教育公務員特例法等の一部を改正する法律案
参議院 文教科学委員会
平成28年法律第87号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院文部科学委員会
- H28.10.26趣旨説明・質疑文部科学委員会 354
- H28.10.28質疑文部科学委員会 4127
- H28.11.2質疑・討論・採決・附帯決議文部科学委員会 5106
- H28.11.8委員長報告・採決本会議 941
参議院文教科学委員会
- H28.11.10趣旨説明文教科学委員会 35
- H28.11.17質疑・採決・討論・附帯決議文教科学委員会 4155
- H28.11.18委員長報告・採決本会議 1232
提案理由
松野博一 文部科学大臣 平成28年10月26日おはようございます。
このたび政府から提出いたしました教育公務員特例法等の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
学校教育の成否は、教員の資質によるところが大きく、これからの時代に求められる学校教育を実現するためには、教育の直接の担い手である教員の資質の向上を図ることが重要であります。
一方で、近年、教員の大量退職、大量採用等による教員の年齢構成や経験年数の不均衡により、特に若手教員への知識、技能の継承が図りにくい状況があります。このため、教員の体系的かつ継続的な研修を充実させていくための環境整備を図ることが急務となっております。
また、現在、新しい学習指導要領等のあり方について検討を進めているところですが、これからの時代の教育に対応できるようにするため、教員の資質の向上を確実に図る必要があります。
この法律案は、このような観点から、教員の任命権者が実施する教員の資質向上方策の充実、大学における教員養成課程の改善及び独立行政法人教員研修センターの機能強化等について必要な措置を講ずるものであります。
次に、この法律案の内容の概要について御説明申し上げます。
第一に、公立小学校等の校長及び教員の任命権者に、校長及び教員としての資質の向上に関する指標及びそれを踏まえた教員研修計画の策定等を義務づけるとともに、十年経験者研修を中堅教諭等資質向上研修に改め、実施時期の弾力化等を図るものであります。
第二に、学校教育における新たな教育課題に対応するため、大学における教員養成課程の教科に関する科目や教職に関する科目等の科目区分を統合するとともに、小学校教諭の特別免許状の教科に外国語を加えるものであります。
第三に、独立行政法人教員研修センターの業務に、学校教育関係職員としての職務を行うに当たり必要な資質に関する調査研究等の業務を追加し、同センターの名称を独立行政法人教職員支援機構に改めるものであります。
このほか、所要の規定の整備を行うことといたしております。
以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であります。
何とぞ、十分御審議の上、速やかに御賛成くださいますようお願いいたします。
第192回国会衆議院文部科学委員会議録第3号1頁(平成28年10月26日)〔松野博一文部科学大臣発言・発言番号2〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府及び関係者は、本法の施行に当たっては、次の事項について特段の配慮をすべきである。
一文部科学大臣が策定する指針については、教育委員会等が地域の実情に合わせた指標を自主的・自律的に定めるための大綱的な内容のものとし、地域や学校現場に対する押し付けにならないようにすること。
二教育委員会等が策定する指標については、画一的な教員像を求めるものではなく、全教員に求められる基礎的、基本的な資質能力を確保し、各教員の長所や個性の伸長を図るものとすること。また、同指標は、教員の人事評価と趣旨・目的が異なるものであることを周知すること。
三指標の策定に関する協議会においては、教育委員会や大学の教員養成課程の関係者のみならず、協議等を通じて、地域における課題や学校現場の状況を反映させること。
四指標を踏まえた教員研修計画の策定に当たっては、教員の資質能力の向上に資する効果的・効率的な研修計画を体系的に整理することにより、教員の更なる過重負担を招かないようにすること。
五中堅教諭等資質向上研修の実施に当たっては、十年経験者研修と免許状更新講習の時期等が重複することによる教員の負担を軽減する観点から、免許状更新講習の科目と中堅教諭等資質向上研修の科目の整理・合理化や相互認定の促進を図ること。
六学校現場で多忙を極める教員が、児童・生徒と向き合う時間を確保しつつ法の趣旨に則った効果的な研修を受講できるよう、事務職員や他の専門能力スタッフの拡充を推進するとともに、昨年六月に「教育現場の実態に即した教職員定数の充実に関する件」を全会一致で決議したことを踏まえ、教職員定数の計画的拡充に努めること。
七小学校における外国語の特別免許状の授与を決定するに当たっては、外国語の能力のみに偏重することのないよう、教育職員検定において、教員としての熱意や教科専門性を十分に問うものとすること。また、外国語が教科化される予定であることを踏まえ、特別免許状は例外的措置であり、小学校における外国語の専科担任制の拡充について検討すること。
八独立行政法人教職員支援機構の運営に当たっては、事務の効率化に努め、機構の業務範囲の拡大が組織の定員や予算の肥大化につながらないようにすること。
政府及び関係者は、本法の施行に当たり、次の事項について特段の配慮をすべきである。
一文部科学大臣が策定する指針については、教育委員会等が地域の実情に合わせた指標を自主的・自律的に定めるための大綱的な内容のものとし、地域や学校現場に対する押し付けにならないようにすること。
二教育委員会等が策定する指標については、画一的な教員像を求めるものではなく、全教員に求められる基礎的、基本的な資質能力を確保し、各教員の長所や個性の伸長を図るものとすること。また、同指標は、教員の人事評価と趣旨・目的が異なるものであることを周知すること。
三指標の策定に関する協議会においては、任命権者の判断の下、教育委員会や大学の教員養成課程の関係者のみならず、地域の実情に応じ、多様な教育関係者等で構成するよう努めることとし、協議等を通じて、地域における課題や学校現場の状況を指標等に反映させること。また、協議の内容等について積極的な情報公開を行うとともに、協議会の構成員以外の者からも幅広く意見を聴取するよう努めること。
四指標を踏まえた教員研修計画の策定に当たっては、教員が主体的に研修に取り組むことができるよう配慮しつつ、教員の資質能力の向上に資する効果的・効率的な研修計画を体系的に整理し、教員の更なる過重負担を招かないようにすること。また、教員は現場で育つということを考慮し、日常の校内研修の充実を図ること。
五中堅教諭等資質向上研修の実施に当たっては、十年経験者研修と免許状更新講習の時期等が重複することによる教員の負担を軽減する観点から、免許状更新講習の科目と中堅教諭等資質向上研修の科目の整理・合理化や相互認定の促進を図ること。
六中堅教諭等資質向上研修の実施時期の設定に当たっては、指標に基づき、地域・学校現場の実情を踏まえ、柔軟な取扱いとするよう周知すること。
七学校現場で多忙を極める教員が、児童・生徒と向き合う時間や教材研究の時間を確保しつつ法の趣旨にのっとった効果的な研修を受講できるよう、事務職員や他の専門スタッフの拡充を推進するとともに、昨年六月に「教育現場の実態に即した教職員定数の充実に関する決議」を全会一致で行ったことを踏まえ、教職員定数の計画的拡充を図ること。
八小学校における外国語の特別免許状の授与を決定するに当たっては、外国語の能力のみに偏重することのないよう、教育職員検定において、教員としての熱意や教科専門性を十分に問うものとすること。また、外国語が教科化される予定であることを踏まえ、特別免許状が例外的な措置であることに留意しつつ、小学校における外国語の専科担任制の拡充について検討すること。
九独立行政法人教職員支援機構の運営に当たっては、事務の効率化に努め、機構の業務範囲の拡大が組織の定員や予算の肥大化につながらないようにすること。また、同機構が行う研修、調査研究等が、私立学校教職員の資質能力の向上等にも資するよう引き続き配慮すること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=119201017)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。