エネルギーの使用の合理化に関する法律の一部を改正する法律案
参議院 経済産業委員会
平成17年法律第93号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院経済産業委員会
- H17.6.8趣旨説明経済産業委員会 17183
- H17.6.10質疑経済産業委員会 1847
- H17.6.14参考人招致・参考人質疑経済産業委員会 1963
- H17.6.15質疑経済産業委員会 20101
- H17.7.15質疑・採決・附帯決議経済産業委員会 21185
- H17.7.15委員長報告・採決・附帯決議本会議 3537
参議院経済産業委員会
- H17.7.21趣旨説明経済産業委員会 224
- H17.7.26質疑・採決・附帯決議経済産業委員会 23148
- H17.8.3採決・委員長報告・附帯決議本会議 3327
提案理由
中川昭一 経済産業大臣 平成17年6月8日エネルギーの使用の合理化に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。
エネルギー供給の大部分を海外に頼る我が国としては、限られた燃料資源の有効な利用を図っていくことが必要であります。また、我が国の温室効果ガスの排出削減目標を定めた京都議定書が本年二月に発効したことを踏まえ、温室効果ガスの約九割を占めるエネルギー起源の二酸化炭素の排出をより一層抑制する必要があります。燃料資源の有効利用と地球温暖化防止という双方の要請にこたえた省エネルギー対策を着実に実施することは、極めて重要な課題であります。
このような状況を踏まえ、本法律案は、エネルギーの使用の合理化に関する措置の抜本的強化と一層の拡充を目的として、所要の措置を講ずるものであります。
次に、本法律案の要旨を御説明申し上げます。
第一に、工場及び事業場での規制について、熱と電気の区分を廃止し、熱と電気を合算して一定規模以上のエネルギーを使用する者に対して省エネルギー対策を義務づけることとしております。また、法律の執行体制を強化する観点から、登録調査機関による確認調査制度を導入することとしております。
第二に、エネルギー消費量の伸びが著しい運輸分野について、一定規模以上の輸送事業者、荷主に対し、省エネルギー計画の策定、エネルギー使用量の報告を義務づけるとともに、省エネルギーの取り組みが著しく不十分な場合に、主務大臣が、勧告、公表、罰則つきの命令を行う等の措置を新たに定めることとしております。
第三に、建築分野におきまして、一定規模以上のオフィスビル等の非住宅建築物の大規模修繕等を行う場合において、省エネ措置を届け出させることとします。また、住宅分野においても、新たに一定規模以上の共同住宅の新増築等の場合において、省エネ措置の届け出を義務づけることとしております。
第四に、消費者による省エネルギーの取り組みを促すため、電力会社、ガス会社等のエネルギー供給事業者や家電機器の小売販売事業者に、消費者への省エネルギー情報の提供を促すための規定を整備することとしております。
以上が、本法律案の提案理由及び要旨であります。
何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。
第162回国会衆議院経済産業委員会議録第17号25頁(平成17年6月8日)〔中川昭一経済産業大臣発言・発言番号181〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、限られたエネルギー資源の有効な利用を図るとともに、エネルギー起源の二酸化炭素の排出をより一層抑制し、環境と経済の両立に配慮した省エネルギー対策を確実に推進するため、本法施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。
一工場及び事業場における熱と電気の一体的管理の導入に際しては、省エネルギー施設導入に当たっての支援措置の拡充等、中小事業者の実情等に十分配慮した運用を行うとともに、エネルギー使用量等に係る情報の開示に努めること。また、熱電双方の専門的知識を有するエネルギー管理士の早急な人材育成に努めること。
二運輸部門に対する新たな規制の導入に関しては、中小事業者等の実情に十分配慮した運用を行うこと。また、自家用自動車によるエネルギー使用の抑制に向け、自動車メーカー等の取組を支援するとともに、国民の省エネルギー意識を喚起するための広報・教育活動を行い、地方自治体との十分な連携を図りつつ幅広い視点からの総合的な対策を講ずること。
三民生部門における省エネルギー推進のためには、国民の自主的な努力が不可欠であることから、省エネルギーの必要性や本改正による具体的な効果等について国民に対してわかり易い説明を行い、国を挙げた省エネルギー推進に向けて対策を一層強化すること。また、小規模の建築物や住宅についても地域の実情を勘案したうえで省エネルギー対策の強化を図るとともに、新築や改築に係る住宅の省エネに対する金融等の支援の拡充に努めること。
四省エネ性能に優れた機器の一層の普及を促進するため、いわゆるトップランナー方式の対象機器の拡大に努めるとともに、省エネラベリング制度の拡充徹底を図ること。併せて、公共工事の入札や機械・備品・車両等の調達に当たっては、省エネルギーの徹底を旨とし、適切に行うこと。
五我が国企業が有する優れた省エネルギー技術の発展途上国等への移転は、世界規模での地球温暖化対策に極めて有効であることから、京都メカニズムの活用等を通じた省エネルギー技術の円滑な移転が行われるよう、条件整備に努めること。併せて、新エネルギーの導入促進に向けて更なる技術開発等の施策の効果的実施に努めること。
六米国、中国等の二酸化炭素大排出国やインド、ブラジル等の将来、二酸化炭素排出量の伸びが予想される国々に対する働きかけを強化するとともに、国内経済への影響を最小限に抑えるため、他の先進国との負担の公平化を目指し、更なる多面的な外交に努めること。
政府は、限られたエネルギー資源の有効な利用を図るとともに、エネルギー起源の二酸化炭素の排出をより一層抑制し、環境と経済の両立に配慮した省エネルギー対策を確実に推進するため、本法施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。
一運輸部門に対する新たな規制の運用に当たっては、中小事業者の実情に十分配慮すること。また、輸送事業者と荷主の連携等により省エネルギーに資する物流効率化が図られるよう、積極的に支援すること。
二エネルギー消費の伸びが著しい民生部門における省エネルギーを推進するためには、国民の意識を高めるとともに、炭酸ガス排出削減効果に優れた機器の普及促進を図るため、その効果、普及状況、価格推移等を正しく把握し、既存の支援策の不断の見直しを含め重点的な対策を推進すること。また、いわゆるトップランナー方式の対象機器の拡大を図るとともに、建築物・住宅の省エネルギー対策に一層努めること。
三地球規模での効果的な温暖化対策を実現する観点から、米国や中国を含む世界各国が共通の枠組みで温室効果ガスの排出抑制に取り組むよう、我が国が国際的なリーダーシップを発揮すること。特に、我が国の優れた省エネルギー技術については、発展途上国を始め広く各国に普及を図り、我が国産業の振興と世界規模での環境・資源対策に資するよう努めること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=116201078)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。