道路交通法の一部を改正する法律案
衆議院 内閣委員会
平成27年法律第40号
審議経過
右の数字は会議の発言数参議院内閣委員会
- H27.4.14趣旨説明内閣委員会 57
- H27.4.16質疑・採決・附帯決議内閣委員会 6276
- H27.4.17委員長報告・採決本会議 1336
衆議院内閣委員会
- H27.6.5趣旨説明内閣委員会 12203
- H27.6.10質疑・採決・附帯決議内閣委員会 13451
- H27.6.11委員長報告・採決本会議 3219
提案理由
山谷えり子 国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災) 平成27年4月14日ただいま議題となりました道路交通法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明いたします。
この法律案は、最近の交通情勢に鑑み、七十五歳以上の運転者に対する臨時の認知機能検査制度を導入するとともに、運転免許の種類として準中型自動車免許を新設すること等をその内容としております。
以下、項目ごとにその概要を御説明いたします。
第一は、高齢運転者対策の推進を図るための規定の整備であります。
その一は、公安委員会は、七十五歳以上の運転免許を受けた者が認知機能が低下した場合に行われやすい一定の違反行為をしたときは、その者に対し、臨時に認知機能検査を行うこととするものであります。
その二は、公安委員会は、臨時の認知機能検査を受けた者が、一定の基準に該当するときは、その者に対し、当該認知機能検査の結果に基づいて高齢者講習を行うこととするものであります。
その三は、公安委員会は、認知機能検査を受けた者が、認知症のおそれがあることを示す一定の基準に該当したときは、その者の違反状況にかかわらず、臨時に適性検査を行い、又はその者に対し一定の要件を満たす医師の診断書を提出すべき旨を命ずることとするものであります。
第二は、運転免許の種類等に関する規定の整備であります。
その一は、自動車の種類として、新たに準中型自動車を、運転免許の種類として、新たに準中型自動車免許及び準中型自動車仮免許を設けるものであります。
その二は、運転免許の欠格事由として、十八歳に満たない者に対しては、準中型自動車免許及び準中型自動車仮免許を与えないこととするものであります。
その三は、公安委員会は、準中型自動車免許を受けた者で当該免許を受けた日から一年間に違反行為をし、一定の基準に該当することとなった者に対し、再試験を行うこととするなどするものであります。
第三は、その他の規定の整備についてであります。
これは、酒気帯び運転又は過労運転等の違反行為をし、よって交通事故を起こし、人を傷つけた場合について、運転免許の効力の仮停止の対象とするものであります。
なお、この法律の施行日は、運転免許の効力の仮停止の要件に関する規定については公布の日、その他の部分については公布の日から起算して二年を超えない範囲内において政令で定める日としております。
以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であります。
何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同賜らんことをお願いいたします。
第189回国会参議院内閣委員会会議録第5号1頁(平成27年4月14日)〔山谷えり子国家公安委員会委員長発言・発言番号5〕 会議録 国会会議録検索システム
立法資料のある条文
この法律案の審議で取り上げられた条(政府答弁の件数順)附帯決議
政府は、本法の施行に当たり、次の事項について万全を期すべきである。
一臨時適性検査等の対象者の大幅な増加が想定されることから、同検査等を実施する専門医の確保に努めること。また、医師の数が少ない地域の臨時適性検査等の対象者には、認知症に係る診断を行うことができる医師の紹介を行うなど、その実情に応じきめ細やかな運用を行うこと。
二臨時適性検査等における認知症に係る診断については、受診する医師によってその診断に差異が生じることがないよう、専門的知見による検討を加えた上で適切な措置を講ずること。
三高齢者講習については、その受講者数の増加等により、一部の地域では受講を申し込んだ者が受講まで長期間待たされたり、不便な場所で受講せざるを得ないなどの問題が生じていることに鑑み、指定自動車教習所等が行う受講者の受入体制の拡充ができるよう適切に支援すること。特に臨時高齢者講習の実施に当たっては、受講者の負担をできる限り軽減するため、実施場所、実施方法等について検討を加え、適切な措置を講ずること。
四臨時認知機能検査等を行う旨を通知するに当たっては、プライバシー等に十分配慮しつつ通知の内容が的確に高齢者に伝わるよう努めることにより、対象者の確実な受検等を担保すること。
五運転免許の取消しとなった高齢者に対する移動手段の確保については、地方自治体等とも連携しながら中長期的な視点も含め適切に対策を講じていくこと。
六準中型自動車運転免許を受けた者の初心運転者標識表示義務に係る規定及び初心運転者標識を表示した準中型自動車に対する保護義務の在り方に関しては、本法施行後の事故の発生状況等を分析し、その結果に基づき、速やかに必要な見直しを行うこと。
政府は、本法の施行に当たっては、次の諸点に留意し、その運用等について遺憾なきを期すべきである。
一臨時認知機能検査等を行う旨を通知するに当たっては、プライバシー等に十分配慮しつつ通知の内容が的確に高齢者に伝わるよう努めることにより、対象者の確実な受検等を担保すること。
二高齢者講習については、その受講者数の増加等により、一部の地域では受講を申し込んだ者が受講まで長期間待たされたり、不便な場所で受講せざるを得ないなどの問題が生じていることに鑑み、指定自動車教習所等が行う受講者の受入体制の拡充ができるよう適切に支援すること。特に臨時高齢者講習の実施に当たっては、受講者の負担をできる限り軽減するため、実施場所、実施方法等について検討を加え、適切な措置を講ずること。
三臨時適性検査等における認知症に係る診断については、受診する医師によってその診断に差異が生じることがないよう、専門的知見による検討を加えた上で適切な措置を講ずること。
四臨時適性検査等の対象者の大幅な増加が想定されることから、同検査等を実施する専門医の確保に努めること。また、医師の数が少ない地域の臨時適性検査等の対象者には、認知症に係る診断を行うことができる医師の紹介を行うなど、その実情に応じきめ細やかな運用を行うこと。
五運転免許の自主返納制度について、その周知や相談体制の充実等を図るとともに、認知機能の低下等により運転免許の自主返納が困難な場合には、家族等周りの者の負担が過度にわたることのないよう配慮しつつ、社会全体で取り組むべき問題であるとの認識の下、必要な措置を講ずること。
六運転免許の自主返納等の理由で自動車等を運転することができない高齢者の移動手段の確保については、地方自治体等とも連携しながら中長期的な視点も含め適切に対策を講じていくこと。
七若年性認知症の者など、認知機能の低下は高齢者に限られないことを踏まえ、それらの者への安全対策も十分に検討すること。
八準中型自動車免許を受けようとする者への教習に当たっては、交通死亡事故件数に占める十六歳から二十四歳の年齢層の割合が高いこと等を踏まえ、指定自動車教習所等とも連携し、安全性を確保するに十分かつ効果的なものとなるよう適切な措置を講ずること。
九準中型自動車免許を受けた者の初心運転者標識表示義務に係る規定及び初心運転者標識を表示した準中型自動車に対する保護義務の在り方に関しては、本法施行後の事故の発生状況等を分析し、その結果に基づき、速やかに必要な見直しを行うこと。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=118901038)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。