国家戦略特別区域法の一部を改正する法律案
参議院 内閣委員会
平成28年法律第55号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院地方創生に関する特別委員会・地方創生に関する特別委員会農林水産委員会連合審査会
参議院内閣委員会・内閣委員会、農林水産委員会連合審査会
- H28.5.12趣旨説明内閣委員会 1511
- H28.5.19質疑内閣委員会 16291
- H28.5.24質疑内閣委員会、農林水産委員会連合審査会 1129
- H28.5.26質疑・討論・採決・附帯決議内閣委員会 17223
- H28.5.27委員長報告・採決本会議 3138
提案理由
石破茂 内閣府特命担当大臣(地方創生) 平成28年4月14日国家戦略特別区域法の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。
国家戦略特区では、経済社会の構造改革を推進するため、約五十項目以上の規制改革を実現するとともに、合計十カ所の特区において、これらを活用した百を超える事業を実現しております。
成長戦略を着実に実行するためには、この動きをさらに加速することが欠かせません。
本法案は、特区の区域会議や全国の地方自治体、産業界からの御提案を踏まえて、国家戦略特区諮問会議において検討した結果に基づき、平成二十七年度末までの集中取り組み期間の成果となる新たな規制改革事項を盛り込んだものであります。
次に、この法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。
第一に、道路運送法の特例として、観光客の交通手段の提供を主たる目的とした自家用有償旅客運送を、関係者が相互の連携について協議した上で、区域会議の決定により実施できることといたしております。
第二に、農地法の特例として、農業委員会は、この法律の施行後五年間に限り、農業経営を行おうとする一定の要件を満たす法人に対し、農地の取得を許可することができることといたしております。
第三に、障害者の雇用の促進等に関する法律の特例として、障害者雇用率の通算が可能となる組合として、事業協同組合等に加えて、中小企業者を組合員とする有限責任事業組合を追加することといたしております。
第四に、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律の特例として、薬剤師が、一定の要件を満たす場合に、テレビ電話等を用いて服薬指導を行うことができることといたしております。
第五に、外国人観光旅客の来訪を促進するため、民間事業者と連携しつつ、空港または港湾における出入国に際して必要となる手続が迅速かつ効率的に行われるために必要な施策を講ずることといたしております。
第六に、革新的な医療機器の迅速かつ効率的な開発及び実用化を促進するため、臨床研究中核病院における治験等に携わる医療関係者に対する情報の提供等を行うこととしております。
第七に、アニメーション、デザインその他のクールジャパン分野の海外展開等を図るため、当該分野の専門的知識及び技能を有する外国人が我が国において就労する機会等を充実するための具体的な方策について、この法律の施行後一年以内を目途として検討を加え、必要な措置を講ずることといたしております。
このほか、課税の特例に係る規定の追加その他の措置を講ずることといたしております。
以上が、この法律案の趣旨であります。
何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願いいたします。(拍手)
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国家戦略特別区域法の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明に対する質疑
第190回国会衆議院会議録第24号5頁(平成28年4月14日)〔石破茂内閣府特命担当大臣(地方創生)発言・発言番号14〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、本法の施行に当たっては、次の諸点に留意し、その運用等について遺憾なきを期すべきである。
一法人農地取得事業の実施に当たっては、この制度が担い手不足や耕作放棄が深刻な地域の農業の活性化を目的としていることに鑑み、この目的から逸脱した全国展開を前提としないこと。また、本法に基づく対象地域を検討するに当たっては、当該地域の農業経営及び農地の利用状況等について慎重に検討すること。
二株式会社の農地所有を認めるに当たっては、当該農地等が目的外使用、転売又は開発行為等により荒廃すること等のないよう十分に配慮すること。
三株式会社の農地所有を認めた後、目的外使用等を理由に農地等の所有権を特定地方公共団体に移転するに当たっては、当該地方公共団体は住民の負担を軽減するよう努め、売買による場合においては適切な価格で取得するなど、当該地方公共団体の住民に必要以上の負担とならないよう配慮すること。
四国家戦略特別区域自家用有償観光旅客等運送事業については、あくまでバス・タクシー等が極端に不足している地域における観光客等の移動の利便性の確保が目的であり、同制度の全国での実施や、いわゆる「ライドシェア」の導入は認めないこと。
五自家用自動車による有償運送において、観光客等を対象にする場合には、運転者に第二種運転免許の取得者を充てるなど、安全の確保に万全を期すること。併せて、運転者や乗客が犯罪に巻き込まれないよう、タクシー事業者に準じた対策を講ずること。
六過疎地等において移動手段の確保を図るに当たっては、自家用自動車による有償運送はあくまで特例であることに鑑み、バス・タクシー等の一般旅客自動車運送事業の振興や、それらへの公的補助、業務委託など、バス・タクシー等の活用についても併せて取り組むこと。
七国家戦略特別区域自家用有償観光旅客等運送事業は、あくまで非営利を前提に特例として認められる点に鑑み、バス・タクシー等の既存の有償運送事業者で対応可能な場合にはこれを認めないこと。また、事業の実施に当たっては、バス・タクシー等の既存の有償運送事業者との協議を十分に行うべく努めること。さらに、自家用自動車による有償運送が、いわゆる白タク行為となることを防ぐ観点から、事実上の営利事業とならないよう万全の対策を講ずること。
八国家戦略特別区域処方箋薬剤遠隔指導事業の実施に当たっては、薬剤師による服薬指導が対面を原則としていることに鑑み、あくまで離島や過疎地など、対面での服薬指導が困難な地域に限定し、これらの地域要件を外した全国展開を前提としないこと。
政府は、本法の施行に当たっては、次の諸点に留意し、その運用等について遺憾なきを期すべきである。
一法人農地取得事業の実施に当たっては、この制度の全国展開及び実施期間の延長を前提としないこと。また、本法に基づく対象地域を検討するに当たっては、当該地域の農業経営及び農地の利用状況等について慎重に検討すること。
二株式会社の農地所有を認めるに当たっては、当該農地等が目的外使用、転売又は開発行為等により荒廃すること等のないよう十分に配慮すること。また、近隣農家等の懸念・不安の払拭に努めること。
三株式会社の農地所有を認めた後、農地の利用状況等について的確に監視するよう地方公共団体を指導するとともに、目的外使用等を理由に農地等の所有権を特定地方公共団体に移転するに当たっては、当該地方公共団体は住民の負担を軽減するよう努め、売買による場合においては適切な価格で取得するなど、当該地方公共団体の住民に必要以上の負担とならないよう配慮すること。
四国家戦略特別区域自家用有償観光旅客等運送事業については、公共交通であるバス・タクシー等が極端に不足している地域における観光客等の移動の利便性の確保が目的であることから、既存の一般旅客自動車運送事業で対応可能な場合はこれを認めないこと。また、同制度の全国での実施や、いわゆる「ライドシェア」の導入は認めないこと。
五自家用自動車による有償運送において、観光客等を対象にする場合には、運転手に第二種運転免許の取得者を充てるなど、タクシー事業者に準じた安全対策を講ずること。
六自家用有償旅客運送はあくまで特例であることに鑑み、公共交通を維持・発展させるために、バス・タクシー等の一般旅客自動車運送事業の振興や、それらへの公的補助、業務委託など、バス・タクシーの活用についても併せて取り組むこと。
七国家戦略特別区域処方箋薬剤遠隔指導事業の実施に当たっては、離島や過疎地など、対面での服薬指導が困難な地域に限定し、全国展開を前提としないこと。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=119001053)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。