政治資金規正法等の一部を改正する法律案
参議院 政治倫理の確立及び選挙制度に関する特別委員会
平成18年法律第113号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員会
- H18.11.30趣旨説明政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員会 44
- H18.12.1質疑・修正案趣旨説明・討論・採決(修正)・附帯決議・修正案政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員会 5132
- H18.12.5委員長報告・採決(修正)本会議 2015
提案理由
加藤勝信 議員(発議者) 平成18年11月30日自由民主党の加藤勝信でございます。
ただいま議題となりました自由民主党提出の政治資金規正法等の一部を改正する法律案につきまして、提案者を代表して、提案の理由及びその内容の概略を御説明申し上げます。
昨今の証券市場のグローバル化の進展に伴い、日本も欧米諸国と同じように外国から自国への投資が急速に拡大して、まさに日本経済の本格的な国際化が定着しつつあります。その結果、日本法人の上場会社であるにもかかわらず、外国投資家が発行済み株式の過半数を所有していることによって、政治活動に関する寄附を禁止されてしまう事態が生じております。
一方、ドイツ、イギリス、アメリカなどの欧米諸国においては、我が国と異なり、自国内の企業であれば外資比率によって一律に政治資金の提供が禁止されることとはされておらず、こうした諸外国の法制を踏まえた法律の見直しが喫緊の課題となっております。また、上場会社の株主構成は常に変動する流動的なものであることから、発行済み株式の過半数を基準に判断する現行の制度では、寄附の受領者を常に不安定な地位に置く結果となっております。
そこで、日本法人である上場会社については、政治活動に関する寄附について、欧米諸国と同様に外資規制を撤廃する必要があるところであります。
また、収支報告書の要旨の公表は、現状では、総務大臣においては九月に、各都道府県選管においては七月下旬から十一月下旬にかけて行われており、その時期が統一されておりません。そこで、政治資金の収支公開の強化に資するため、都道府県選管による要旨の公表の時期について前倒しを図るとともに、要旨の公表がほぼ同時期に行われるようにする必要があるところであります。
さらに、金融機関への振り込みによる支出については、事務の負担を軽減するため、現行の添付書面を簡素化し、振り込み明細書等で足りるものとする必要があるところであります。
以上が、この法律案を提出いたしました理由であります。
次に、この法律案の内容の概略について御説明申し上げます。
第一に、政治活動に関する寄附についての外資規制の見直しであります。
もちろん、外国人及び外国法人からの寄附については従来どおり禁止するものの、証券取引所に上場されている株式を発行している日本法人からの寄附については、主たる構成員が外国人または外国法人である団体等からの寄附の受領を禁止している現行の規制を撤廃するものとしております。
第二に、収支報告公表の期日の明文化であります。
総務大臣及び都道府県選管は、政治資金規正法の収支報告書の要旨を原則として九月三十日までに公表するものとしております。なお、要旨が公表される前の収支報告書等について開示請求があった場合には、当該要旨の公表の日前は開示決定を行わず、要旨の公表の日以後に開示決定を行うものとしております。これらについては、政党助成法の使途等報告書についても同様の措置を講ずるものとしております。
第三に、収支報告手続の簡素化であります。
政治資金規正法の収支報告書の添付書面のうち、金融機関への振り込みによる支出に係るものについては、当該支出の目的を記載した書面及び振り込み明細書の写しをもって領収書等の写しにかわる書面にかえることができるものとしております。これについては、公職選挙法の選挙運動収支報告書の添付書面及び政党助成法の使途等報告書または支部報告書の添付書面についても同様の措置を講ずるものとしております。
第四に、施行期日でありますが、この法律は、政治活動に関する寄附についての外資規制の見直しについては公布の日から、その他については平成十九年一月一日から施行することとしております。
以上が、政治資金規正法等の一部を改正する法律案の提案の理由及びその内容の概略であります。
何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
第165回国会衆議院政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員会議録第4号1頁(平成18年11月30日)〔加藤勝信議員発言・発言番号2〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
今回の政治資金規正法の外資規制に関する改正は、昨今の証券市場のグローバル化の進展を踏まえ、政治活動に関する寄附についての外資規制を見直し、証券取引所に上場されている株式を発行している日本法人からの寄附については、主たる構成員が外国人又は外国法人である団体等からの寄附の受領を禁止している現行の規制を撤廃するものである。政治資金規正法第二十二条の五の規定の趣旨は、我が国の政治や選挙が外国人や外国の組織、外国の政府など外国の勢力によって影響を受けることを未然に防止しようというものであるが、今回の改正はこの規定の趣旨を損なうものでないよう配慮したものであるとはいえ、各政党は、今後とも、この規定の趣旨を踏まえ、いやしくも国民の政治に対する信頼を損なうことがないよう努めなければならない。本委員会は、この規定の趣旨を尊重する立場から、新法の施行状況を十分検討した上、必要があれば、会社が寄附をするために要する上場期間、寄附をする会社がこの規定に該当するかどうかの判断の基準時、政党支部における寄附の受領のあり方などに関し、見直しを含め、適切な措置を講ずるものとする。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=116402020)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。