化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律の一部を改正する法律案
衆議院 経済産業委員会
平成15年法律第49号
審議経過
右の数字は会議の発言数参議院経済産業委員会・経済産業委員会、環境委員会連合審査会
- H15.4.15趣旨説明経済産業委員会 910
- H15.4.16質疑経済産業委員会、環境委員会連合審査会 1135
- H15.4.17質疑・附帯決議・採決経済産業委員会 10119
- H15.4.18採決・委員長報告・附帯決議本会議 1856
衆議院経済産業委員会・経済産業委員会環境委員会連合審査会
- H15.5.14趣旨説明経済産業委員会 16311
- H15.5.16質疑経済産業委員会環境委員会連合審査会 181
- H15.5.16質疑経済産業委員会 17143
- H15.5.21質疑・附帯決議・討論・採決経済産業委員会 18152
- H15.5.22委員長報告・採決・附帯決議本会議 3358
提案理由
平沼赳夫 経済産業大臣 平成15年4月15日まず、化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。
化学物質は、現代の国民生活に欠かせない基礎的資材でありますが、その中には固有の性状として有害性を示すものもあるため、化学物質の適正な管理には万全を期する必要があります。
このため、我が国においては、人の健康を損なうおそれがある化学物質による環境の汚染を未然に防止するため、本法律に基づき審査規制を行ってまいりました。
一方、化学物質の管理に係る政策に関して様々な取組が進捗する中で、我が国における化学物質の審査規制制度に関し、人の健康への影響に加えて動植物への影響の観点も含めるとともに、化学物質の環境中への放出可能性に応じた対応を行うことが国内外から求められております。
このような状況を踏まえ、本法律に基づく審査規制制度において、動植物への影響に着目した制度を導入するとともに、より効果的かつ効率的な審査規制を行い、化学物質による環境の汚染をより確実に防止するため、本法律案を提出した次第であります。
次に、本法律案の要旨を御説明申し上げます。
第一に、新規化学物質の事前審査において、動植物の生息又は生育に支障を及ぼすおそれがあるかどうかについても新たに審査を行うこととしております。また、審査の結果、これに該当し、環境中で分解しにくいものとされた化学物質について製造・輸入数量の届出の義務付け等の措置を講ずるほか、その有する性状等に応じて所要の規制を行うこととしております。
第二に、環境中で分解しにくく、生物の体内に蓄積しやすい既存化学物質について、製造・輸入数量の届出の義務付け等の措置を講ずることとしております。
第三に、新規化学物質のうち、環境の汚染を生ずるおそれのないこと等につき主務大臣の確認を受けたものについては、これを製造し、又は輸入することができるよう所要の規定の整備を行うこととしております。
第四に、化学物質の製造・輸入事業者が化学物質に関する有害性情報を取得した場合には、その内容を国に報告することを義務付けることとしております。
以上が本法律案の提案理由及びその要旨でございます。
何とぞ、慎重御審議の上、御賛同くださいますようお願いを申し上げます。
引き続きまして、揮発油等の品質の確保等に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。
揮発油、軽油、灯油といった消費者との関連が深い燃料については、消費者保護等の観点から、揮発油等品質確保法に基づき、適正な品質規格を定め、それに適合しないものについては販売を禁止することによって安全の確保を図ってきたところであります。
しかしながら、近年、揮発油にアルコールを大量に混合させた高濃度アルコール含有燃料が自動車用燃料として販売され、この燃料を使用することに伴う車両火災等の事故が発生しております。そのため、今般、消費者保護のため、このような混合燃料についても揮発油等品質確保法による安全規制の対象とするための措置を講じることとしております。
次に、本法律案の要旨を御説明申し上げます。
揮発油等とその他のものとの混合物であって揮発油等と同じ性状を有するものを同法による品質確保措置の対象とするため、揮発油等の定義改正を行うこととしております。なお、これを踏まえて、揮発油の品質規格を改正し、既販の自動車の安全を前提に、アルコールの混入許容値を規格化することとしております。
以上がこの法律案の提案理由及びその要旨であります。
何とぞ、慎重御審議の上、御賛同くださいますようにお願いを申し上げます。
以上でございます。
第156回国会参議院経済産業委員会会議録第9号1頁(平成15年4月15日)〔平沼赳夫経済産業大臣発言・発言番号3〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、本法施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。
一既存化学物質の安全性点検については、国際的な役割分担による有害性評価を促進するとともに、官民の連携による有害性評価の計画的推進を図ること。
二リオ宣言第十五原則に規定する予防的な取組方法を踏まえ、化学物質のリスク低減のための総合的管理方策の検討を進めること。また、化学物質の妊婦・子供等への影響について検討すること。
三土壌生態系を含め生態系全体への影響を客観的に評価・把握するための研究を推進し、知見の集積を図るとともに、生態毒性試験及び審査の実施のための体制の整備を急ぐこと。
四内分泌攪乱作用が疑われる化学物質についての科学的知見の集積を促進するとともに、いわゆる化学物質過敏症に関する知見の集積を図り、その対応の在り方を検討すること。なお、良分解性化学物質のリスク評価を推進し、必要な対策を講ずること。
五化学物質に関する情報を積極的に公開し、化学物質に関する情報を市民や関係者が広く共有できる体系的なデータベースを整備するとともに、リスクコミュニケーションの推進を図ること。
六事前確認により製造輸入が認められる新規化学物質について、事後監視の徹底を図ること。
政府は、我が国化学産業の国際競争力の強化の必要性に留意しつつ、化学物質のリスク評価・管理の適切な実施によって環境の汚染を未然に防止するため、本法施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。
一人の健康への影響の観点から既に審査済みとなっている化学物質についても、動植物への影響に関する評価を促進するため必要な対策を講ずること。
二第二種監視化学物質等の監視化学物質について、環境モニタリング、リスク評価等を進め、事業者による有害性調査の結果と併せて、必要に応じ、第二種特定化学物質等への指定を進めること。
三化学物質による環境の汚染、人の健康及び野生生物への影響といった実態の把握を進めるとともに、影響メカニズムに関する調査研究を行い、人の健康及び動植物への被害の未然防止に努めること。
四水生生物の保護のための環境基準の設定、化学物質の排出段階での対応等を含め、生態系保全を視野に入れた化学物質対策の強化を図ること。
五事業者によるより安全な化学物質の開発の奨励及び促進を図ること。
六政府部内の連携及び制度間の連携により、より効果的かつ効率的な化学物質対策の実施に努めること。また、国際的な化学物質対策の強化に積極的に貢献すること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=115601082)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。