特定国立研究開発法人による研究開発等の促進に関する特別措置法案
参議院 内閣委員会
平成28年法律第43号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院内閣委員会
- H28.4.6趣旨説明内閣委員会 1229
- H28.4.22質疑・修正案趣旨説明・討論・採決(修正)・附帯決議・修正案内閣委員会 13188
- H28.4.26委員長報告・採決(修正)本会議 2811
参議院内閣委員会
- H28.4.28趣旨説明・衆議院修正部分趣旨説明内閣委員会 13158
- H28.5.10質疑・修正案趣旨説明・討論・採決・修正案内閣委員会 14133
- H28.5.11委員長報告・採決本会議 2531
提案理由
島尻安伊子 内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・クールジャパン戦略・知的財産戦略・科学技術政策・宇宙政策) 平成28年4月6日ただいま議題となりました特定国立研究開発法人による研究開発等の促進に関する特別措置法案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
産業構造及び国際的な競争条件の変化、急速な少子高齢化の進展その他の経済社会情勢の変化に対応して、産業競争力を強化するとともに、国民が豊かで安心して暮らすことができる社会を実現するためには我が国の科学技術の水準の著しい向上を図ることが重要となっております。
この法律案は、このような観点から、特定国立研究開発法人による研究開発等を促進するため、政府による基本方針の策定、中長期目標等に関する特例その他の特別の措置等について定めることにより、世界最高水準の研究開発の成果の創出並びにその普及及び活用の促進を図り、もって国民経済の発展及び国民生活の向上に寄与することを目的とするものであります。
次に、法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。
第一に、国立研究開発法人のうち、研究開発等の実績及び体制を総合的に勘案して世界最高水準の研究開発の成果の創出が相当程度見込まれるものとして、物質・材料研究機構、理化学研究所、産業技術総合研究所を特定国立研究開発法人として定めます。
第二に、政府は、特定国立研究開発法人による研究開発等を促進するための基本的な方針を定めなければならないものとし、内閣総理大臣は、総合科学技術・イノベーション会議の意見を聞いて、基本方針の案を作成し、閣議の決定を求めなければならないものとします。
第三に、特定国立研究開発法人の長の解任に関する特例、中長期目標等に関する特例、役職員の報酬、給与等の特例等を設けるとともに、科学技術に関する内外の情勢に著しい変化が生じた場合において、主務大臣が必要であると認めるときは、特定国立研究開発法人に対し、必要な措置をとることを求めることができるものとします。
第四に、政府は、独立行政法人通則法及び個別法の運用に当たっては、特定国立研究開発法人による研究開発等の特性に常に配慮しなければならないものとします。
以上のほか、所要の規定の整備を行うこととしております。
なお、この法律は、一部の規定を除き、平成二十八年十月一日から施行することとしております。
以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であります。
何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願い申し上げます。
第190回国会衆議院内閣委員会議録第12号4頁(平成28年4月6日)〔島尻安伊子内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策発言・発言番号27〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、本法の施行に当たっては、次の諸点に留意し、その運用等について遺憾なきを期すべきである。
一本法の運用及び今後の独立行政法人制度の見直しに当たっては、一定の共通的規律を設けることで透明性・適正性を確保すること等を目的として独立行政法人制度を創設した行政改革の趣旨に反することがないよう、十分留意すること。
二特定国立研究開発法人による研究開発等を促進するための基本的な方針の策定や同方針に基づく中長期目標の策定に当たっては、本附帯決議を踏まえるとともに、法人の自主性及び自律性を最大限尊重すること。
三特定国立研究開発法人が取り組む基礎研究が、イノベーション創出のためには重要であることに鑑み、特定国立研究開発法人の長の解任に関する特例及び主務大臣の要求の規定の運用に当たっては、これを濫用することなく、特定国立研究開発法人の自主性及び自律性が損なわれないよう最大限配慮すること。
四特定国立研究開発法人については国家戦略との連動性を高める観点から総合科学技術・イノベーション会議の関与が強化されていることに鑑み、主務大臣は、特定国立研究開発法人の評価の結果に係る総合科学技術・イノベーション会議及び独立行政法人評価制度委員会の意見を次期中長期目標に適切に反映させること。
五独立行政法人通則法における特定国立研究開発法人以外の国立研究開発法人の役員の報酬等の支給の基準について、当該基準に係る規定が本法の施行により反対解釈されることなく、役員のうち世界最高水準の高度の専門的な知識及び経験を活用して遂行することが特に必要とされる業務に従事するものについて国際的に卓越した能力を有する人材を確保する必要性を考慮して定めること。
六独立行政法人通則法における特定国立研究開発法人以外の国立研究開発法人の職員の給与等の支給の基準について、当該基準に係る規定が本法の施行により反対解釈されることなく、専ら研究開発に従事する職員のうち世界最高水準の高度の専門的な知識及び経験を活用して遂行することが特に必要とされる業務に従事するものについて国際的に卓越した能力を有する人材を確保する必要性を考慮して定めること。
七国際的な頭脳獲得競争の中で、科学技術イノベーション創出力強化に不可欠な優れた人材の養成・確保のため、研究人材及び研究支援人材に係る適切な人件費の確保に努めること。
八我が国の産業競争力の強化に向けて、特定国立研究開発法人が中心となり、大学、産業界等との連携による研究開発等を促進するための環境を整備するとともに、特定国立研究開発法人が本法で求められる世界最高水準の研究開発の成果の創出等の使命を十分に果たせるよう、必要な予算の確保に努めること。
九独立行政法人の基礎研究に対する取組が軽視されることのないよう、長期性、不確実性、予見不可能性、専門性等の研究開発等の特性を踏まえて、適切な資源配分を図ること。
十研究開発における外部資金等の積極的な受入れを促進する観点から、毎年度の運営費交付金の算定に際して、経営努力による収入の増加を積極的に評価すること、次期中長期目標期間への繰越しを幅広く認めること等によりインセンティブを最大限機能させるなど、独立行政法人制度の運用の改善に努めること。
十一独立行政法人における公正性、透明性が確保された合理的な調達の実施の重要性を勘案しつつ、特定国立研究開発法人による研究開発等の促進を図るため、迅速かつ効果的な調達ができるよう取り組むこと。
十二特定国立研究開発法人が、我が国のイノベーションシステムを強力に駆動する中核機関として重要な役割を担うことを踏まえ、科学技術イノベーションへの社会的な信頼や負託に応えるため、研究不正の防止体制を整備するなど、ガバナンスの一層の強化に努めること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=119001032)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。