道路運送法の一部を改正する法律案
参議院 国土交通委員会
平成28年法律第100号
審議経過
右の数字は会議の発言数提案理由
石井啓一 国土交通大臣 平成28年11月16日ただいま議題となりました道路運送法の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。
本年一月に発生した軽井沢スキーバス事故により、十三人の将来ある若者の命が突然に奪われました。このような悲惨な事故を二度と起こさないという決意のもと、法令違反の早期是正、不適格者の排除、監査の実効性の向上等により、安全、安心な貸し切りバスの運行を実現する必要があります。
このような趣旨から、このたびこの法律案を提案することとした次第です。
次に、この法律案の概要につきまして御説明申し上げます。
第一に、安全に事業を遂行する能力の有無を定期的に確認するため、一般貸切旅客自動車運送事業に係る許可について、五年ごとの更新制を導入することとしております。
第二に、不適格者の安易な再参入を防止するため、旅客自動車運送事業の許可及び運行管理者の資格について、欠格期間を二年から五年へ延長するとともに、許可取り消しを受けた者と密接な関係を有する者、処分逃れを目的として監査後に廃業した者等の参入を制限し、事業の休廃止の届け出を事後届け出制から三十日前の事前届け出制に改めることとしております。
第三に、民間指定機関が一般貸切旅客自動車運送事業者への巡回指導等を行うことにより、国の監査機能を補完し、自主的改善を促進するため、民間指定機関による負担金徴収制度を創設することとしております。
第四に、輸送の安全確保命令に違反した一般貸切旅客自動車運送事業者及び一般乗合旅客自動車運送事業者に対する罰則を強化することとしております。
その他、これらに関連いたしまして、所要の規定の整備を行うこととしております。
以上が、この法律案を提案する理由であります。
この法律案が速やかに成立いたしますよう、御審議をよろしくお願い申し上げます。
第192回国会衆議院国土交通委員会議録第5号22頁(平成28年11月16日)〔石井啓一国土交通大臣発言・発言番号155〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講じ、その運用に万全を期すべきである。
一貸切バス業界の健全な発展を図り、利用者の安全・安心を確保するため、その規制の在り方について不断に検証を行うとともに、貸切バス運転者の労働条件の改善、旅行業者やランドオペレーターなど発注者側が優越的地位を濫用して道路運送法の目的を形骸化させるような行為を防止すること等について、関係省庁間の連携や業界団体との協議はもとより、必要に応じて関係法令を見直すなど、適時適切な対応を講ずること。
二優良な貸切バス事業者を奨励・育成する観点から、貸切バスの安全対策に係る補助や税制等の支援策の一層の拡充及び周知・活用の促進に努めること。また、本法が定める貸切バスの安全対策を確実に実行するため、国土交通省の監査体制を拡充・強化し、必要かつ十分な人員及びその専門性の確保を図るとともに、貸切バス事業の許可の新規・更新申請時の審査を厳格に行い、不適格な事業者が市場から確実に排除されるよう、施策の実効性を担保すること。
三民間指定機関による貸切バス事業者への巡回指導等の適正化事業の実施・運用に当たっては、国の監査体制を補完する上で真に実効性のある取組となるよう適切な支援や指導監督を行うこと。また、本法施行後、民間指定機関が速やかに全国で設立されることにより、全ての貸切バス事業者が巡回指導の対象となるよう努めること。さらに、民間指定機関が事業者から徴収する負担金が過大なものとならないよう、認可に当たって十分配慮すること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=119201019)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。