消費税の円滑かつ適正な転嫁の確保のための消費税の転嫁を阻害する行為の是正等に関する特別措置法案
参議院 経済産業委員会
平成25年法律第41号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院経済産業委員会・経済産業委員会内閣委員会財務金融委員会消費者問題に関する特別委員会連合審査会
- H25.4.12趣旨説明・質疑本会議 1656
- H25.4.19趣旨説明・質疑経済産業委員会 8101
- H25.4.24質疑・参考人招致・参考人質疑経済産業委員会 9210
- H25.4.26参考人招致・参考人質疑・質疑経済産業委員会 10171
- H25.5.10質疑経済産業委員会 11122
- H25.5.16質疑経済産業委員会内閣委員会財務金融委員会消費者問題に関する特別委員会連合審査会 1190
- H25.5.17質疑・修正案趣旨説明・討論・採決(修正)・附帯決議・修正案経済産業委員会 12123
- H25.5.17委員長報告・討論・採決(修正)本会議 2537
参議院経済産業委員会・経済産業委員会、財政金融委員会、消費者問題に関する特別委員会連合審査会
- H25.5.27趣旨説明・質疑本会議 2329
- H25.5.28趣旨説明・衆議院修正部分趣旨説明・質疑経済産業委員会 8206
- H25.5.30参考人招致・参考人質疑・質疑経済産業委員会 9170
- H25.5.31質疑経済産業委員会、財政金融委員会、消費者問題に関する特別委員会連合審査会 1171
- H25.6.4質疑・討論・採決・附帯決議経済産業委員会 1073
- H25.6.5委員長報告・採決本会議 2569
提案理由
稲田朋美 内閣府特命担当大臣(規制改革) 平成25年4月12日ただいま議題となりました消費税の円滑かつ適正な転嫁の確保のための消費税の転嫁を阻害する行為の是正等に関する特別措置法案の趣旨を御説明申し上げます。
昨年八月に成立した社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法の一部を改正する等の法律などによる今次の消費税率の引き上げは、二段階にわたるものであることもあり、中小零細事業者を中心に、消費税の価格への転嫁について懸念が示されています。
このため、今次の消費税率の引き上げに際しては、これらの中小零細事業者等が消費税を価格へ転嫁しやすい環境を整備していくことが極めて重要な課題となっております。
そこで、消費税率の引き上げに際し、消費税の円滑かつ適正な転嫁を確保する観点から、消費税の転嫁を阻害する行為の是正、価格の表示並びに消費税の転嫁及び表示の方法の決定に係る共同行為に関する特別の措置を講ずるため、ここにこの法律案を提出した次第であります。
次に、この法律案について、その主な内容を御説明申し上げます。
第一に、今次の消費税率の引き上げに際し、消費税の円滑かつ適正な転嫁を確保するため、特定の事業者による消費税の転嫁の拒否等の行為を迅速かつ効果的に是正するための制度を創設することにしております。
第二に、消費税の転嫁を阻害する表示を迅速かつ効果的に是正するための制度を創設することとしております。
第三に、事業者が、今次の消費税率の引き上げに際し必要があるときは、一定の誤認防止措置を講じているときに限り、消費税法の総額表示義務を解除することとしております。
第四に、事業者または事業者団体が、公正取引委員会に届け出をして行う、一定の要件を満たす消費税の転嫁及び表示の方法の決定に係る共同行為について、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の適用を除外することとしております。
このほか、関係法律について必要な規定の整備を行うこととしております。
なお、この法律案は、平成二十九年三月三十一日限り、その効力を失うこととしております。
以上、消費税の円滑かつ適正な転嫁の確保のための消費税の転嫁を阻害する行為の是正等に関する特別措置法案につきまして、その趣旨を御説明申し上げた次第であります。(拍手)
————◇—————
消費税の円滑かつ適正な転嫁の確保のための消費税の転嫁を阻害する行為の是正等に関する特別措置法案(内閣提出)の趣旨説明に対する質疑
第183回国会衆議院会議録第16号3頁(平成25年4月12日)〔稲田朋美内閣府特命担当大臣(規制改革)発言・発言番号19〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、消費税の円滑かつ適正な転嫁を確保し、立場の弱い事業者が不利益を被ることのないよう、本法施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。
一消費税増税分を適正に価格に転嫁できる環境を整えるため、関係事業者への定期的な大規模調査を行うとともに、立場の弱い事業者等のための相談窓口を全国に整備すること等により、転嫁の実態を正確に把握し、違反行為に対しては迅速かつ効果的に取り締まること。
二転嫁状況の検査等消費税の転嫁対策を実効あるものにするために体制の一層の強化を図る必要があることから、公正取引委員会及び中小企業庁においても、高度な専門知識を有する者の登用を積極的に進めることとし、質量ともに充実した体制を長期にわたって確保するため所要の定員増を図るとともに、関係省庁間の緊密な連携体制を確立すること。
三本法第八条の表示の規制については、公正かつ自由な競争、事業者の創意の発揮等の事業活動を阻害することなく、かつ本条の一義的趣旨が消費者に消費税が転嫁されていないような誤認を生じさせることの防止であることに鑑み、「消費税」や「増税」等の表現が用いられるなど消費税率引上げとの関連が客観的に明らかであり、かつ当該表示が消費者の負担がない又は軽減されていると一般消費者に誤認される恐れがあると認められるものに限り禁止することとし、関係者に無用な混乱を招くことのないよう、具体的かつ分かりやすいガイドラインを可及的速やかに策定・公表すること。
四消費税の価格転嫁を円滑かつ適正に実施するとともに事業者の事務負担を軽減するため、価格表示方法の在り方については、外税方式の採用も含め様々な意見があることを踏まえ、事業者の取組実態及び消費者の利便を総合的に勘案しつつ、引き続き、その在り方を検討すること。
五事業者が消費税を価格に適正に転嫁すべきという、本法の趣旨及び内容を事業者に周知徹底するとともに、消費者に対しても社会保障の安定財源の確保という今次の消費税率引上げの趣旨、転嫁を通じて消費者に負担を求めるという消費税の性格及び価格表示の特例の内容等について、国が丁寧な広報活動を行い、国民の認識と理解を深めるよう努めること。
六消費税増税による影響が広く我が国経済に及ぶ懸念があることに鑑み、税率引上げ前後の経済状況を注視しつつ、消費の落込み等に起因する中小事業者の経営悪化に対しては、必要かつ十分な経営支援を講じるとともに、景気への影響を極力緩和する観点から、最も影響が懸念される住宅の取得等について、平成二十五年度税制改正で講じた住宅ローン減税等の実施と併せ適切な給付措置を早急に講じるほか、低所得者に配慮する観点から、消費税率八パーセントへの引上げ時における簡素な給付措置の導入を早急に具体化すること。
政府は、本法施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。
一消費税の転嫁対策の実効性を確保するため、転嫁状況の検査等体制の一層の強化を図る観点から、公正取引委員会及び中小企業庁において、高度な専門知識を有する者の登用を積極的に進めるとともに、関係省庁間の緊密な連携体制を確立すること。
二本法第八条の表示の規制については、「消費税」や「増税」等の表現が用いられるなど消費税率引上げとの関連が客観的に明らかであり、かつ当該表示が消費者の負担がない又は軽減されていると一般消費者に誤認される恐れがあると認められるものに限り禁止することとし、具体的かつ分かりやすいガイドラインを可及的速やかに策定・公表すること。ただし、ガイドラインはあくまで関係者に無用な混乱を生じさせないために策定するものであることから、中小事業者が消費税を価格に転嫁しやすい環境を整え、適正な転嫁対策を促すという本来の趣旨を損なわないよう十分留意すること。
三価格表示方法の在り方については、総額表示義務の特例として外税表示が時限的に認められることを踏まえ、消費者が表示された価格を誤認することがないよう価格表示に関する分かりやすいガイドラインを策定すること。また、本法がその効力を失った後の価格表示について、事業者及び消費者にとって利便性の高い方式を採用するよう、その在り方を検討すること。
四本法の趣旨が、消費税の円滑かつ適正な転嫁の確保を図り、もって広く国民経済の健全な発展に寄与するものであることを踏まえ、社会保障の安定財源の確保と財政健全化の同時達成を目指すものという今次の消費税率引上げの趣旨、転嫁を通じて消費者に負担を求めるという消費税の性格及び価格表示の特例の内容等について、国民に対し、国が丁寧な広報活動を行い、国民の認識と理解を深めるよう努めること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=118301036)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。