工委員会平成10年5月15日

政府は、本法施行に当たり、世界にとって重要な課題である地球温暖化防止に対処し、我が国の省エネルギー型社会の構築に向けて、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。

一今次改正の主たる趣旨である二酸化炭素排出量を極力抑制するため、法の施行に万全を期するとともに、業務部門及び運輸部門を含め産業界において自主的に実効ある対策を講じるため、環境整備に努めること。

二COP3合意による削減目標の達成には、産業・経済、国民生活において一層厳しい負担分担が求められることにかんがみ、この合意の持つ意味と実現に向けての基本的道筋を示して、国民の健全な認識の確立、合意形成に向けた本格的論議に取り組むこと。

三国民が、一人一人の節約意識とライフスタイルの見直しの重要性を認識できるよう、広報体制の一層の拡充と情報提供の充実に努めること。

四トップランナー基準の導入における対象機械器具の区分及び基準等の設定においては、目標等を可能な限り具体的に明示するとともに、公平かつ透明性を有するものとなるよう、公的な場において学識者の意見等を広く聴取しつつ定めるものとすること。また、購入時におけるエネルギー効率の高い機械器具の選択に資するため、適切な表示等を実施するよう指導するとともに、省エネルギーを取り込んだ新しい生活様式の提案等国民の意識改革を求めるための措置を講ずること。なお、特定機器対策の強化とあわせて、住宅・建築物に係る省エネルギー対策の強化を図るよう努めること。

五省エネルギー政策とあわせ、原子力対策及び新エネルギーの開発導入等の対策を講じて総合的なエネルギー政策を推進すること。

六地球温暖化防止関連施策については、関係各省庁が一致連携して、整合性を持った対策を総合的に推進すること。

七我が国のCOP3合意の達成や究極的な気候変動問題の解決に向けて、地球温暖化防止に資するための「革新的な技術開発」に積極的に挑戦するとともに、地球温暖化防止の地球的規模での取組みの中で、途上国の取組み支援を含め先進国全ての公平・公正かつ強力な対応を呼びかける等の積極的貢献を行うこと。

参議院 経済・産業委員会平成10年5月28日

政府は、本法施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。

一二酸化炭素排出量を極力抑制するため、地球温暖化防止対策への取組を一層強化するとともに、産業、運輸、民生の各部門において自主的に実効ある対策が講じられるよう環境整備に努めること。

二COP3合意による削減目標の達成に当たっては、企業及び国民生活等において省エネルギー努力が求められていることから、学識経験者等国民の意見を幅広く聴取しつつ、その合意形成に努めること。また、今後一層の温室効果ガスの排出削減を図るため、「革新的な技術開発」等に取り組むなど、省エネルギー政策の強化に努めること。

三民生部門における一層のエネルギー消費の削減を図るため、省エネルギー型の新しい生活様式の提案等、国民一人一人の節約意識とライフスタイルの見直しにつながるよう、広報体制の一層の拡充及び情報提供の充実に努めること。

四特定機器におけるエネルギー消費効率の目標基準を設定するに当たっては、可能な限り具体的に明示するとともに、学識経験者等の意見を幅広く聴取し、公平性かつ透明性を確保すること。

五一般消費者が特定機器を購入するに当たっての、エネルギー消費効率の高い機械器具の選択に資するため、適切な表示等を実施するよう指導すること。なお、住宅及び業務用建築物に係る省エネルギー対策の強化を図るとともに、自主的な取組についても検討すること。

六省エネルギー政策とあわせ、原子力対策及び新エネルギーの開発・導入等エネルギーの供給対策を講じ、バランスのとれたエネルギー供給構造を確保すること。

七地球温暖化防止対策の推進に当たっては、関係省庁の緊密な連携の下、総合的に整合性のある対策を実施するよう努めること。なお、地球温暖化防止に関する新たな対応の必要性が生じた場合には、直ちに見直しを行うこと。

八地球温暖化防止に向けて、地球的規模での取組が重要であることにかんがみ、発展途上国の取組に対する支援を強化するとともに、先進国が一体となって対応するよう働きかけを行うなど積極的貢献に努めること。

出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=114201096)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。