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閣法第159回国会 第52号成立

国際捜査共助法及び組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律の一部を改正する法律案

平成16年法律第89号 国際捜査共助法及び組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律の一部を改正する法律
提出平成16年2月20日 内閣
付託参議院 法務委員会
衆議院 法務委員会
成立
平成16年法律第89号
審議会議 6回・発言 446(政府答弁等 188)

審議経過

右の数字は会議の発言数

参議院法務委員会

  1. H16.4.20趣旨説明法務委員会 12119
  2. H16.4.22質疑・附帯決議・採決法務委員会 13185
  3. H16.4.23委員長報告・採決本会議 1817

衆議院法務委員会

  1. H16.5.28趣旨説明法務委員会 31220
  2. H16.6.1質疑・採決・附帯決議法務委員会 32203
  3. H16.6.3委員長報告・採決・附帯決議本会議 3751

提案理由

野沢太三 法務大臣 平成16年4月20日

国際捜査共助法及び組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明いたします。

 近年、外国人による凶悪事件が多発するとともに、国境を越えて敢行される犯罪が増加しておりますが、このような事態に有効に対処するためには、諸外国との捜査協力を一層推進し、捜査共助の迅速化を図ることが重要であります。そこで、昨年八月、我が国は、米国との間における捜査共助の実効性をより一層高めるため、刑事に関する共助に関する日本国とアメリカ合衆国との間の条約に署名しました。

 同条約は、外交当局を経由せずに捜査共助の要請の発受を行う中央当局制度等を設け、捜査共助を迅速化するとともに、その範囲、内容を拡張し、日米間の捜査協力の推進を図ることを主たる内容とするものであります。

 本条約につきましては、承認をいただくために、今国会に提出されているところですが、この法律案は、本条約を締結し、国際捜査共助等の円滑な実施を図るため、国際捜査共助法など関係する法律を改正し、所要の整備を行うものです。

 次に、この法律案の要点を申し上げます。

 第一は、国際捜査共助の手続及び要件について条約に基づく特例を設けるものです。現在の国際捜査共助法では、外務大臣が共助の要請の受理を行うものとされておりますが、これを改正して、条約に基づき法務大臣が共助の要請の受理を行うこととされるときは、法務大臣がこれを行うものとするほか、いわゆる双罰性等がない場合であっても、条約に別段の定めがある場合には、共助をすることができるものとしております。また、組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律を改正し、没収等の共助の要請についても、条約に基づき法務大臣が要請を受理できるようにしております。

 第二は、受刑者証人移送制度を創設するものです。すなわち、条約に基づき、刑の執行として拘禁されている者を証人尋問のために国際的に移送する制度を新設し、外国の要請により我が国の受刑者を移送するための要件及び手続を定めるとともに、我が国の要請により移送された外国の受刑者を拘禁するための規定を整備しております。

 第三は、業務書類等に関する証明書についての規定を整備するものです。すなわち、外国からの業務書類等の提供の要請に付随して業務書類等の作成又は保管の状況の証明を求められた場合に、裁判所における証人尋問に代えて、簡易な証明書の提出を求めることができるものとするとともに、虚偽の証明書を提出した場合には刑罰を科すものとしております。

 その他、国際捜査共助等の円滑な実施を図るための所要の規定の整備を行うこととしております。

 なお、本法案の成立により、今後我が国が米国以外の国との間でも同様の条約を締結することが可能となり、外国人による犯罪や国際的な犯罪に効果的に対処する上で、その意義は極めて大きいものがあると考えます。

 以上がこの法律案の趣旨でございます。

 何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願いいたします。

第159回国会参議院法務委員会会議録第12号13頁(平成16年4月20日)〔野沢太三法務大臣発言・発言番号117〕 会議録 国会会議録検索システム

附帯決議

参議院 法務委員会平成16年4月22日

政府は、本法の施行に当たり、次の事項について格段の配慮をすべきである。

一国際化する犯罪の捜査に関し、適正な手続の下、国際間の捜査協力を拡充、強化することが必要であることにかんがみ、諸外国との刑事共助条約の締結の拡大に努めること。

二受刑者証人移送制度の運用に当たっては、受刑者に対し、制度の趣旨、移送期間の取扱い等について周知を図るとともに、証人移送の決定に際し、受刑者本人の意思を十分確認、尊重すること。

三外国の官憲から引渡しを受けた外国受刑者を拘禁するに当たっては、当該外国受刑者の人権を十分尊重し、適切な処遇を行うこと。

衆議院 法務委員会平成16年6月1日

政府は、本法の施行に当たり、次の事項について特段の配慮をすべきである。

一近年、重要犯罪人の国外逃亡、テロなどの国際的組織犯罪及びインターネット犯罪など、犯罪の国際化が進み、犯罪人の引き渡し及び捜査共助等の国際協力が不可欠となっている現状に鑑み、刑事司法に関する国際協力に向けた施策を常に検討するとともに、外国捜査当局との十分な情報交換に努めること。

二受刑者証人移送制度の運用に当たっては、受刑者に対し、制度の趣旨、手続、移送期間及び方法等について十分な説明を行うとともに、証人移送の決定に際しては、受刑者本人の意思確認及び意見を十分尊重するよう努めること。

三我が国の要請により移送された外国の受刑者を拘禁するに当たっては、当該外国の受刑者の人権を十分尊重するとともに、適切な処遇に努めること。

出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=115901052)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。