貸金業の規制等に関する法律等の一部を改正する法律案
参議院 財政金融委員会
平成18年法律第115号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院財務金融委員会
- H18.11.7趣旨説明・質疑本会議 1434
- H18.11.14趣旨説明財務金融委員会 64
- H18.11.15質疑財務金融委員会 7144
- H18.11.17参考人招致・参考人質疑財務金融委員会 8203
- H18.11.21参考人招致・参考人質疑財務金融委員会 9105
- H18.11.22質疑・修正案趣旨説明・修正案財務金融委員会 10182
- H18.11.28質疑財務金融委員会 11368
- H18.11.29質疑・採決・討論・附帯決議財務金融委員会 12415
- H18.11.30委員長報告・討論・採決本会議 1944
参議院財政金融委員会
- H18.12.1趣旨説明財政金融委員会 65
- H18.12.1趣旨説明・質疑本会議 1631
- H18.12.5質疑財政金融委員会 7304
- H18.12.7質疑・参考人招致・参考人質疑財政金融委員会 8234
- H18.12.12派遣委員報告・質疑・採決・附帯決議・地方公聴会財政金融委員会 9414
- H18.12.13採決・委員長報告本会議 1939
提案理由
山本有二 内閣府特命担当大臣(金融) 平成18年11月7日ただいま議題となりました貸金業の規制等に関する法律等の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。
現在、多重債務問題が大きな社会問題となっている状況を踏まえ、貸金業の適正化、過剰貸し付けに係る規制及び出資法の上限金利の引き下げ等の措置を講ずるため、本法律案を提出した次第であります。
以下、その大要を申し上げます。
第一に、貸金業の適正化を図るため、財産的基礎要件として最低純資産額を五千万円に引き上げること等、参入要件を厳格化するとともに、貸金業協会を内閣総理大臣が認可する制度を設け、その自主規制機能を強化し、広告の適正化や過剰貸し付けの防止等について自主規制規則を制定させ、当局が認可する枠組みを導入すること等としております。また、借り手保護の観点から、貸金業者に対する取り立て規制の強化等の措置を講ずるとともに、新たに業務改善命令を導入すること等、所要の措置を講ずることとしております。
第二に、借り手の返済能力を超えた貸し付けが行われないよう、内閣総理大臣が信用情報機関を指定する制度を創設するとともに、貸金業者が個人向けに貸し付けを行う場合に指定信用情報機関の信用情報を利用して返済能力の調査をすることを義務づけ、年収の三分の一を超える貸し付けを原則禁止すること等、所要の措置を講ずることとしております。
第三に、借り手の金利負担の軽減を図るため、貸金業者に適用されてきたいわゆるみなし弁済制度を廃止し、業として行う貸し付けにつき出資法の上限金利を年二九・二%から年二〇%に引き下げること等、所要の措置を講ずることとしております。
第四に、やみ金融に対する罰則を強化するため、年一〇九・五%を上回る超高金利の貸し付けに対する罰則を新設するとともに、無登録営業に対する罰則を懲役五年以下から十年以下へ引き上げること等、所要の措置を講ずることとしております。
第五に、政府は、関係省庁相互間の連携を強化することにより、カウンセリング体制の整備、やみ金融の取り締まりの強化、この法律による改正後の規定の施行状況の検証等、多重債務問題の解決に資する施策を総合的かつ効果的に推進するよう努めなければならないこととしております。
なお、貸金業制度のあり方や出資法及び利息制限法に基づく金利の規制のあり方について、この法律の施行後二年六月以内に、過剰貸し付けに係る規定等や出資法及び利息制限法の規定を円滑に実施するために講ずべき施策の必要性の有無について検討を加え、その検討の結果に応じて所要の見直しを行うこととしております。
以上が、この法律案の趣旨でございます。(拍手)
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貸金業の規制等に関する法律等の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明に対する質疑
第165回国会衆議院会議録第14号2頁(平成18年11月7日)〔山本有二内閣府特命担当大臣(金融)発言・発言番号10〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、次の事項について、十分配慮すべきである。
一上限金利引下げを始めとする改正法の可及的速やかな施行に努めるとともに、カウンセリング体制やセーフティネット貸付の充実、ヤミ金融への取締強化、登録業者への監督強化、金融経済教育の充実など、多重債務問題の解決に向けた対策に政府を挙げて取り組むため、内閣官房に多重債務者対策本部を早期に設置し、関係省庁が連携して、官民一体となった取り組みを推進すること。
一各地方自治体に対し、多重債務者に対する相談窓口を設置して適切な助言を行い、カウンセリング機関とのネットワークを構築して、必要な紹介を行うなど、多重債務を抱える住民に対する支援体制を整備するよう、要請を行うこと。また、事前予防型カウンセリングと債務整理型事後カウンセリングを共に強化し、資金需要者が適切なタイミングでカウンセリングを速やかに受けられるよう体制の充実と周知を図ること。そのため、日本司法支援センター(法テラス)、財団法人日本クレジットカウンセリング協会等について、弁護士会等に必要な協力を要請しつつ、体制及び相互連携の強化を図ること。
一無登録・高金利等のヤミ金融被害が増えることのないよう、違法業者の摘発のための体制を整備・拡充し、関係法令に基づく徹底した取締りを行うこと。また、違法業者に関する情報を広く一般から効果的に収集するための手法や、貸金業者・貸金業協会が行政当局に協力する仕組みの導入に努めること。さらに将来的には、法令違反によって得た利益を剥奪できる制度等について検討を進めること。
一登録業者の監督についても、より効果的に行うための方策を検討しつつ強化を図ること。また、貸金業者の海外進出状況や進出先での活動状況については、海外の関係当局とも情報交換しつつ、その実態把握に努めること。
一若年者による健全な実需に基づかない不要不急の借入れなど、無人契約機の安易な利用が多重債務問題の一因となっているとの指摘も踏まえ、十分な実態調査の上、安易な借入れを抑制する仕組みを検討すること。また、郊外における遊技施設等に隣接し、各社が集積させている設置方法などについて、貸金業協会による適切な自主規制が行われるよう配慮すること。
一安易な借入れを抑制するため、テレビ・コマーシャルの放映時間帯、放映回数、及び誇大な看板など広告の方法や内容、頻度について、貸金業協会による適切な自主規制が行われるよう配慮すること。
一成人後の多重債務化を極力抑制するため、金融経済教育をカリキュラムに組み込むなど、学校段階から家計管理や債務管理についての啓発活動を実施すること。その際、教材等の適切さについては、十分な注意を払うこと。
一資金需要者に対する公的支援制度等のセーフティネットの拡充・強化については、貸し渋り等による影響を緩和し、ヤミ金融への流出を防止する観点から、地方自治体や関係団体とも協力しつつ、特段の努力を払うこと。
一総量規制など、今回導入する新たな規制の実効性を確保するため、資金需要者の所得確認、借入状況確認、本人確認等の適切な与信審査が行われるよう、指導監督を徹底すること。
一市民活動を支える新たな金融システムを構築する観点から、法施行後二年六月以内に行われる見直しに当たり、非営利で低利の貸付けを行う法人の参入と存続が可能となるよう、法律本則に明記することなど、必要な見直しを行う。
一今回の改正後の多重債務問題の状況も見極めつつ、全ての消費者信用の利用者の保護を徹底するため、貸金業者以外の信販や銀行等も含めた消費者信用全体の体制のあり方等について、検討を進めること。
政府は、次の事項について、十分配慮すべきである。
一上限金利引下げを始めとする改正法の可及的速やかな施行に努めるとともに、カウンセリング体制やセーフティネット貸付の充実、ヤミ金融への取締強化、登録業者への監督強化、金融経済教育の充実など、多重債務問題の解決に向けた対策に政府を挙げて取り組むため、内閣官房に多重債務者対策本部を早期に設置し、関係省庁が連携して、官民一体となった取組を推進すること。
一多重債務者に対する相談窓口を設置して適切な助言を行い、また、カウンセリング機関とのネットワークを構築して、必要な紹介を行うなど、多重債務を抱える住民に対する支援体制を整備するよう、各地方自治体に対し、要請を行うこと。また、事前予防型カウンセリングと債務整理型事後カウンセリングを共に強化し、資金需要者が適切なタイミングでカウンセリングを速やかに受けられるよう体制の充実と周知を図ること。そのため、日本司法支援センター(法テラス)、財団法人日本クレジットカウンセリング協会等について、弁護士会・司法書士会に必要な協力を要請しつつ、体制及び相互連携の強化を図ること。
一利息制限法の上限金利を超える金利に関する過払い金の返還が多重債務問題の解決に果たす役割にかんがみ、過払い金の返還が適切に債務者に行われるようにし、また、過払い金の支払総額を適切に債務者に通知するなどして、債務者の生活再建に資するよう、取組を進めること。
一利息制限法を超過した金銭の貸付けにおける、担保としての手形・小切手の取得に関する実態把握に努め、適切な対応策を検討すること。
一無登録・高金利等のヤミ金融被害が増えることのないよう、違法業者の摘発のための体制を整備・拡充し、関係法令に基づく徹底した取締りを行うこと。また、違法業者に関する情報を広く一般から効果的に収集するための手法や、貸金業者・貸金業協会が行政当局に協力する仕組みの導入に努めること。さらに将来的には、法令違反によって得た利益を剥奪できる制度等について検討を進めること。
一登録業者の監督について、より効果的に行うための方策を検討しつつ強化を図ること。また、貸金業者の海外進出状況や進出先での活動状況については、海外の関係当局とも情報交換しつつ、その実態把握に努めること。さらに、日賦貸金業者の特例金利が廃止されるまでの間、制度の潜脱を防ぐために、監督上特段の注意を払うこと。
一若年者による健全な実需に基づかない不要不急の借入れなど、無人契約機の安易な利用が多重債務問題の一因となっているとの指摘も踏まえ、十分な実態調査の上、安易な借入れを抑制する仕組みを検討すること。また、郊外における遊技施設等に隣接し、各社が集積させている設置方法などについて、貸金業協会による適切な自主規制が行われるよう配慮すること。
一指定信用情報機関への情報提供やその信用情報の管理・利用に際しては、個人情報保護法の遵守等により、債務者のプライバシー保護に欠けることのないよう努めること。
一安易な借入れを抑制するため、テレビ・コマーシャルの放映時間帯や放映回数、誇大な看板など広告の方法・内容や頻度について、貸金業協会による適切な自主規制が行われるよう配慮すること。
一多重債務者の増加を極力抑制するため、可及的速やかに金融経済教育を学校教育のカリキュラムなどに組み込むこと。その際、弁護士会や司法書士会に必要な協力を要請し、学校段階から家計管理や債務管理についての啓発活動を実施すること。なお、教材等の適切さについては、十分な注意を払うこと。
一上限金利引下げや総量規制等の今回の措置及び貸金業者の多額の過払い金の発生が、経済社会に与える影響を注視し、適切に対処すること。
一いわゆる商工ローン業者については、主債務者が無資力にもかかわらず、保証人からの回収を前提とするような過剰な貸付けが行われないよう、貸金業協会による適切な自主規制への取組に配慮すること。また、保証料等の対価を得ることのない保証人に関しては、無償であり危険のみ負担するというその性格にかんがみれば、合理性を欠くものと考える余地もあることも含めて、個人保証の合理性などについても検討すること。
一資金需要者に対する公的支援制度等のセーフティネットの拡充・強化については、貸し渋り等による影響を緩和し、ヤミ金融への流出を防止する観点から、地方自治体や関係団体とも協力しつつ、特段の努力を払うこと。
一総量規制など、今回導入する新たな規制の実効性を確保するため、資金需要者の所得確認、借入状況確認、本人確認等の適切な与信審査が行われるよう、指導監督を徹底すること。
一市民活動を支える新たな金融システムを構築する観点から、法施行後二年六月以内に行われる見直しに当たり、非営利で低利の貸付けを行う法人の参入と存続が可能となるよう、法律本則に明記することなど、必要な見直しを行うこと。
一今回の改正後の多重債務問題の状況も見極めつつ、全ての消費者信用の利用者の保護を徹底するため、貸金業者以外の信販や銀行等も含めた消費者信用全体の体制の在り方等について、検討を進めること。
一金融庁による検査・監督の実施に関する情報が社会及び金融資本市場に与える影響にかんがみ、立入検査の実施時期、行政処分の内容等に関して、その情報管理を徹底すること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=116501010)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。