高齢者の居住の安定確保に関する法律の一部を改正する法律案
参議院 国土交通委員会
平成21年法律第38号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院国土交通委員会
- H21.4.3趣旨説明国土交通委員会 1118
- H21.4.7質疑国土交通委員会 12139
- H21.4.8質疑・採決・附帯決議国土交通委員会 13143
- H21.4.9委員長報告・採決本会議 2236
参議院国土交通委員会
- H21.4.23趣旨説明国土交通委員会 125
- H21.4.28質疑国土交通委員会 13111
- H21.5.12質疑・附帯決議・採決国土交通委員会 14118
- H21.5.13委員長報告・採決本会議 2336
提案理由
金子一義 国土交通大臣 平成21年4月3日ただいま議題となりました高齢者の居住の安定確保に関する法律の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。
近年の我が国の高齢者をめぐる状況としては、今後一層の高齢化が進展していくとともに、特に高齢者の単身の世帯や要介護者が大幅に増加していくことが見込まれております。
高齢者の多くが居住している住宅につきましては、バリアフリー化の立ちおくれ、福祉サービスとの連携不足等必ずしも住宅に係る高齢者対策が十分ではない現状があるため、福祉施策とも連携しつつ、高齢者が安心して暮らし続けることができる住まいを確保する必要があります。
このような趣旨から、このたびこの法律案を提出することとした次第であります。
次に、この法律案の概要について御説明申し上げます。
第一に、これまで国土交通大臣が単独で策定しておりました基本方針につきまして、厚生労働大臣と共同で策定することとした上で、高齢者に対する賃貸住宅及び老人ホームの供給の目標の設定に関する事項等を記載事項として追加することとしております。
第二に、都道府県は、基本方針に基づき、高齢者に対する賃貸住宅及び老人ホームの供給の目標等を記載した高齢者居住安定確保計画を策定し、高齢者向け優良賃貸住宅及び高齢者居宅生活支援施設の整備の促進、住宅のバリアフリー化の促進等を図ることができることとしております。
第三に、高齢者居宅生活支援施設と一体となった高齢者向け優良賃貸住宅について、認知症対応型老人共同生活援助事業を行う社会福祉法人等に賃貸することができることとしております。
第四に、高齢者円滑入居賃貸住宅の登録制度につきまして、新たに登録基準を設定し、住宅の規模、構造及び設備等に関する最低限の水準を満たすもののみを登録可能とするとともに、登録を受けた住宅の管理の状況に関する報告徴収制度の創設等、指導監督の強化を図ることといたしております。
以上が、この法律案を提案する理由であります。
この法律案が速やかに成立いたしますよう、御審議をよろしくお願い申し上げます。
以上です。
第171回国会衆議院国土交通委員会議録第11号2頁(平成21年4月3日)〔金子一義国土交通大臣発言・発言番号16〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、本法の施行に当たっては、次の諸点に留意し、その運用について遺憾なきを期すべきである。
一高齢者の居住の安定の確保の促進のためには、住宅分野と保健医療・福祉分野との連携に加え、金融分野等の関係分野との緊密な連携も重要であることから、関係省庁においては、それぞれの施策の連携強化に努めること。また、地方公共団体の関係部局においても施策の実効的な連携・調整が図られるよう、地方公共団体に対し、情報提供、助言などの支援を行うこと。
二既存住宅が適切に評価されるよう、鑑定・評価制度の改善・整備を図るとともに、優良な既存住宅への改修の促進、その流通の拡大に努めること。
三都道府県の高齢者居住安定確保計画の策定に当たり、地域における福祉・介護行政の主体である市町村の意見が適切に反映されるよう、基本方針等において明確化すること。
四持家を所有しない高齢者のみからなる障がい者、要介護者世帯など、居住の安定を図る必要が特に高い世帯について、居住状況等の実態把握に努めるとともに、適切な配慮がなされるよう基本方針等において明確化すること。
五高齢者円滑入居賃貸住宅、高齢者専用賃貸住宅、高齢者向け優良賃貸住宅など、高齢者のための民間賃貸住宅制度の簡素化を図るとともに、地方公共団体及び関係民間事業者と連携しながら、高齢者にとって分かりやすく、使いやすい制度への改善を図ること。
六生活保護受給者等の低所得者に対して、高齢者向け賃貸住宅や老人ホームの供給など、住まいのセーフティネットの強化に努めること。
七賃貸住宅の供給の促進に当たっては、高齢者及び子育て世帯が適切な家賃負担で住み続けることができるよう、既存住宅のバリアフリー・耐震改修等によるストック活用に重点を置くとともに、家賃補助制度の充実について検討すること。
八今後の住宅政策の見直しに当たっては、将来の人口・世帯数の減少と世帯構成の変化を踏まえるとともに、地域経済の活性化等の観点からの検討を行うこと。
政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講じ、その運用に遺憾なきを期すべきである。
一基本方針を厚生労働大臣と共同して策定することとした本法の趣旨にかんがみ、高齢者の住宅施策と福祉・介護施策等との効果的な連携を一層推進すること。また、地域における福祉・介護行政を直接担う市町村の意見が都道府県の高齢者居住安定確保計画に適切に反映されるよう、基本方針等において明確化を図るとともに、本法における市町村の位置付け・役割について今後検討を進め、所要の措置を講ずること。
二高齢者円滑入居賃貸住宅、高齢者専用賃貸住宅、高齢者向け優良賃貸住宅について、高齢者にとって分かりやすく、使いやすい制度への改善を図るとともに、高齢者の住まい・福祉・介護全般に係る情報提供システムや相談窓口の一層の整備に努めること。また、高齢者向け賃貸住宅や高齢者居宅生活支援施設の適切な運営が確保されるよう、行政による指導監督に万全を期すること。
三年金生活世帯を始め、障がい者、要介護者、生活保護受給者など住宅の確保に特に配慮を要する高齢者については、福祉施策との連携等により、高齢者向け賃貸住宅や老人ホームなど、高齢者の状況に応じた住まいのセーフティネットが確実に提供されるよう努めること。
四高齢者向け賃貸住宅の供給促進とともに、高齢者が必要とする福祉・介護施設の適切な供給の確保に十分留意すること。
五賃貸住宅の供給の促進に当たっては、高齢者及び子育て世帯が適切な家賃負担で住み続けることができるよう、既存住宅のバリアフリー・耐震改修等によるストック活用に重点を置くとともに、家賃補助制度の充実について検討すること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=117101015)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。