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衆法第150回国会 第12号成立

人権教育及び人権啓発の推進に関する法律案

平成12年法律第147号 人権教育及び人権啓発の推進に関する法律
提出平成12年11月2日 熊代昭彦、外8名
付託衆議院 法務委員会
参議院 法務委員会
成立平成12年11月29日
平成12年法律第147号
審議会議 5回・発言 331(政府答弁等 131)

審議経過

右の数字は会議の発言数

衆議院法務委員会

  1. H12.11.15趣旨説明・質疑・討論・採決・附帯決議法務委員会 9170
  2. H12.11.16委員長報告・採決・附帯決議本会議 1419

参議院法務委員会

  1. H12.11.24趣旨説明法務委員会 9191
  2. H12.11.28質疑・討論・採決・附帯決議法務委員会 10134
  3. H12.11.29採決・委員長報告・附帯決議本会議 1437

提案理由

熊代昭彦 議員(発議者) 平成12年11月15日

人権教育及び人権啓発の推進に関する法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。

 我が国におきましては、すべての国民に基本的人権の享有を保障する日本国憲法のもとで、人権に関する諸制度の整備や人権に関する諸条約への加入など、これまで各般の施策が講じられてきましたが、今日におきましても、社会的身分、門地、人種、信条、性別等による不当な差別その他の人権侵害がなお存在しており、また、我が国社会の国際化、情報化、高齢化の進展等に伴って、人権に関するさまざまな課題も見られるようになってきております。

 このような情勢のもとで、平成八年十二月、人権擁護施策推進法が五年間の時限立法として制定され、人権教育及び人権啓発に関する施策を推進すべき国の責務が定められるとともに、これらの施策の総合的な推進に関する基本的事項等について調査審議するため人権擁護推進審議会が設置されました。同審議会においては、二年余りの調査審議を経て、昨年七月、法務大臣、文部大臣及び総務庁長官に対して答申を行い、人権教育及び人権啓発を総合的に推進するための諸施策を提言し、現在、政府において、行財政措置によりこれらの実施が図られておりますが、人権教育及び人権啓発に関する施策の一層の推進のためには、同答申の趣旨を踏まえ、人権教育及び人権啓発に係る基本理念や国、地方公共団体及び国民の責務を明らかにするとともに、人権教育及び人権啓発に関する基本計画の策定や年次報告等の所要の措置を定めることが不可欠と考え、この法律案を提出することとした次第であります。

 法律案の概要につきましては、基本理念として、国及び地方公共団体が行う人権教育及び人権啓発は、学校、地域、家庭、職域その他のさまざまな場を通じて、国民が、その発達段階に応じ、人権尊重の理念に対する理解を深め、これを体得することができるよう、多様な機会の提供、効果的な手法の採用、国民の自主性の尊重及び実施機関の中立性の確保を旨として行われなければならないこととし、国及び地方公共団体は、その基本理念にのっとって、人権教育及び人権啓発に関する施策を策定し、実施する責務を有するものとしております。また、国民の責務として、人権尊重の精神の涵養に努めるとともに、人権が尊重される社会の実現に寄与するよう努めなければならないこととしております。

 また、国は、人権教育及び人権啓発に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、人権教育及び人権啓発に関する基本的な計画を策定しなければならないこととし、政府は、毎年、国会に、政府が講じた人権教育及び人権啓発に関する施策についての報告を提出しなければならないこととしております。

 さらに、国は、人権教育及び人権啓発に関する施策を実施する地方公共団体に対し、当該施策に係る事業の委託その他の方法により、財政上の措置を講ずることができることとしております。

 なお、この法律は、この法律の施行の日から三年以内に、人権が侵害された場合における被害者の救済に関する施策の充実に関する基本的事項についての人権擁護推進審議会の調査審議の結果をも踏まえ、見直しを行うこととしております。

 以上が、この法律案の趣旨でございます。

 何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願い申し上げます。ありがとうございました。

第150回国会衆議院法務委員会議録第9号2頁(平成12年11月15日)〔熊代昭彦議員発言・発言番号2〕 会議録 国会会議録検索システム

附帯決議

衆議院 法務委員会平成12年11月15日

この法律の施行に伴い、政府は、次の点につき格段の配慮をされたい。

一人権教育及び人権啓発に関する基本計画の策定に当たっては、行政の中立性に配慮し、地方自治体や人権にかかわる民間団体等関係各方面の意見を十分に踏まえること。

二前項の基本計画は、「人権教育のための国連十年」に関する国内行動計画等を踏まえ、充実したものにすること。

三「人権の二十一世紀」実現に向けて、日本における人権政策確立の取組みは、政治の根底・基本に置くべき課題であり、政府・内閣全体での課題として明確にするべきであること。

参議院 法務委員会平成12年11月28日

政府は、「人権の二十一世紀」を実現するため、本法の施行に当たっては、次の諸点について格段の努力をすべきである。

一人権教育及び人権啓発の推進に関する本法の基本理念並びに国、地方公共団体及び国民の責務について周知徹底を図り、特に公務員による人権侵害のないよう適切な措置を講ずること。

二人権教育及び人権啓発に関する基本計画の策定に当たっては、地方公共団体や人権にかかわる民間団体等関係各方面の意見を十分に踏まえること。

三人権教育及び人権啓発に関する基本計画は、「人権教育のための国連十年」に関する国内行動計画等を踏まえ、充実したものにすること。

四人権政策は、政治の根底・基本に置くべき重要課題であることにかんがみ、内閣全体でその取組に努めること。

出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=115002012)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。