水産資源保護法及び持続的養殖生産確保法の一部を改正する法律案
参議院 農林水産委員会
平成17年法律第36号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院農林水産委員会
- H17.3.30趣旨説明農林水産委員会 6206
- H17.4.6質疑・附帯決議・採決農林水産委員会 7122
- H17.4.7採決・委員長報告・附帯決議本会議 1844
参議院農林水産委員会
- H17.4.14趣旨説明農林水産委員会 115
- H17.4.19質疑・採決・附帯決議農林水産委員会 12139
- H17.4.20委員長報告・採決本会議 1745
提案理由
島村宜伸 農林水産大臣 平成17年3月30日水産資源保護法及び持続的養殖生産確保法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び主要な内容を御説明申し上げます。
水産防疫制度は、疾病の侵入及び蔓延による我が国水産資源への影響を防止することを目的としており、水産物の安定的な供給の確保や、養殖業の持続的な発展を図っていく上で、極めて重要な意義を有しております。このため、我が国においては、疾病を侵入させるおそれのある養殖用の種苗を対象とした輸入防疫制度や、重大疾病の発生時における蔓延防止措置を柱とする国内防疫制度を整備し、疾病の侵入及び蔓延の防止に努めてきたところであります。
しかしながら、輸入防疫、国内防疫ともにその対象としていたにもかかわらず、一昨年秋以降、コイヘルペスウイルス病の発生が国内各地で確認され、重大な被害が生じたように、最近における海外からの疾病の侵入及び国内での蔓延のリスクは、一層高まってきていると言えます。
このような状況に対処して、現行の輸入防疫、国内防疫の両制度を強化し、水産防疫をより一層的確に実施するため、この法律案を提出することとした次第であります。
次に、この法律案の主要な内容につきまして御説明申し上げます。
第一に、水産資源保護法の一部改正であります。
輸入許可の対象となる水産動物の範囲について、用途や成長段階による限定をなくし、輸入防疫対象疾病にかかるおそれのある水産動物とすることとしております。
また、輸出国の事情などから、輸入後一定の管理措置が必要な場合には、輸入に際して、他の水産動物との区分管理を命じ、その間に疾病が発生した場合は検査を受けることなどを義務づけることとしております。
第二に、持続的養殖生産確保法の一部改正であります。
養殖業者等に、コイヘルペスウイルス病などの特定の疾病の発生時における届け出を義務づけるとともに、届け出を受けた都道府県知事は、検査を受けることを命ずることができることとしております。
また、移動制限の対象を拡大し、都道府県知事が指定する一定区域内に所在するものであれば、移動の制限または禁止を命ずることができることとするなど、蔓延防止措置の拡充を行うこととしております。
以上が、この法律案の提案の理由及び主要な内容であります。
何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。
第162回国会衆議院農林水産委員会議録第6号26頁(平成17年3月30日)〔島村宜伸農林水産大臣発言・発言番号202〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
我が国において初のコイヘルペスウイルス病(KHV病)が発生するなど、最近における海外からの疾病の侵入及び国内でのまん延のおそれは高まっており、その対策が緊急の課題となっている。よって政府は、本法の施行に当たり、水産防疫体制の強化に万全を期すため、左記事項の実現に努めるべきである。記
一輸入防疫を的確に実施するため、海外における疾病の発生状況及び疾病に関する情報の収集・知見の集積を図り、これらをもとに、輸入業者等に対する管理命令等を適切に実施すること。
二国内防疫体制を強化するため、水産防疫担当者の資質向上を図るとともに、国、都道府県、関係機関、養殖業者等の一層の連携を促進すること。また、疾病発生の届出やまん延防止措置が迅速に行われるよう、養殖業者等に対する知識の普及・啓発、養殖魚の履歴保存の徹底に努めること。
三疾病の発生及び伝播の防止を図るため、迅速な診断技術やワクチン等の開発に関する試験研究を積極的に推進すること。
四KHV病については、感染源及び感染経路の究明に努めるとともに、天然水域も含め、的確なまん延防止対策を実施すること。また、KHV病発生により厳しい状況にある内水面漁業等の持続的かつ健全な発展が図られるよう必要な対策を講ずること。
一昨年秋以降、コイヘルペスウイルス病(KHV病)の発生が国内各地で確認され、まん延防止措置が現在も継続している。このように、海外からの疾病の侵入及び国内でのまん延のおそれが高まっており、伝染性疾病は一度発生すると国内の養殖業に与える影響が極めて大きいことから、より効果的かつ効率的な水産防疫対策が求められている。よって政府は、本法の施行に当たり、次の事項の実現に万全を期すべきである。
一輸入防疫を的確に実施するため、海外における疾病の発生状況及び疾病に関する情報の収集・知見の集積を図り、輸入業者等に対する管理命令等を適切に実施すること。また、輸入防疫対象疾病の追加指定について迅速かつ適切な検討を行うとともに、未知の重大疾病に的確に対応するため、輸入水産動物のモニタリング調査等の充実・強化を図ること。
二国内防疫体制を強化するため、水産防疫担当者の資質向上を図るとともに、国、都道府県、関係機関、養殖業者等の一層の連携を促進すること。
三特定疾病発生の届出やまん延防止措置が迅速に行われるよう、養殖業者等に対する知識の普及・啓発、養殖魚の履歴保存の徹底に努めるとともに、国民の積極的な協力を求めるため、まん延防止措置に関する理解の促進を図ること。
四国内に定着した疾病による魚病被害の低減を図るため、漁場改善計画制度による漁業協同組合等の自主的な取組を積極的に支援すること。
五疾病の発生及び伝播の防止を図るため、迅速な診断技術やワクチン等の開発に関する試験研究を積極的に推進すること。また、KHV病については、感染源及び感染経路の究明に努めるとともに、天然水域も含め、的確なまん延防止対策を実施すること。
六特定疾病が発生した場合における養殖業経営への影響を最小限に抑えるための適切な経営支援対策について検討を行うこと。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=116201041)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。