視覚障害者等の読書環境の整備の推進に関する法律案
衆議院 文部科学委員会
令和元年法律第49号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院文部科学委員会
- R1.6.19趣旨説明・質疑・採決文部科学委員会 1823
- R1.6.21委員長報告・採決本会議 3129
提案理由
神本美恵子 議員(発議者) 令和元年6月19日ただいま議題となりました視覚障害者等の読書環境の整備の推進に関する法律案につきまして、その提案の趣旨及び主な内容を御説明申し上げます。
読書は、教養や娯楽を得る手段であるのみならず、教育や就労を支える重要な活動であり、障害の有無にかかわらず全ての国民が読書することのできる環境を整備していくことが求められております。
平成三十年の常会においては、いわゆる視覚障害者等による著作物の利用機会促進マラケシュ条約の締結の承認とともに著作権法の改正が行われ、本年一月一日に施行されました。これにより、著作権者の許諾なく録音図書の製作等を行うことができる権利制限規定の対象者の範囲が、視覚障害者や読字障害者のほか、肢体不自由により書籍を持てない者等にまで拡大されました。
このように、制度面の改善はなされましたが、実態として、視覚障害者等が利用可能な点字図書や録音図書等はいまだ少なく、図書館におけるサポートも十分ではないことから、視覚障害者等が利用可能な書籍等の製作支援や図書館等の体制整備等の施策が求められております。著作権法改正時の衆参両院での委員会の附帯決議においても、視覚障害者等の読書の機会の充実を図るために法制上の措置等を講ずることが盛り込まれており、必要な取組を速やかに進めていくことが重要であります。
本法律案は、このような視点に立ち、障害の有無にかかわらず全ての国民がひとしく読書を通じて文字、活字文化の恵沢を享受することができる社会の実現に寄与するため、視覚障害者等の読書環境の整備を総合的かつ計画的に推進しようとするものであります。
以下、本法律案の主な内容につきまして御説明申し上げます。
第一に、基本理念として、視覚障害者等の読書環境の整備の推進は、視覚障害者等が利用しやすい電子書籍等が視覚障害者等の読書に係る利便性の向上に著しく資する特性を有することに鑑み、視覚障害者等が利用しやすい電子書籍等の普及が図られるとともに、引き続き、視覚障害者等が利用しやすい書籍が提供されること等を旨として行われなければならないことを定めております。
第二に、視覚障害者等の読書環境の整備の推進に関する国及び地方公共団体の責務を明らかにするとともに、政府は、必要な財政上の措置その他の措置を講じなければならないとしております。
第三に、文部科学大臣及び厚生労働大臣は、視覚障害者等の読書環境の整備の推進に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため基本計画を定めなければならないとするとともに、地方公共団体は、基本計画を勘案して、当該地方公共団体における計画を定めるよう努めなければならないとしております。
第四に、基本的施策として、国及び地方公共団体は、視覚障害者等による図書館の利用に係る体制の整備等、インターネットを利用したサービスの提供体制の強化、著作権法第三十七条の規定により製作される視覚障害者等が利用しやすい書籍及び電子書籍等の製作の支援、視覚障害者等が利用しやすい電子書籍等の販売等の促進等の必要な施策を講ずるものとしております。
第五に、国は、これらの施策の効果的な推進を図るため、当事者である視覚障害者等も含めた関係者による協議の場を設けること等としております。
以上が、本法律案の提案の趣旨及び主な内容であります。
何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。
以上でございます。
第198回国会衆議院文部科学委員会議録第18号2頁(令和元年6月19日)〔神本美恵子議員発言・発言番号2〕 会議録 国会会議録検索システム
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=119803032)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。