食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律の一部を改正する法律案
参議院 環境委員会
平成19年法律第83号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院環境委員会
- H19.5.15趣旨説明環境委員会 10208
- H19.5.18参考人招致・参考人質疑・質疑環境委員会 1195
- H19.5.22質疑・採決・附帯決議環境委員会 12151
- H19.5.24採決・委員長報告本会議 3445
参議院環境委員会
- H19.5.29趣旨説明環境委員会 108
- H19.5.31参考人招致・参考人質疑環境委員会 1175
- H19.6.5質疑・附帯決議・採決環境委員会 12159
- H19.6.6委員長報告・採決本会議 3327
提案理由
若林正俊 環境大臣 平成19年5月15日食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び主要な内容を御説明申し上げます。
現行法が施行されてから五年が経過し、食品関連事業者全体の食品循環資源の再生利用等の実施率は着実に向上しており、一定の成果が認められるところであります。
しかしながら、これは特定の事業場から食品廃棄物等が多量に発生する食品製造業等の一部の事業者の取り組みが全体の実施率の向上に大きく寄与した結果であり、食品流通の川下に位置する食品小売業及び外食産業においては、食品廃棄物等が少量かつ分散して発生すること等から、取り組みがおくれているところでございます。
このような状況を踏まえ、食品循環資源の再生利用等を一層促進するため、食品関連事業者、特に食品流通の川下に位置する事業者に対する指導監督の強化と取り組みの円滑化措置を講ずることとし、この法律案を提出した次第であります。
次に、この法律案の主要な内容につきまして御説明申し上げます。
第一に、食品廃棄物等を多量に発生させる食品関連事業者に、食品循環資源の再生利用等の状況等に関し定期の報告を義務づけることとしております。また、フランチャイズチェーン事業を展開する食品関連事業者であって、一定の要件を満たすものについては、加盟者の食品廃棄物等の発生量を含めて定期の報告を求め、一体として勧告等の対象とすることとしております。
第二に、食品循環資源を原材料とする肥飼料を利用して生産される農畜水産物等の食品関連事業者による利用の確保を通じて、食品産業と農林水産業の一層の連携が図られる場合には、食品循環資源の収集または運搬について一般廃棄物に係る廃棄物処理法の許可を不要とすることとしております。
第三に、食品循環資源の有効な利用の確保に資する行為として、再生利用が困難な場合に熱回収を位置づけるほか、基本方針の策定等に際して意見を聞く審議会に中央環境審議会を加える等の措置を講ずることとしております。
以上が、この法律案の提案の理由及び主要な内容であります。
何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。
第166回国会衆議院環境委員会議録第10号19頁(平成19年5月15日)〔若林正俊環境大臣発言・発言番号204〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
案文を朗読して説明にかえさせていただきます。食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずべきである。
一食品廃棄物等の発生抑制は、循環型社会を形成する上で極めて重要であることにかんがみ、売れ残り等の食品残さを削減するため、発生抑制のみで達成すべき目標を設定するなど、食品関連事業者等の取組をさらに促進する方策を講ずること。
二食品循環資源の再生利用を促進するため、リサイクルコストの低減、食品循環資源を原材料とする肥飼料等の安全性を含む品質の確保・向上を図るとともに、その肥飼料を利用して生産された農畜水産物の食品関連事業者等による着実な引取や利用を確保させる措置を講ずること。
三食品循環資源のリサイクル・ループの構築を飛躍的に推進するため、肥飼料に関する農林漁業者等のニーズを的確に把握し、再生利用に関する技術開発の動向、関係主体間の連携体制等について広く情報を収集・蓄積して公開するとともに、各主体間の連携を推進するコーディネーター等の人材の育成について施策を講ずること。
四家庭から排出される食品廃棄物等の有効利用が不十分である状況にかんがみ、一般廃棄物に該当する食品循環資源の市町村による再生利用を促進するため、施設整備等への財政的支援も含めた市町村の取組を促す措置を講ずること。また、家庭から排出される食品廃棄物等の発生抑制及び再生利用を推進するため、食べ残しの削減やごみの分別の徹底など国民の理解と取組を促進するよう普及・啓発等により一層努めるとともに、生ごみを粉砕処理するディスポーザーの利用に伴う諸課題について、多角的な検討・評価を行うこと。
五事業系一般廃棄物についても、再生利用を促進する仕組となるよう、市町村の取組を促す措置を講ずること。
六熱回収については、食品循環資源の再生利用が困難な場合等に限ることを原則として安易な実施を抑制し、再生利用を行う事業者の取組や再生利用事業への今後の投資を阻害することとならないよう、再生利用等について優先順位を明確にする等適切な実施基準を策定すること。
七バイオエタノールへの利活用等食品循環資源の柔軟で合理的な再生利用等を促進するため、再生利用手法等の調査・研究・開発を主体的かつ積極的に推進し、その多様化を図ることにより、食品循環資源の再生利用率の大幅引き上げを早期に実現すること。
八食品循環資源の再生利用等の促進に当たっては、バイオマス利活用推進施策及び食育推進施策等の関連施策と密接に連携し、重層的かつ一体的な展開を図ること。
政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずべきである。
一循環型社会構築の観点から、食品廃棄物等の発生抑制により環境への負荷を低減することが極めて重要であることにかんがみ、発生抑制の必要性を食品関連事業者に広く周知するとともに、発生抑制のみで達成すべき目標の設定など必要な措置を講ずること。
二新たに再生利用等の手法として認められる熱回収については、これが安易に行われることにより熱回収より上位の取組である再生利用の取組が抑制されないよう、再生利用等についての優先順位の下、その要件を厳格にすること。
三食品循環資源の再生利用等実施率目標の達成が図られるよう、食品関連事業者に対する指導・助言、食品廃棄物等多量発生事業者に対する勧告・公表等を適切に行うこと。なお、フランチャイズチェーン事業者も含め、食品廃棄物等多量発生事業者に該当する食品関連事業者の適切な把握に努めること。
四食品関連事業者ごとの取組の格差が見られることから、食品関連事業者の優良な取組を評価し、国民や食品関連事業者に情報提供する制度を設けるなど、食品関連事業者の自主的取組を促す施策を積極的に講ずること。
五再生利用事業計画の認定制度普及のため、再生利用に関する技術開発状況、取組事例など、各主体を結びつけるために必要な情報の提供等に努めること。また、食品廃棄物等の不適正処理の防止を図るとともに、特定肥飼料等及び特定農畜水産物等の利用を促進するため、安全性を含む品質の確保・向上などに万全の対策を講ずること。
六中小・零細規模の食品関連事業者による食品循環資源の再生利用等を促進するためには、食品関連事業者が共同して再生利用等を行うことが効率的であることから、こうした取組の促進に向けて、必要な支援策を積極的に講ずること。
七現行制度で認められている再生利用手法のみでは、再生利用率の向上には限界があるため、再生利用手法等の調査・研究・開発を積極的に推進し、食品関連事業者の負担のより少ない手法を導入することにより再生利用率の向上を図ること。また、地球温暖化対策の観点からもバイオエタノールの利活用など、再生利用手法の多様化を積極的に推進すること。
八一般家庭からは、食品関連事業者から発生する食品廃棄物等とほぼ同量の生ごみが発生していることから、食べ残しの削減など、発生抑制の必要性について学校教育を含め普及啓発を行うとともに、地方公共団体と連携して、分別の徹底や再生利用の促進が行われるよう必要な措置を積極的に講ずること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=116601055)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。