道路交通法の一部を改正する法律案
衆議院 内閣委員会
平成25年法律第43号
審議経過
右の数字は会議の発言数参議院内閣委員会
- H25.4.25趣旨説明内閣委員会 45
- H25.5.16質疑・採決・附帯決議内閣委員会 6156
- H25.5.17委員長報告・採決本会議 2028
衆議院内閣委員会
- H25.5.31趣旨説明内閣委員会 16155
- H25.6.5質疑・採決・附帯決議内閣委員会 17169
- H25.6.7委員長報告・採決本会議 3124
提案理由
古屋圭司 国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災) 平成25年4月25日ただいま議題となりました道路交通法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明をいたします。
この法律案は、最近における道路交通をめぐる情勢に鑑み、自動車等の安全な運転に支障を及ぼすおそれがある病気にかかっている者等の的確な把握及び負担の軽減を図るため、運転免許を受けようとする者に対する質問に関する規定等の整備を行うほか、無免許運転等に係る罰則の強化、自転車の運転による交通の危険を防止するための講習の導入等を行うことをその内容としております。
以下、項目ごとにその概要を御説明をいたします。
第一は、一定の病気等に係る運転者対策の推進を図るための規定の整備であります。
その一は、公安委員会は、免許を受けようとする者等に対し、自動車等の安全な運転に支障を及ぼすおそれがある一定の病気等に関する質問票を交付することができることとし、当該質問票に虚偽の記載をして提出した者に対する罰則を整備するなどするものであります。
その二は、医師は、その診察を受けた者が一定の病気等のいずれかに該当すると認めた場合において、その者が免許を受けた者等であると知ったときは、当該診察の結果を公安委員会に届け出ることができることとするものであります。
その三は、公安委員会は、自動車等の運転により交通事故を起こした者で一定の病気等に該当する疑いがあるもの等に対し、その免許の効力を停止することができることとするものであります。
その四は、一定の病気に該当すること等を理由として免許を取り消された後一定の期間内に再取得した免許に係る免許証の有効期間に関する規定の見直しを行うものであります。
その五は、一定の病気に該当すること等を理由として免許の取消しを受けた者については、一定の期間内において、免許の再取得に係る試験の一部を免除することとするものであります。
第二は、悪質・危険運転者対策の推進に関する規定の整備であります。
その一は、無免許運転を行った者等に対する罰則を引き上げるほか、無免許運転を行うおそれがある者に対し自動車等を提供する行為及び自己の運送の要求等をして無免許運転が行われている自動車等に同乗する行為を禁止し、これらに違反した者に対する罰則を整備するものであります。
その二は、取消処分者講習に関する規定を整備するものであります。
第三は、自転車利用者対策の推進に関する規定の整備であります。
その一は、公安委員会は、自転車の運転に関し反復して一定の違反行為をした者が、更に自転車を運転することが道路における交通の危険を生じさせるおそれがあると認めるときは、自転車の運転による交通の危険を防止するための講習を受けるべき旨を命ずることができることとするものであります。
その二は、一定の基準に適合する制動装置を備えていないため交通の危険を生じさせるおそれがある自転車と認められる自転車の検査等に関する規定を整備するものであります。
その三は、軽車両が通行することができる路側帯について、道路の左側部分に設けられた路側帯に限ることとするものであります。
第四は、その他の規定の整備であります。
その一は、環状交差点における車両等の交通方法の特例に関する規定を整備するものであります。
その二は、放置違反金の収納事務の委託に関する規定を整備するものであります。
なお、この法律の施行日は、無免許運転等に対する罰則の引上げ等に関する規定、自転車の検査等に関する規定及び路側帯の通行に関する規定については公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日、環状交差点における車両等の交通方法の特例に関する規定については公布の日から起算して一年六月を超えない範囲内において政令で定める日、一定の病気に該当すること等を理由として免許を取り消された場合における再取得した免許に係る免許証の有効期間に関する規定及び自転車の運転による交通の危険を防止するための講習に関する規定については公布の日から起算して二年を超えない範囲内において政令で定める日、その他の部分については公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日としております。
以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であります。
何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同賜らんことをお願いをいたします。
第183回国会参議院内閣委員会会議録第4号1頁(平成25年4月25日)〔古屋圭司国家公安委員会委員長発言・発言番号3〕 会議録 国会会議録検索システム
立法資料のある条文
この法律案の審議で取り上げられた条(政府答弁の件数順)附帯決議
政府は、本法の施行に当たり、次の事項について万全を期すべきである。
一一定の病気等に係る運転免許制度について、民間団体等との連携により、全国的に周知するとともに、病気を理由とした差別が生じないよう十分配慮すること。
二一定の病気等に係る質問票、また医師による届出に関するガイドラインについては、国民に分かりやすい内容とするよう医師会や関係学会に対して要請すること。
三自己申告の機会が可能な限り確保されるよう、一定の病気等に該当する者が安心して相談できる窓口の充実を図ること。
四一定の病気等に該当する者の生活実態について十分な把握に努め、一定の病気等に該当する者が社会生活上での不利益や支障を受けないよう、医療、福祉、保健、教育、雇用などの総合的な支援策を充実させること。
五一定の病気等に該当する者の権利利益を尊重するとともに、その侵害が生じた際には迅速かつ効果的に救済すること。
六国内外における一定の病気等に関する科学的な調査・研究を推進するとともに、最新の医学的知見を反映させるため、一定の病気等に係る免許の可否等の運用基準については、必要に応じ見直しを行うこと。
七本法施行後五年を目途に、本法の施行の状況について検討を加え、必要があると認めるときは所要の措置を講じること。
八無免許運転等の悪質・危険運転の根絶に向け、本法を始めとする関係法令の適正かつ厳格な適用に努めるとともに、広報活動の一層の拡充を図ること。
九関係省庁等が適切に連携し、大学生等や成人に対する実施機会を拡充するなど対象者に応じた自転車安全教育を充実させるとともに、自転車道や自転車専用通行帯等の自動車や歩行者から分離された自転車通行空間の計画的な整備を図ること。
十本法の施行を機会に、安全な自動車、交通システムの開発・充実について、政府が総合的見地から促進すること。
政府は、本法の施行に当たっては、次の諸点に留意し、その運用等について遺憾なきを期すべきである。
一一定の病気等に係る運転免許制度について、民間団体等との連携により、全国的に周知するとともに、病気を理由とした差別が生じないよう十分配慮すること。
二一定の病気等に係る質問票、また医師による届出に関するガイドラインについては、国民に分かりやすい内容とするよう医師会や関係学会に対して要請すること。
三自己申告の機会が可能な限り確保されるよう、一定の病気等に該当する者が安心して相談できる窓口の充実を図ること。
四一定の病気等に該当する者の生活実態について十分な把握に努め、一定の病気等に該当する者が社会生活を営む上で不利益や支障が生じないよう、医療、福祉、保健、教育、雇用などの総合的な支援策を充実させること。
五一定の病気等に該当する者の権利利益を尊重するとともに、その侵害が生じた際には迅速かつ効果的に救済すること。
六国内外における一定の病気等に関する科学的な調査・研究を推進するとともに、最新の医学的知見を反映させるため、一定の病気等に係る免許の可否等の運用基準については、必要に応じ見直しを行うこと。
七本法施行後五年を目途に、虚偽記載に対する罰則整備や医師の通告の在り方など本法の施行の状況について検討を行い、必要があると認めるときは所要の措置を講ずること。
八無免許運転等の悪質・危険運転の根絶に向け、本法を始めとする関係法令の適正かつ厳格な適用に努めるとともに、広報活動を強化すること。
九関係省庁等が適切に連携し、特定の年齢層に偏らない体系的な自転車安全教育を充実させるとともに、自転車道や自転車専用通行帯等の自動車や歩行者から分離された自転車通行空間の計画的な整備を図ること。
十本法の施行を機会に、安全な自動車や先進的な交通システムの開発について、情報通信技術の積極的な活用を検討し、政府が総合的見地から促進すること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=118301042)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。