短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律の一部を改正する法律案
参議院 厚生労働委員会
平成19年法律第72号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院厚生労働委員会
- H19.4.3趣旨説明厚生労働委員会 96
- H19.4.3趣旨説明・質疑本会議 1935
- H19.4.4質疑厚生労働委員会 10369
- H19.4.10参考人招致・参考人質疑厚生労働委員会 11103
- H19.4.11質疑厚生労働委員会 12322
- H19.4.13質疑厚生労働委員会 1379
- H19.4.18修正案趣旨説明・討論・採決・修正案厚生労働委員会 14264
- H19.4.19委員長報告・討論・採決本会議 2431
参議院厚生労働委員会
- H19.5.9趣旨説明・質疑本会議 2237
- H19.5.10趣旨説明厚生労働委員会 17362
- H19.5.15質疑厚生労働委員会 18291
- H19.5.16参考人招致・参考人質疑厚生労働委員会 1975
- H19.5.17質疑厚生労働委員会 20354
- H19.5.22質疑厚生労働委員会 21368
- H19.5.24修正案趣旨説明・討論・採決・附帯決議・修正案厚生労働委員会 22108
- H19.5.25委員長報告・討論・採決本会議 2950
提案理由
柳澤伯夫 厚生労働大臣 平成19年4月3日ただいま議題となりました短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律の一部を改正する法律案について、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
近年、就業形態が多様化する中で、短時間労働者については、その数の増加とともにその果たす役割の重要性も増大してきておりますが、短時間労働者の待遇は必ずしもその働きに見合ったものとなっていない状況にあります。短時間労働者一人一人が安心し納得して働くことを可能とし、ひいては我が国の経済社会の活力を維持していくためには、多様な働き方に応じた公正な待遇を実現することが極めて重要な課題となっております。
こうした状況を踏まえ、政府といたしましては、短時間労働者について、通常の労働者との均衡のとれた待遇の確保等を図り、その有する能力を一層有効に発揮することができる雇用環境を整備するため、本法律案を提出した次第であります。
以下、この法律案の内容につきまして、概要を御説明申し上げます。
第一に、事業主は、短時間労働者を雇い入れたときは、その労働条件について文書の交付等により明示するとともに、短時間労働者からその待遇について説明を求められた際には説明をしなければならないこととしております。
第二に、通常の労働者と同視すべき短時間労働者については、その待遇について短時間労働者であることを理由とした差別を禁止するとともに、それ以外の短時間労働者についても、通常の労働者との均衡のとれた待遇の確保を図るために事業主が講ずべき措置を定めることとしております。
第三に、事業主は、その雇用する短時間労働者について、通常の労働者への転換を推進するための措置を講じなければならないこととしております。
第四に、短時間労働者と事業主との間の紛争の解決を図るため、都道府県労働局において調停等を行うこととしております。
第五に、指定法人である短時間労働援助センターの業務の見直しを行うこととしております。
最後に、この法律は、一部を除き、平成二十年四月一日から施行することとしております。
以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であります。
何とぞ、御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
第166回国会衆議院厚生労働委員会議録第9号5頁(平成19年4月3日)〔柳澤伯夫厚生労働大臣発言・発言番号2〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。
一本法の内容について、事業主、労働者等に対する周知徹底に努めるとともに、均等・均衡待遇の確保のためにとるべき措置等について具体的かつわかりやすい事例を示す等、事業主に対する指導を行うこと。特に、差別的取扱い禁止の対象となる短時間労働者の要件については、雇用の実態を踏まえ、労使双方にとって公正な運用が行われるよう十分配慮しつつ、その範囲が明確となるよう、判断に当たって必要となる事項等を示すこと。また、短時間労働援助センターによる助成金の支給等により、事業主に対し、十分な支援に努めること。
二短時間労働者と通常の労働者との均等・均衡待遇の確保を更に進めるため、参考となる先進的な雇用管理事例のほか、職務分析の手法や比較を行うための指標(モノサシ)について内外の情報を収集するとともに、事業主に対し、それらを提供することにより、その取組を支援すること。
三法の実効性を高める観点から、都道府県労働局の雇用均等室においては、事業主に対する報告徴収をはじめとする行政指導の強化や調停の活用を図ること。また、本法の円滑な施行を図るため、都道府県労働局の雇用均等室等について、専門家の配置を含めた体制を整備すること。
四いわゆるフルタイムパート(所定労働時間が通常の労働者と同じである有期契約労働者)についても本法の趣旨が考慮されるべきであることを広く周知し、都道府県労働局において、相談に対して適切に対応すること。また、我が国における短時間労働者の多くは、労働時間が短いことに加え、有期労働契約による問題が多い実態を踏まえ、有期契約労働者と通常の労働者との均等・均衡待遇の確保を進めるため、有期契約労働者に関わる問題を引き続き検討すること。
五正社員の労働条件について、本法を契機として合理的理由のない一方的な不利益変更を行うことは法的に許されないことを周知するとともに、事業主に対して適切に指導を行うこと。
六長時間労働が常態化している男性正社員の働き方の見直しを含め、短時間労働者と通常の労働者の双方において、仕事と生活の調和の実現に向け、仕事と家庭の両立がしやすい職場環境の整備を進めること。あわせて、短時間正社員制度が社会的に定着するよう一層の取組に努めること。
七昭和六十一年度の税制改正により、百三万円を境とする所得の逆転現象が解消されているにもかかわらず、今なお、就業調整が相当数の短時間労働者によって行われている現状にかんがみ、誤解に基づく就業調整が行われることのないよう、短時間労働者や事業主などに対する現行税制についての周知徹底に努めること。
八正社員以外のあらゆる労働者の処遇の改善を図るため、その労働条件及び雇用管理状況の実態把握を行うこと。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=116601037)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。