住宅の品質確保の促進等に関する法律案
衆議院 建設委員会
平成11年法律第81号
審議経過
右の数字は会議の発言数参議院国土・環境委員会
- H11.4.20趣旨説明国土・環境委員会 11282
- H11.4.27質疑・採決・附帯決議国土・環境委員会 12295
- H11.4.28委員長報告・採決・附帯決議本会議 1789
衆議院建設委員会
- H11.6.4趣旨説明建設委員会 1376
- H11.6.9質疑建設委員会 14127
- H11.6.11質疑・採決・附帯決議建設委員会 15222
- H11.6.15委員長報告・採決・附帯決議本会議 3849
提案理由
関谷勝嗣 建設大臣・国土庁長官 平成11年4月20日ただいま議題となりました住宅の品質確保の促進等に関する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。
住宅に対する消費者の意識が高まる中、欠陥住宅問題等の住宅に関するトラブルが増加しており、建築に係る関連の諸制度と連携をとりながら、住宅購入者等と専門業者の間の住宅に関する情報格差を是正していくことなどにより、良質な住宅ストックの整備を推進することが重要な課題となっております。
この法律案は、このような課題を踏まえ、住宅の品質確保の促進、住宅購入者等の利益の保護及び住宅に係る紛争の迅速かつ適正な解決を図るため、必要な措置を講ずるものであります。
次に、その要旨を御説明申し上げます。
第一に、建設大臣は、住宅の性能に関する表示の適正化を図るため、日本住宅性能表示基準を定めなければならないこととしております。
第二に、建設大臣が指定した住宅性能評価機関が日本住宅性能表示基準に基づく住宅性能評価を行い、標章を付した評価書を交付することができることとし、評価書が契約において交付された場合等には、表示された性能を有する住宅を完成させ、または引き渡す契約がなされたものとみなすこととしております。さらに、日本住宅性能表示基準に基づく評価について、業務の効率化を図る体制を整備するとともに、日本住宅性能表示基準が予想していない評価方法について特別の定めをすることとしております。
第三に、住宅に係る紛争の迅速かつ適正な解決を図るため、指定住宅紛争処理機関などの紛争処理体制を整備することとしております。
第四に、住宅の新築に係る建設工事の請負契約及び新築住宅の売買契約において、請負人または売り主は、住宅の構造耐力上主要な部分等の瑕疵を十年間担保する責任を負うこととするとともに、契約によって期間を伸長できる特例を設けることとしております。
その他、これらに関連いたしまして、所要の規定の整備を行うこととしております。
以上が、この法律案の提案理由及びその要旨であります。
何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。
第145回国会参議院国土・環境委員会会議録第11号36頁(平成11年4月20日)〔関谷勝嗣建設大臣発言・発言番号280〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講じ、その運用に遺憾なきを期すべきである。
一住宅性能表示制度の利用の促進及び瑕疵担保責任特例制度により欠陥住宅に関するトラブルが根絶されるよう、多様な媒体を活用する等の積極的な広報活動により、制度の周知徹底を図ること。
二日本住宅性能表示基準の策定に当たっては、積雪寒冷地等地域の特殊性を勘案するとともに、住宅のバリアフリー化や居住者の健康に配慮したものとなるよう検討すること。また、いわゆるシックハウス問題に関し、関係省庁間の連携を図り、調査研究や被害の防止等に積極的に取り組むとともに、地方公共団体等による取組を支援すること。
三住宅性能表示制度及び瑕疵担保責任特例制度の運用に当たっては、情報提供や技術普及の体制整備及び瑕疵保証円滑化基金の充実強化等により、中小業者が特に不利になることのないよう配慮すること。
四住宅性能表示制度を利用しない住宅及び中古住宅並びに住宅のリフォームに関する売買・請負契約等に係る紛争の相談窓口の整備充実に努めること。また、中古住宅に係る性能表示制度や保証体制の整備について早急に検討すること。
五指定住宅紛争処理機関の行う住宅紛争処理の参考となるべき技術的基準は、住宅紛争処理が的確に行われるよう客観的かつ具体的な記述に努めるとともに、その策定に際しては、関係者の意見の十分な聴取や策定経過の公開等を通じ手続の透明性を確保すること。
六本法に基づく各種機関の指定に当たっては、既存の公益法人を活用するとともに、各種機関の情報開示を促す等その業務が適正に行われるよう指導監督に努めること。
七住宅紛争処理支援センターによる各種業務の公正な実施を確保するため、その役職員には幅広い人材の活用がなされるよう指導監督すること。
八住宅購入者等と専門業者間の情報の格差にかんがみ、住宅購入等に必要な知識や情報の住宅購入者等への積極的な提供に努めるとともに宅地建物取引業法の的確な運用等を通じて、不動産取引一般に関する紛争の予防に努めること。
案文はお手元に配付してありますが、その内容につきましては、既に質疑の過程において十分御承知のところでありますので、この際、案文の朗読をもって趣旨の説明にかえることといたします。住宅の品質確保の促進等に関する法律案に対する附帯決議(案)政府は、本法の施行に当たっては、次の諸点に留意し、その運用について遺憾なきを期すべきである。
一欠陥住宅問題を未然に防止するためには、住宅取得者の住宅の品質に対する意識の向上と住宅の工事請負契約及び売買契約の適正化が重要であることに鑑み、住宅関係業界はもとより一般消費者に対しても住宅性能表示制度及び瑕疵担保責任特例制度の周知徹底に努めること。
二日本住宅性能表示基準及び評価方法基準の策定に当たっては、欠陥住宅被害の防止の観点から、欠陥住宅事例の調査結果等を参考として地盤評価など消費者ニーズに合った性能項目を積極的に取り上げるとともに、可能な限り客観的な評価方法を採用するよう努めること。また、いわゆるシックハウス問題に関し、関係省庁間の連携を図り、調査研究や被害の防止等に積極的に取り組むこと。
三指定住宅紛争処理機関の行う住宅紛争処理の参考とする技術的基準の策定に当たっては、住宅紛争の欠陥判断基準に係る判例や関係者の意見を参考として、住宅取得者の利益の保護に十分配慮して定めること。
四住宅性能表示制度の普及を図るため、住宅性能評価の効率的かつ合理的な運用の指導に努めるとともに、中小住宅生産者が住宅型式性能認定を取得できるよう支援すること。また、瑕疵担保責任特例制度の実効性の確保を図るため、住宅性能保証制度への公的支援等により、中小住宅生産者の対応が容易になるよう配慮すること。
五良質な中古住宅の供給を通じて中古住宅市場の活性化を図るため、中古住宅に関する性能表示制度や中古住宅の売買契約にも適用される瑕疵担保責任特例制度の導入について検討すること。
六住宅に係る紛争の迅速かつ適正な解決を図るため、建設住宅性能評価書の交付を受けていない住宅についても、工事請負契約又は売買契約に関する相談、助言及び苦情の処理が円滑に行われるよう住宅紛争処理支援センターを指導すること。
七住宅の建築工事の請負人又は新築住宅の売主が、住宅性能評価書若しくはその写しを契約の際に提示した場合、請負人等が契約書において反対の意志表示をした場合に評価書等の当該規定が適用されないことが、いやしくも住宅紛争を増加させる新たな要因とならないよう万全を期すこと。
八日本住宅性能表示基準及び評価方法基準並びに住宅紛争処理の参考とする技術的基準の策定過程の情報や住宅型式性能認定及び特別評価方法認定に関する技術的情報等を可能な限り公開することにより、手続きの透明性の確保と新しい技術の普及を図ること。
九住宅紛争処理支援センターの指定に当たっては、既存の公益法人を指定するとともに、住宅紛争処理の支援業務等が適切かつ公正に実施されるよう十分な指導監督を行うこと。また、センターが新たな省庁の天下り機関になることがないよう万全を期すこと。
十住宅の品質確保を円滑に図るため、住宅性能表示制度に係る住宅性能評価について、建築基準法に基づく確認・検査、住宅金融公庫の融資制度に係る現場審査及び住宅性能保証制度に係る現場審査と相互に連携した総合的な運用のあり方について検討すること。
十一住宅性能表示制度に係る住宅性能評価のうち、少なくとも基礎的な性能項目については、すべての住宅について表示が徹底されるよう、住宅性能表示制度の普及を進めること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=114501063)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。