臓器の移植に関する法律の一部を改正する法律案
衆議院 厚生労働委員会臓器の移植に関する法律の一部を改正する法律案審査小委員会
参議院 厚生労働委員会
平成21年法律第83号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院厚生労働委員会・厚生労働委員会臓器の移植に関する法律の一部を改正する法律案審査小委員会
- H19.6.20趣旨説明厚生労働委員会 3253
- H19.11.28説明聴取厚生労働委員会 9376
- H19.12.11参考人招致・参考人質疑厚生労働委員会臓器の移植に関する法律の一部を改正する法律案審査小委員会 1106
- H20.2.22小委員会設置厚生労働委員会 113
- H20.6.3参考人招致・参考人質疑厚生労働委員会臓器の移植に関する法律の一部を改正する法律案審査小委員会 188
- H20.6.10参考人招致・参考人質疑厚生労働委員会臓器の移植に関する法律の一部を改正する法律案審査小委員会 236
- H20.11.7小委員会設置厚生労働委員会 123
- H21.3.4小委員会設置厚生労働委員会 116
- H21.4.21参考人招致・参考人質疑厚生労働委員会臓器の移植に関する法律の一部を改正する法律案審査小委員会 189
- H21.4.28審査の経過及び論点厚生労働委員会臓器の移植に関する法律の一部を改正する法律案審査小委員会 22
- H21.5.22小委員長報告厚生労働委員会 147
- H21.5.27質疑厚生労働委員会 15235
- H21.6.5質疑厚生労働委員会 16204
- H21.6.9中間報告・発言本会議 3716
- H21.6.16討論本会議 3929
- H21.6.18採決本会議 4028
参議院厚生労働委員会
- H21.6.26趣旨説明本会議 3330
- H21.6.30趣旨説明・説明聴取・質疑・参考人招致・参考人質疑厚生労働委員会 20127
- H21.7.2参考人招致・参考人質疑厚生労働委員会 21136
- H21.7.6参考人招致・参考人質疑厚生労働委員会 2292
- H21.7.7参考人招致・参考人質疑・質疑厚生労働委員会 23265
- H21.7.9質疑厚生労働委員会 24239
- H21.7.10中間報告・修正案趣旨説明・討論本会議 3734
- H21.7.13採決本会議 389
提案理由
中山太郎 議員(発議者) 平成19年6月20日ただいま議題となりました臓器の移植に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、提出者を代表して、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
現行の臓器移植法は、本人の書面による意思表示がある場合に、脳死下における臓器移植を認めることとし、平成九年に施行されました。それから十年がたち、これまでの間に、脳死下における臓器移植は五十六件が実施され、多くの命が救われるという実績を、遅々とではありますが確実に積み重ねてきました。
しかし、現行の臓器移植法において、その附則に、三年後の見直し規定があるにもかかわらず、これまで法律改正に向けた検討が行われませんでした。その結果、我が国の移植医療は、諸外国に比べて後進的な状況となりました。例えば、日本とアメリカにおける心臓移植の実施件数では、平成十八年の一年間で、日本が十例であるのに対し、アメリカでは二千百九十二例、二百倍以上の開きが生じております。
一方で、移植医療をめぐって、最近では、病気腎移植の問題や臓器売買事件が明るみになりましたが、これらの問題の背景には、臓器移植を希望する患者の数に対して移植術に使用される臓器の圧倒的な不足がございます。このため、健康な身体にメスを入れ、家族から臓器を取り出すという生体間の臓器移植が年々増加し、心臓死下の臓器移植の件数を大幅に上回っております。このような移植医療は、本来避けるべき医療であります。
また、国内での臓器移植が期待できないといたしまして、海外で臓器移植を受ける方もふえております。移植術に使用する臓器の不足は諸外国においても同様であり、一部の国では外国人への臓器提供に門戸を閉ざす措置を講ずるようになりました。
このような状況に対して、まずは、我が国においても、臓器を提供したいという本人の意思が十分生かされるよう、現行法の枠内での取り組みが優先されるべきであり、これまでも、医療保険の被保険者証等に臓器提供の意思表示欄を設けるなど、さまざまな意思表示機会の拡大と啓発活動を行い、努力を積み重ねてまいりました。
他方、一日千秋の思いで臓器の提供を待たれている多くの患者がおります。これらの患者は、臓器を移植する機会があれば、普通の生活に戻れるほど回復が可能であります。にもかかわらず、我が国の臓器移植に係る要件によって、諸外国のような臓器の提供を受ける機会が奪われ、命を落とされる患者が多く存在しているのも現実であります。
このため、私どもは、現行の臓器移植法について必要な見直しを行い、脳死下での臓器移植を認める要件について、少なくとも主要先進国と同等の要件とすべきであるとの結論に至りました。
そこで、本案は、臓器移植法における本人の生前の意思を尊重する理念を生かしつつ、脳死下で臓器の提供が認められる要件について、新たに、本人が生前に書面により臓器の提供を拒否した以外の場合で、家族が書面により臓器の提供を承諾した場合を加え、諸外国と同様に臓器移植が認められる要件をそろえようとするものであります。
次に、本法律案の概要につきまして御説明申し上げます。
第一に、脳死下で臓器を提供できる要件について、本人が生前に書面によって臓器の提供意思を表示している場合に加え、本人が書面によって臓器の提供を拒否する意思を表示している以外の場合で、遺族が書面により承諾している場合とすることとしております。
第二に、本人が臓器提供の意思を表示する場合において、親族に対して優先的に臓器を提供する意思を表示することができることといたしております。
第三に、国及び地方公共団体は、移植医療に関する啓発及び知識の普及に必要な施策を講ずることとしております。
なお、この法律は、一部を除き、公布の日から一年を経過した日から施行することとしております。
以上が、この法律案の提案理由及び内容の概要でございます。
何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同いただきますようお願いを申し上げます。(拍手)
第166回国会衆議院厚生労働委員会議録第32号2頁(平成19年6月20日)〔中山太郎議員発言・発言番号3〕 会議録 国会会議録検索システム
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=116402014)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。