総合法律支援法の一部を改正する法律案
参議院 法務委員会
平成28年法律第53号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院法務委員会
- H28.3.30趣旨説明・質疑法務委員会 7162
- H28.4.1修正案趣旨説明・採決(修正)・附帯決議・修正案法務委員会 8171
- H28.4.5委員長報告・採決(修正)本会議 2235
参議院法務委員会
- H28.5.24趣旨説明及び衆議院修正部分趣旨説明法務委員会 1569
- H28.5.26質疑・採決・附帯決議法務委員会 16100
- H28.5.27委員長報告・採決本会議 3138
提案理由
岩城光英 法務大臣 平成28年3月30日おはようございます。
総合法律支援法の一部を改正する法律案について、その趣旨を説明いたします。
平成十六年六月に総合法律支援法が成立し、これにより、日本司法支援センターは、民事、刑事を問わず、あまねく全国において、法による紛争の解決に必要なサービス等の提供が受けられる社会の実現を目指すことを基本理念とし、資力の乏しい者に対する民事法律扶助業務、司法過疎対策業務等を推進してまいりました。そして、超高齢社会の到来を初めとする社会構造の変化や東日本大震災を初めとする大規模災害の経験などを背景に、法による紛争の解決に必要なサービスの提供を受けることが難しい方々の多様化に対応して、そのような方々が必要なサービスを受けることができるための施策を講ずることが強く求められています。
そこで、この法律案は、支援センターの業務につき、高齢者、障害者で認知機能が十分でない者、大規模災害の被災者及びストーカー等被害者に対する援助を拡充するとともに、支援センターの職員である弁護士に関する支援センターの責務を明確化するため、総合法律支援法の一部を改正しようとするものであります。
以下、その要点を申し上げます。
第一点は、民事法律扶助事業を拡充し、高齢者、障害者で認知機能が十分でない者及び大規模災害の被災者に対する資力を問わない法律相談援助等を創設するものであります。
第二点は、犯罪被害者支援の一環として、つきまとい等の侵害行為を現に受けている疑いがあると認められるストーカー等被害者に対する資力を問わない法律相談援助を創設するものであります。
第三点は、支援センターの職員である弁護士の資質の向上等に関する支援センターの責務を明確化するものであります。
このほか、所要の規定の整備を行っております。
以上が、この法律案の趣旨であります。
何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに可決くださいますようお願いいたします。
第190回国会衆議院法務委員会議録第7号2頁(平成28年3月30日)〔岩城光英法務大臣発言・発言番号2〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府及び日本司法支援センターは、本法の施行に当たり、次の事項について格段の配慮をすべきである。
一司法アクセス障害を有する高齢者・障害者に対する法的支援の重要性及び必要性に鑑み、特定援助対象者に対する資力を問わない法律相談援助の実施に当たっては、その趣旨を没却することがないよう、その対象者の該当性を判断するとともに、費用負担を求める基準及びその負担額を定めるに当たっては、利用者がちゅうちょすることのないようにすること。
二特定援助対象者の司法アクセス障害が真に改善されるよう、特定援助対象者への代理援助等の対象となった「自立した生活を営むために必要とする公的給付に係る行政不服申立手続」の範囲については、柔軟に解釈するとともに、代理援助等の対象とする手続を、行政機関への申請行為にも拡大することを引き続き検討すること。
三福祉機関等や弁護士等による総合的な高齢者・障害者への生活支援の実施の必要性に鑑み、福祉機関等と弁護士等との連携活動の促進のため、地方公共団体への協力要請等、必要な措置を講ずること。
四国民の生命、身体、性的自由等の重大な法益を守り、安心・安全な生活を提供するという国の責務に鑑み、特定侵害行為の被害者に対する資力を問わない法律相談の実施に当たっては、その趣旨を没却することがないよう、その対象者の該当性を判断するとともに、費用負担を求める基準及びその負担額を定めるに当たっては、利用者がちゅうちょすることのないようにすること。
五国として、真に援助が必要な犯罪被害者に対し適切な援助を行うことにより、その生命、身体が危険にさらされないよう、捜査機関との調整、民間支援機関・行政機関との交渉等の場面における弁護士費用の援助及び未成年者である犯罪被害者への費用償還を要しない援助の必要性について引き続き検討すること。
六本法に基づく政令によるいわゆる激甚災害の指定に際しては、その趣旨を没却することがないように留意するとともに、政令で定める期間を超えて被災者の法的ニーズに応える必要がある場合には、法律相談援助以外の法的援助を含めた立法措置を講ずるよう努めること。
七日本司法支援センターが国民の多様な法的ニーズに迅速かつ適正に対応することができるよう、十全な財政措置を含む必要な措置を講ずるよう努めること。
政府及び日本司法支援センターは、本法の施行に当たり、次の事項について格段の配慮をすべきである。
一司法アクセス障害を有する高齢者・障害者に対する法的支援の重要性及び必要性に鑑み、特定援助対象者に対する資力を問わない法律相談援助の実施に当たっては、その趣旨を没却することがないよう、その対象者の該当性を判断するとともに、費用負担を求める基準及びその負担額を定めるに当たっては、利用者がちゅうちょすることのないようにすること。
二特定援助対象者の司法アクセス障害が真に改善されるよう、特定援助対象者への代理援助等の対象となった「自立した生活を営むために必要とする公的給付に係る行政不服申立手続」の範囲については、柔軟に解釈するとともに、代理援助等の対象とする手続を、行政機関への申請行為にも拡大することを引き続き検討すること。
三福祉機関等や弁護士等による総合的な高齢者・障害者への生活支援の実施の必要性に鑑み、福祉機関等と弁護士等との連携活動の促進のため、地方公共団体への協力要請等、必要な措置を講ずること。
四国民の生命、身体、性的自由等の重大な法益を守り、安心・安全な生活を提供するという国の責務に鑑み、特定侵害行為の被害者に対する資力を問わない法律相談の実施に当たっては、その趣旨を没却することがないよう、その対象者の該当性を判断するとともに、費用負担を求める基準及びその負担額を定めるに当たっては、利用者がちゅうちょすることのないようにすること。
五国として、真に援助が必要な犯罪被害者に対し適切な援助を行うことにより、その生命、身体が危険にさらされないよう、捜査機関・民間支援機関・行政機関との交渉等の場面における弁護士費用の援助及び未成年者である犯罪被害者への費用償還を要しない援助の必要性について引き続き検討すること。
六本法に基づく平成二十八年熊本地震の被災者に対する無料法律相談を早期に実施できるよう、大規模災害の被災者に対する無料法律相談に関する規定の施行及び政令による平成二十八年熊本地震の指定を早期に行うこと。
七大規模災害の被災者に対する法的支援制度の対象となる災害及び地区については可及的速やかに政令で指定するものとし、その際には被災者の立ち直り及び地域の復旧・復興の迅速化を図るという制度趣旨を没却することがないように留意すること。また、今回創設される無料法律相談の実施状況を踏まえ、支援対象となる災害の範囲及び援助期間の拡大並びに無料法律相談以外の法的援助の創設について検討を行い、必要な措置を講ずるよう努めること。
八日本司法支援センターに対する国民の認知度を高めるための取組を強化するとともに、同センターが国民の多様な法的ニーズに迅速かつ適正に対応することができるよう、十全な財政措置を含む必要な措置を講ずるよう努めること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=118901057)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。