中小企業の事業活動の継続に資するための中小企業等経営強化法等の一部を改正する法律案
参議院 経済産業委員会
令和元年法律第21号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院経済産業委員会
- H31.4.16趣旨説明・質疑本会議 1936
- H31.4.17趣旨説明経済産業委員会 8289
- H31.4.24参考人招致・参考人質疑経済産業委員会 9107
- R1.5.10視察委員報告・質疑経済産業委員会 1096
- R1.5.15質疑・採決・附帯決議経済産業委員会 11193
- R1.5.16委員長報告・採決本会議 2462
参議院経済産業委員会
- R1.5.17趣旨説明・質疑本会議 1864
- R1.5.21趣旨説明経済産業委員会 98
- R1.5.23参考人招致・参考人質疑経済産業委員会 1086
- R1.5.28質疑・採決・附帯決議経済産業委員会 11165
- R1.5.29委員長報告・採決本会議 2146
提案理由
世耕弘成 経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構) 平成31年4月16日ただいま議題となりました中小企業の事業活動の継続に資するための中小企業等経営強化法等の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。
中小企業、小規模事業者は、地域に根ざした事業活動を行い、多くの雇用機会を提供するなど、地域経済において重要な役割を果たしています。しかしながら、平成二十九年七月九州北部豪雨、平成三十年七月豪雨、平成三十年北海道胆振東部地震など、近年自然災害が頻発し、また、経営者の高齢化が進展することによって、個人事業者を含め多くの経営者の引退期が迫る中、中小企業、小規模事業者の事業活動の継続に支障をきたす事態が生じています。
このような中小企業、小規模事業者をめぐる環境の変化を踏まえ、我が国の経済の活力の源泉である中小企業、小規模事業者の経営の強靱化を図り、事業活動の継続に資するため、サプライチェーンや地域の経済、雇用を支える中小企業を中心として、それらの災害対応力を高めるとともに、個人事業者の生前贈与による円滑な事業承継を促進する必要があります。
本法律案は、こうした課題への対応に必要な措置を講ずるものです。
次に、本法律案の要旨を御説明申し上げます。
まず、中小企業等経営強化法及び商工会及び商工会議所による小規模事業者の支援に関する法律の一部改正です。
第一に、中小企業者の事業継続力強化のための施策を講じます。事前の防災・減災対策の先行事例を踏まえ、中小企業者が行う事業継続力強化の取組や、中小企業を取り巻く関係者による中小企業者の事業継続力強化に関する協力など、中小企業者の事業継続力強化に関する基本方針を策定するとともに、中小企業者が単独で又は相互に連携して行う事業継続力強化のための計画を認定し、認定を受けた者について、各種の支援措置を講じます。
第二に、商工会及び商工会議所による小規模事業者の事業継続力強化の支援のための施策を講じます。商工会又は商工会議所が市町村と共同して行う小規模事業者の事業継続力強化を支援する事業についての計画を都道府県知事が認定し、認定を受けた者について、各種の支援措置を講じます。
次に、中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律の一部改正です。
個人事業者の生前贈与による事業承継の円滑化のための施策を講じます。遺留分に関する民法の特例の対象を個人事業者にまで拡大し、個人事業者の推定相続人全員の合意を前提とし、簡便な手続により、後継者に生前贈与された事業用資産の価額を遺留分を算定するための財産の価額に算入しないことを可能とする等の措置を講じます。
また、これらの措置とあわせて、一定の要件を満たす中小企業者等が社外高度人材を活用して新事業分野を開拓する計画を認定し、認定を受けた者について、各種の支援措置を講じるとともに、商工会又は商工会議所が行う小規模事業者の経営発達を支援する事業についての計画を、市町村と共同で作成することとし、認定の際に都道府県知事の意見を聴くものとします。
加えて、こうした施策に関する情報提供などを独立行政法人中小企業基盤整備機構の業務に新たに追加するため、独立行政法人中小企業基盤整備機構法の一部を改正します。
以上が、本法律案の趣旨であります。(拍手)
――――◇―――――
中小企業の事業活動の継続に資するための中小企業等経営強化法等の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明に対する質疑
第198回国会衆議院会議録第19号3頁(平成31年4月16日)〔世耕弘成経済産業大臣発言・発言番号19〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、本法施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。
一事業継続力強化に関する計画については、予算事業も活用し制度の普及啓発を図る他、とりわけ小規模事業者に配慮し基本方針で分かりやすい認定基準を示すとともに、計画内容を各中小企業者の実態に即したものとし、申請手続を簡素化するなど、消費税問題や働き方改革等への対応を迫られている事業者の負担軽減を図ること。また、商工会及び商工会議所に対しては、近年業務が増加傾向にあることに鑑み、小規模事業者の事業継続力強化支援事業が新設されることに加え、経営発達支援計画が関係市町村と共同して作成することとなること等を踏まえ、過度の負担とならないよう十分に配慮するとともに、地方財政措置等を通じて、関係市町村と商工会・商工会議所が一体となって地域の課題に応じた小規模事業者支援を実施できる体制が構築されるように努めること。
二プログラマーや弁護士等の社外高度人材をストックオプション税制の対象として認める課税特例については、合理的かつ客観的な計画認定基準を設定した上で、適切な認定を行い、認定後も計画の実施状況について継続的な確認に努めるとともに、税の公正の観点から制度全体を通じて適切な運用を行うこと。
政府は、本法施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。
一中小企業の防災・減災対策の高度化に向けて、認定事業継続力強化計画等が最大限活用されるよう、効果的なハンズオン支援を実施できる人材を育成するとともに、制度の普及啓発を含め十分な支援措置を講ずること。特に、小規模事業者による活用を促すため、商工会・商工会議所と関係市町村の緊密な連携に向けて、商工会・商工会議所、小規模事業者に関する実情が市町村において十分に理解されるよう、政府が責任を持って対応するとともに、「基本方針」で分かりやすい認定基準を示すほか、申請手続をできる限り簡素化すること。
二商工会・商工会議所の経営指導員については、マンパワー不足が確認されているため、地方交付税措置等を通じ、必要な財源措置を講ずるよう努めること。また、都道府県による設置定数基準の見直し等を促し、抜本的な体制整備に努めるとともに、こうした取組が着実に継続して実施されるよう、不断の検証を実施すること。さらに、支援能力向上のための研修を充実し、小規模事業者支援を十分に実施できる体制を構築すること。
三サプライチェーンの強靱化に当たっては、親事業者が下請中小企業に対して過大な負担を一方的に押し付けることがないよう、下請法の運用等について適切な対応を図ること。
四喫緊の課題である中小企業の事業承継への対応を推進するため、事業承継税制等について広く周知に努めるとともに、事業引継ぎ支援データベースの抜本的な拡充を図る等の取組を加速すること。
五プログラマーや弁護士等の社外高度人材をストックオプション税制の対象として認める課税特例については、社外高度人材活用新事業分野開拓計画に関する合理的かつ客観的な認定基準を定めた上で、適切な認定を行うこと。あわせて、認定後も計画の実施状況について継続的な確認に努めるとともに、税の公正の観点から、制度全体を通じて適切な運用を行うこと。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=119801026)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。