障害者の雇用の促進等に関する法律の一部を改正する法律案
参議院 厚生労働委員会
平成17年法律第81号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院厚生労働委員会
- H17.4.27趣旨説明厚生労働委員会 19172
- H17.5.11質疑厚生労働委員会 20187
- H17.5.13質疑厚生労働委員会 21318
- H17.5.17参考人招致・参考人質疑厚生労働委員会 22134
- H17.5.18質疑厚生労働委員会 23287
- H17.5.19参考人招致・参考人質疑厚生労働委員会 2480
- H17.6.7参考人招致・参考人質疑厚生労働委員会 2576
- H17.6.8質疑・修正案趣旨説明・採決(修正)・附帯決議・修正案厚生労働委員会 26322
- H17.6.10委員長報告・採決・修正案・附帯決議本会議 2936
参議院厚生労働委員会
- H17.6.23趣旨説明・衆議院修正部分趣旨説明厚生労働委員会 276
- H17.6.28質疑・採決・附帯決議厚生労働委員会 28270
- H17.6.29採決・委員長報告・附帯決議本会議 2838
提案理由
尾辻秀久 厚生労働大臣 平成17年4月27日次に、障害者の雇用の促進等に関する法律の一部を改正する法律案について申し上げます。
共生社会の理念が浸透しつつある中、障害者の社会参加が進展し、障害者の就業に対する意欲も高まっております。
このため、精神障害者への雇用率適用や在宅就業支援による障害者の就業機会の拡大、福祉施策との連携強化等、障害者が職業生活において自立することを促進する施策の充実を図ることとし、この法律案を提出した次第であります。
以下、この法律案の主な内容について御説明申し上げます。
第一に、精神障害者に係る対策を充実強化するため、雇用されている精神障害者について、障害者雇用率制度上、身体障害者または知的障害者を雇い入れたものとみなすとともに、障害者雇用納付金等の額の算定対象に加えることとしております。
第二に、自宅等において就業する障害者の就業機会の確保等を支援するため、これらの障害者に直接、または厚生労働大臣の登録を受けた法人を介して業務を発注した事業主に対して、特例的な調整金等を支給することとしております。
第三に、国及び地方公共団体は障害者福祉施策との有機的な連携を図りつつ障害者雇用促進施策を推進するように努める旨の規定を整備するとともに、社会福祉法人等が行う職場適応援助者による援助に対して助成金を支給する等独立行政法人高齢・障害者雇用支援機構が行う納付金関係業務を拡充することとしております。
最後に、この法律は、平成十八年四月一日から施行することとしておりますが、障害者福祉施策との連携及び助成金に関する部分は、平成十七年十月一日から施行することとしております。
以上が、二法案の提案理由及びその内容の概要であります。
何とぞ、御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
第162回国会衆議院厚生労働委員会議録第19号24頁(平成17年4月27日)〔尾辻秀久厚生労働大臣発言・発言番号170〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、本法の施行に当たり、次の事項について、適切な措置を講ずるべきである。
一附則第二条に規定する検討は、平成二十一年度末までに結果が得られるよう関係審議会において行うものとすること。また、その際、雇用義務の対象に精神障害者を加えることも含めて検討を行うものとすること。
二精神障害者を実雇用率に算定するに当たって、雇用率の達成指導を引き続き厳正に行うとともに、精神障害者保健福祉手帳の取得強要及び申し出の強要など本人の意に反した雇用率制度の適用等が行われないよう、プライバシーに配慮した対象者の把握・確認の在り方について、必要な措置を講ずること。また、従来、各企業において取り組まれているメンタルヘルス対策が後退することのないよう、周知及び指導を徹底すること。
三精神障害者の雇用環境の整備を図るため、障害者本人及び企業に対する支援策の充実を図るとともに、公共職業安定所、地域障害者職業センター等の支援機関における相談・支援体制の整備に努めること。
四在宅就業支援団体の育成に努めるとともに、在宅就業支援団体の適正な業務の運営を確保するため、その登録に当たって登録要件への適合等を厳正に審査するとともに、登録後においても、業務運営基準の遵守等を徹底するための厳正な監督指導を実施するものとすること。
五障害者の職場定着を着実に進めるため、職場適応援助者(ジョブコーチ)に関する助成金の新設に当たって、企業において障害者雇用の経験を有する人材を活用する等により、質を確保しつつ必要な数の職場適応援助者の確保に努めること。
六派遣労働者としての障害者の雇用について、障害者雇用の促進を図る観点からその実情を含め検討を加え、その結果に基づいて、必要な措置を講ずるものとすること。
七障害者の働く場の一層の創出を図るため、企業内で職務を整理して仕事を分かち合うこと、工業団地や商店街のような地域において、障害者を多数雇用する企業に仕事を出し合うこと等を通じて、企業が企業内外における障害者の働く場の創出に取り組むことを推進すること。
八企業名及びその雇用率の公表を前提とした指導を強化し、雇用率制度の厳正な運用を図るとともに、そのための体制整備に努めること。特に都道府県等の教育委員会の実雇用率は、依然として法定雇用率を大きく下回る水準にとどまっており、作成した採用計画の着実な実施等、障害者の採用拡大に向けてなお一層の取組を進めるよう必要な措置を講ずること。
政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。
一附則第二条に規定する検討は、平成二十一年度末までに結果が得られるよう関係審議会において行うこと。また、その際、雇用義務の対象に精神障害者を加えることも含めて検討を行うこと。
二視覚障害者等就職の困難な障害者の雇用を促進するため、障害の重さの程度区分が職業生活上の困難さを配慮したものとなるよう障害者雇用率制度の見直しを行うとともに、障害者雇用納付金制度においては、納付金の額、徴収範囲、報奨金の在り方等についても見直しを行うこと。
三知的障害者、精神障害者、発達障害者等の個々の障害特性に応じてきめ細かな支援を行うことが必要な求職者が増大していることにかんがみ、適切な職業訓練の機会を十分確保するとともに、専門的な知識経験を有する者を公共職業安定所に相談員として配置する等相談支援体制の充実強化等により有効求職者の解消を図ること。
四障害者の雇用機会の一層の拡大を図る観点から、精神障害者に対しては、グループ就労等の多様な就労形態の促進等、必要な支援措置を講ずること。また、一般雇用への就労が困難な障害者に対しては、多様な就労の場が確保されるよう、積極的な取組を行うこと。
五精神障害者を実雇用率に算定するに当たって、雇用率の達成指導を引き続き厳正に行うとともに、精神障害者保健福祉手帳の取得強要及び申し出の強要など本人の意に反した雇用率制度の適用等が行われないよう、プライバシーに配慮した対象者の把握・確認の在り方について、必要な措置を講ずること。あわせて、従来、各企業において取り組まれているメンタルヘルス対策について、引き続き充実が図られるよう指導を行うこと。また、精神障害者については、メンタルヘルス対策とともに、円滑な復職や職場定着を図るための必要な措置が採られるよう指導を行うこと。
六精神障害者の雇用環境の整備を図るため、障害者本人及び企業に対する支援策の充実を図るとともに、公共職業安定所、地域障害者職業センター等の支援機関における相談・支援体制の整備に努めること。また、精神障害者の職業能力開発を効果的に実施するため、職業能力開発校における職業訓練内容、カリキュラム、指導方法等を早急に確立し、普及させること。
七在宅就業障害者特例調整金については、障害者雇用調整金との均衡を踏まえ、適切な額を設定すること。また、特例調整金を支給する際の基準となる評価額の設定については、企業が在宅就業障害者に対して仕事を発注しやすくなるような水準に設定すること。
八在宅就業支援団体の育成に努めるとともに、在宅就業支援団体の適正な業務の運営を確保するため、その登録に当たって登録要件への適合等を厳正に審査するとともに、登録後においても、業務運営基準の遵守等を徹底するための厳正な監督指導を実施すること。
九通勤等の困難な障害者の雇用を促進するため、企業における障害者の在宅勤務制度の普及・促進を図るための必要な措置を講ずること。
十障害者の職場定着を着実に進めるため、職場適応援助者(ジョブコーチ)に関する助成金の新設に当たって、企業において障害者と共に就労した経験を有する人材を活用する等により、質を確保しつつ必要な数の職場適応援助者の確保に努めること。
十一週二十時間以上三十時間未満の短時間労働について、重度以外の身体障害者・知的障害者に対しても実雇用率を適用し、法定雇用率の算定上にも身体障害者・知的障害者の短時間労働を反映させることについて影響を十分検討し、その結果に基づいて、必要な措置を講ずること。また、納付金等の算定に当たっても同様の取扱いとすること。
十二派遣労働者としての障害者の雇用について、障害者雇用の促進を図る観点から、その実情を含め検討を加え、その結果に基づいて、必要な措置を講ずること。
十三障害者の働く場の一層の創出を図るため、企業内で職務を整理して仕事を分かち合うこと、工業団地や商店街のような地域において、障害者を多数雇用する企業に仕事を出し合うこと等を通じて、企業が企業内外における障害者の働く場の創出に取り組むことを推進すること。
十四企業名及びその雇用率の公表を前提とした指導を強化するため、雇入れ計画作成命令の発出基準等の指導基準を見直す等により雇用率制度の厳正な運用を図るとともに、そのための体制整備に努めること。
十五国、地方公共団体、独立行政法人等の公的機関において、率先して障害者の雇用を進めるよう努めるとともに、個々の機関の雇用率等、障害者雇用の現況を自ら公表するよう指導すること。特に都道府県等の教育委員会の実雇用率は、依然として法定雇用率を大きく下回る水準にとどまっており、作成した採用計画の着実な実施等、障害者の採用拡大に向けてなお一層の取組を進めるよう必要な措置を講ずること。
十六発達障害者の就労を支援するため、雇用率への適用を検討するとともに、発達障害者支援センター等との連携を取りつつ適切な職場適応援助等を行うこと。
十七公共職業安定所等労働関係機関と各教育機関が障害のある生徒の社会的・職業的自立に向けた教育、進路指導、就業した卒業者の職場適応・定着支援とそれに対応した職業リハビリテーションの実施に当たって、各段階において連携協力を図り、総合的な指導・支援を行うよう努めること。
十八障害者の雇用機会の拡大のためには、障害者に対する教育内容の充実と教育現場でのノーマライゼーションの実現が重要であることから、障害者教育の見直しを積極的に進めること。
十九就職の困難な重度障害者の職業訓練機会が狭められることのないよう、委託訓練の政策効果の評価に当たっては、障害の程度に応じた就職率を把握・評価する等、きめ細かな対応を行うこと。
二十平成十九年に日本で開催される国際アビリンピック大会の準備及び運営に当たっては、これを契機として障害者の雇用・就業機会の一層の拡大が図られるよう万全を期すこと。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=116201036)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。