石油の安定的な供給の確保のための石油備蓄法等の一部を改正する等の法律案
参議院 経済産業委員会
平成13年法律第55号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院経済産業委員会
- H13.3.30趣旨説明・質疑本会議 1910
- H13.4.4趣旨説明・質疑経済産業委員会 7151
- H13.4.6質疑経済産業委員会 8183
- H13.4.10参考人招致経済産業委員会 981
- H13.4.11質疑・採決(修正)・修正案趣旨説明・討論・附帯決議・修正案経済産業委員会 10200
- H13.4.12委員長報告・採決(修正)・附帯決議本会議 2427
参議院経済産業委員会
- H13.5.25趣旨説明・質疑本会議 2515
- H13.5.31趣旨説明・衆議院修正部分趣旨説明経済産業委員会 10117
- H13.6.5質疑経済産業委員会 1178
- H13.6.7参考人招致経済産業委員会 1254
- H13.6.12質疑・採決・討論・附帯決議経済産業委員会 13121
- H13.6.13委員長報告・採決・附帯決議本会議 3148
提案理由
平沼赳夫 経済産業大臣 平成13年3月30日石油の安定的な供給の確保のための石油備蓄法等の一部を改正する等の法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。
我が国のエネルギー供給の大宗を占める石油は、国内供給のほぼ全量を輸入に依存しており、その安定的な供給の確保は我が国のエネルギー政策の根幹をなすものであります。しかるに今日、国際石油市場の一層の発達等、石油の供給をめぐる経済的、社会的環境に新たな変化が生じております。
このような状況の中で、引き続き石油の安定的な供給を確保するため、石油産業の需給調整規制を撤廃するとともに、緊急時における石油供給の確保の基盤である石油備蓄制度の強化及びより効率的かつ確実的な自主開発原油の確保を図ることが必要であります。
こうしたことから、政府といたしましては、このたび、石油業法を廃止するとともに、石油備蓄法及び石油公団法を改正するため、本法律案を提出した次第であります。
次に、本法律案の要旨を御説明申し上げます。
第一に、石油業法の廃止であります。
これは、需給調整規制を廃止し、市場原理を一層導入することにより、石油の安定的な供給という重要な役割を担う石油精製業者等がみずからの創意工夫により強靱な経営基盤を確立することを促進するものであります。
第二に、石油備蓄法の改正であります。
その改正の第一点は、同法の題名を石油の備蓄の確保等に関する法律とすることであります。
第二点は、石油精製業者等による石油備蓄業務の履行の確保の強化等を図るため、石油精製業、石油ガス輸入業、石油販売業を届け出の対象とするとともに、石油輸入業を登録の対象とすることであります。
第三点は、石油公団が保有する国家備蓄の的確な放出を確保するため、経済産業大臣は、石油の供給が不足する等の事態が生ずる場合において、石油公団に対してその備蓄に係る石油を譲り渡すことを命ずることができるものとすることであります。
第四点は、石油備蓄の放出の実効性をより確実なものとするため、経済産業大臣は、基準備蓄量を減少し、または石油公団に対し備蓄の譲り渡し命令を行う等の場合に、石油精製業者、石油輸入業者及び石油販売業者等に対し、指定石油製品の生産予定量の報告をさせ、当該報告に基づき生産予定量の増加等の措置をとるべきことを勧告し、正当な理由なく勧告に従わなかったときは、その旨を公表することができるものとすることであります。あわせて、経済産業大臣は、緊急時に国民が的確に対応できるよう必要な情報を国民に提供するものとすることであります。
第五点は、石油備蓄義務の履行の確保の強化を図るため、罰則に係る規定の整備を行うことであります。
第三に、石油公団法の改正であります。
その改正の第一点は、より効率的かつ確実な自主開発原油の確保を図るため、石油及び本邦周辺の海域における可燃性天然ガスの採取をする権利等を譲り受けて採取を行うために必要な資金を供給するための出資を行うことを石油公団の業務に加えることであります。
第二点は、石油公団が保有する国家備蓄の的確な放出を確保するため、経済産業大臣の命令に基づいて石油備蓄の譲り渡しを行うことを石油公団の業務に加えることでございます。
以上が、本法律案の趣旨であります。
何とぞよろしくお願いを申し上げます。(拍手)
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石油の安定的な供給の確保のための石油備蓄法等の一部を改正する等の法律案(内閣提出)の趣旨説明に対する質疑
第151回国会衆議院会議録第19号1頁(平成13年3月30日)〔平沼赳夫経済産業大臣発言・発言番号3〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、石油をはじめとするエネルギー供給の安定的かつ効率的な確保は、我が国経済の維持発展と国民生活の向上に不可欠な最重要の政策課題であることを深く認識し、本法施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。
一石油輸入業に対する登録制度は、石油備蓄義務の履行能力を確認するために必要最小限のものとして導入されることにかんがみ、登録は透明性かつ公正性の確保を旨としつつ迅速に処理されるべきであり、いやしくも、石油の輸入を行おうとする事業者の参入を不当に制約することがないよう、最大限の配慮を払うこと。また本法に定める見直しに当っては、石油輸入業者の新規参入状況や備蓄義務の履行状況等を勘案しつつ、石油輸入業者についても石油精製業者等と同様の届出制度とすることは出来ないかという観点から積極的な検討を行い、その結果及び理由について国民及び当委員会に対し、明確に説明すること。
二三年後の見直しにあわせ、公団の名称についても、可燃性天然ガスに係る業務が逐次拡大する等の状況を踏え、「石油天然ガス公団」等実態を踏まえた名称に変更することを考慮すること。
三今後の石油公団の支援は、中核的企業グループの育成に寄与する案件と併せ、天然ガスの開発・利用促進につながる案件及び石油調達先の多角化に資する案件に支援を傾斜し、中東依存度の低減をはかること。
四石油公団の石油開発業務において巨額の棚上利息や欠損金等を生むに至っている実態を真摯に反省し、「石油公団開発事業委員会」報告書等により指摘を受けた業務改善事項を的確に実施するとともに、公団及び関連企業が多数の官僚の天下りの受け皿となっている状況を厳に抑制するなど所要の措置を講ずるよう努めること。
五今次改正により石油公団の業務に追加される既発見油田の資産買収等に対する支援については、出資や資金供給等の効率性及び透明性を確保する見地から、油田の有望性等に関する評価基準をあらかじめ明確に定めるとともに、対象油田の選定時に止まらず中間段階及び最終段階においても、外部専門家を積極的に活用することにより事業評価を行うこととし、その評価基準及び評価結果については、インターネット等を利用して、可能な限り広く国民にも公表すること。
六緊急時において国民が石油供給制約等に的確に対応することを可能とするよう、緊急時における広報体制を点検・整備するとともに、平常時における省エネルギー等も含めたエネルギー広報体制を抜本的に強化すること。
七中小零細事業者が過半を占める石油小売業の厳しい経営環境に鑑み、経営基盤強化や経営革新のための支援施策を強力に推進すること。また、転廃業を余儀なくされた場合に必要な金融面等の支援策に特段に配慮すること。
八最近、税を免れることを目的とした軽油取引の不正の摘発事例が見られる。このような行為は取引の公正の確保、クリーンな環境の保全、地方公共団体の適正な税収の確保等の観点から、見逃すことは出来ず、関係地方公共団体とも協力してその是正に努めること。
政府は、本法施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。
一石油輸入業に対する登録制の実施に当たっては、新規の事業参入を不当に制約することがないよう最大限の配慮を払うとともに、本法施行の三年後の見直しに際しては、事業者の新規参入の状況や石油備蓄義務の履行状況等を勘案して届出制への移行について積極的に検討し、その検討結果及び理由を明らかにすること。
二石油公団の事業運営に関しては、石油開発事業において巨額の欠損金や棚上利息等を生ずるに至っている事態を真摯に反省し、石油公団開発事業委員会報告書等により指摘された業務改善策を的確に実施するとともに、公団及び関連企業への天下りを厳に抑制するなど、所要の改善措置を講ずること。
三既発見油田の資産買収等を始めとする今後の石油公団の石油・天然ガス開発に対する支援については、事業の効果的・効率的な実施及び透明性を確保する観点から、支援対象案件の採択及び管理に当たり油田の有望性等に関する評価基準を予め明確に定めるとともに、外部専門家を積極的に活用して事前及び事後等において事業評価を行い、その評価結果を可能な限り広く国民に公表すること。
四石油の供給制約が生ずる等の緊急時において国民が的確に対応できるよう、緊急時における国民への情報提供体制を点検・整備するとともに、今後石油需要の増大が見込まれるアジア地域における備蓄体制の整備に協力するなど、エネルギーの安定供給に向けた国際的な連携強化に積極的に取り組むこと。
五中小零細事業者が過半を占める石油小売業の厳しい経営環境にかんがみ、経営基盤強化や経営革新のための支援施策を強力に推進するとともに、転廃業を余儀なくされた場合における必要な金融面等の支援策について特段の配慮を行うこと。
六エネルギーの安定供給の確保及び地球温暖化対策の推進を図るため、天然ガスの開発導入、新エネルギーの普及を積極的に進めるとともに、原子力の開発利用に当たっては、安全性の確保に万全を期すことはもとより、とりわけ、プルトニウムの利用については、国民からの理解と信頼のより一層の確保に努め、プルトニウムの余剰発生により国内外で平和利用に疑念が持たれることのないよう適宜適切に対処すること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=115101005)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。