児童福祉法の一部を改正する法律案
参議院 厚生労働委員会
平成13年法律第135号
審議経過
右の数字は会議の発言数参議院厚生労働委員会
- H13.11.8趣旨説明厚生労働委員会 7314
- H13.11.22質疑・採決・討論・附帯決議厚生労働委員会 8129
- H13.11.26委員長報告・採決・附帯決議本会議 1328
提案理由
根本匠 議員(発議者) 平成13年10月26日ただいま議題となりました児童福祉法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
都市化の進行や家族形態の変容など児童を取り巻く環境が大きく変化している中で、近年、子育て不安の増大や児童虐待に関する相談件数の急増、認可外保育施設における乳幼児の死亡事故の発生などが大きな問題となっているところであります。こうした状況を踏まえ、地域において児童が安心して健やかに成長することができる環境を整備するため、認可外保育施設等に対する監督の強化、保育士の名称独占資格化、児童委員活動の活性化を図る等の措置を講ずることとした次第であります。
以下、この法律案の内容につきまして御説明申し上げます。
第一に、認可外保育施設等に対する監督の強化であります。
近年、認可外保育施設において発生した悲惨な事故等に対応するため、認可外保育施設について、都道府県知事への事業開始の届け出制を創設するほか、事業者による契約時の書面交付、都道府県知事への運営状況の報告等を義務づけるとともに、報告等により都道府県知事が得た情報を公表することにより、利用者が施設やサービスの選択を行うための情報提供を推進していくこととします。また、認可外保育施設等について、従来から規定されている都道府県知事による事業停止等の命令権限に加えて、改善勧告及びこれに従わない場合の公表等を規定し、認可外保育施設等に対する監督を強化することとしております。
また、認可保育所について、保育需要が増大している市町村は、公有財産の貸し付け等の措置を積極的に講ずることにより社会福祉法人その他の多様な事業者を活用した保育所の設置運営を促進し、保育サービスの供給を効率的かつ計画的に増加させる旨規定することとしております。
第二に、保育士の名称独占資格化であります。
保育士とは、都道府県知事の登録を受け、保育士の名称を用いて、専門的知識及び技術を持って児童の保育及び児童の保護者に対する保育に関する指導を行うことを業とする者をいうものとし、保育士でない者が保育士を称することを禁止するとともに、守秘義務や信用失墜行為の禁止について規定を設け、保育士の資質の向上を図ることとしております。あわせて、都道府県知事による試験、登録の実施等に関する規定を設けるなど、必要な規定の整備を図ることとしております。
第三に、児童委員活動の活性化であります。
児童委員の職務を明確化し、また、主任児童委員を法定化して厚生労働大臣が指名すること等とするとともに、児童委員の研修についての都道府県知事の責務を定め、児童委員の資質の向上を図ることとしております。
以上が、この法律案の提案理由及びその内容であります。
何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。ありがとうございました。
第153回国会衆議院厚生労働委員会議録第4号33頁(平成13年10月26日)〔根本匠議員発言・発言番号220〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、次の事項について、適切な措置を講ずるべきである。
一認可外児童福祉施設に対する監督の強化、児童委員の活動の活性化等を通じて、児童の死亡事故防止等の安全確保や児童虐待の未然防止に万全を期すこと。
二保育所の待機児童問題については、その解消を目指して、保育所等の整備、受入れ児童数の拡大を図るとともに、延長保育、休日保育、乳幼児健康支援一時預かり事業、放課後児童クラブなどを少子化対策推進基本方針及び新エンゼルプランに基づき着実に推進すること。その際、子どもにとってより良い保育を充実させる観点から、量の確保のみでなく、質の確保を図ることに十分留意すること。
三公有財産の貸付け等の措置により保育所の設置運営を行う場合は、市町村が情報を公開し、保護者の理解を得る努力をするよう指導すること。
四保育士の養成課程の充実等、保育環境の改善に引き続き積極的に取り組むこと。
五「児童の権利に関する条約」の趣旨を踏まえ、児童福祉法の理念及び在り方等について早急に検討し、その結果を踏まえて必要な措置を講ずるとともに、施策の実施に当たっては、児童の最善の利益を考慮した取扱いが図られるよう努めること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=115302002)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。