特定債務等の調整の促進のための特定調停に関する法律案
参議院 法務委員会
平成11年法律第158号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院法務委員会
- H11.12.7趣旨説明・質疑・採決法務委員会 12139
- H11.12.7委員長報告・採決本会議 875
提案理由
亀井久興 議員(発議者) 平成11年12月7日特定債務等の調整の促進のための特定調停に関する法律案につきまして、提案者を代表して、その提案理由を御説明いたします。
現下の厳しい経済情勢のもとで、個人破産者が十万人を超えるなど、経済的に破綻し、またはそのおそれのある個人及び法人の債務者の数が、今、急激に増加しております。このため、このような債務者の債務を迅速かつ円滑に調整するための方策を講じることによって、債務者の経済的再生に資するとともに、国民経済の健全な発展を図る必要があります。
この法律案は、支払い不能に陥るおそれのある債務者等の経済的再生に資するため、民事調停法の特例として特定調停の手続を定めることにより、裁判所における民事調停の手続を利用して、そのような債務者等が負っている金銭債務に係る利害関係の調整を促進しようとするものであります。
この法律案の要点は、次のとおりであります。
第一に、支払い不能に陥るおそれのある者、事業の継続に支障を来すことなく弁済期にある債務を弁済することが困難である者等を特定債務者とした上で、特定債務者は、金銭債務に関する利害関係の調整であって、その経済的再生に資するためのものについて、特定調停の申し立てを行うことができることとし、あわせてその申し立ての手続等を規定することといたしております。
第二に、同一の特定債務者についての複数の事件の一括処理を容易にする観点から、異なる裁判所間の事件の移送や、関係権利者の参加の要件の緩和を図り、また、同一の裁判所に係属する複数の事件の併合に関する規定等を整備することとしております。
第三に、特定調停の内容については、特定債務者の経済的再生に資するとの観点から、公正かつ妥当で経済的合理性を有するものでなければならないこととし、調停委員会は、そのような内容の合意が成立する見込みがない等の場合には、調停を不成立として事件を終了することといたしております。
第四に、成立すべき特定調停の内容の適正を担保する観点から、特定調停を行う調停委員会の民事調停委員の指定に関する規定を整備するとともに、当事者は債権債務の発生原因、内容等に関する事実を明らかにすべき義務を負うことを明らかにし、また、必要な資料の収集に関する調停委員会の権限を拡充するため、当事者または参加人に対する文書等の提出命令、官庁等からの意見聴取等の規定を整備することとしております。
第五に、特定調停の成立の促進を図る観点から、民事執行手続の停止の制度を拡充するほか、書面による調停条項案の受諾の制度及び調停委員会が調停条項を定める制度を設けることとしております。
最後に、第六として、その施行については、公布の日から起算して二カ月を経過した日から施行することといたしております。
以上をもちまして、特定債務等の調整の促進のための特定調停に関する法律案の提案理由とさせていただき、今後の審議における議員各位の御理解と御協力をお願い申し上げまして、説明を終わります。
第146回国会衆議院法務委員会議録第12号1頁(平成11年12月7日)〔亀井久興議員発言・発言番号2〕 会議録 国会会議録検索システム
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=114602005)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。