公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法の一部を改正する法律案
参議院 文教科学委員会
令和元年法律第72号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院文部科学委員会
- R1.11.7趣旨説明・質疑本会議 541
- R1.11.8趣旨説明・質疑文部科学委員会 454
- R1.11.12参考人招致・参考人質疑文部科学委員会 5105
- R1.11.13質疑文部科学委員会 6349
- R1.11.15質疑・討論・採決・附帯決議文部科学委員会 7328
- R1.11.19委員長報告・討論・採決本会議 932
参議院文教科学委員会
- R1.11.22趣旨説明・質疑本会議 628
- R1.11.26趣旨説明・質疑文教科学委員会 4251
- R1.11.28参考人招致・参考人質疑文教科学委員会 5117
- R1.12.3質疑・討論・採決・附帯決議文教科学委員会 6251
- R1.12.4委員長報告・討論・採決本会議 1038
提案理由
萩生田光一 文部科学大臣 令和元年11月7日公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法の一部を改正する法律案について、その趣旨を御説明申し上げます。
我が国の教師の業務は長時間化しており、近年の実態は極めて深刻となっております。持続可能な学校教育の中で教育成果を維持し、向上させるためには、教師の働き方を見直し、子供たちに対して効果的な教育活動を行うことができるようにすることが急務であります。
この法律案は、このような観点から、公立の義務教育諸学校等における働き方改革を推進するため、教育職員について労働基準法第三十二条の四の規定による一年単位の変形労働時間制を条例により実施できるようにするとともに、文部科学大臣が教育職員の業務量の適切な管理等に関する指針を策定及び公表することとするものであります。
次に、この法律案の内容の概要について御説明申し上げます。
第一に、かつて行われていた夏休み中の休日のまとめ取りのように集中して休日を確保すること等を可能とするため、公立の義務教育諸学校等の教育職員について労働基準法第三十二条の四の規定による一年単位の変形労働時間制を条例により実施できるよう、地方公務員法第五十八条第三項の規定の適用について必要な読替え規定を定めることとしております。
第二に、文部科学大臣は、教育職員の健康及び福祉の確保を図ることにより学校教育の水準の維持向上に資するため、教育職員が正規の勤務時間及びそれ以外の時間において行う業務の量の適切な管理その他教育職員の服務を監督する教育委員会が教育職員の健康及び福祉の確保を図るために講ずべき措置に関する指針を策定及び公表することとしております。
第三に、この法律案は、令和三年四月一日から施行することとしておりますが、教育職員の業務量の適切な管理等に関する指針に関する改正規定は令和二年四月一日から施行することとしております。
このほか、必要な準備行為を定めることとしております。
以上が、この法律案の趣旨でございます。(拍手)
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公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明に対する質疑
第200回国会衆議院会議録第5号3頁(令和元年11月7日)〔萩生田光一文部科学大臣発言・発言番号26〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府及び関係者は、本法の施行に当たっては、次の事項について特段の配慮をすべきである。
一本法第七条の指針(以下「指針」という。)において、公立学校の教育職員のいわゆる「超勤四項目」以外の業務の時間も含めた「在校等時間」の上限について位置付けること。また、各地方公共団体に対して、指針を参酌した上で、条例・規則等において教育職員の在校等時間の上限について定めるよう求めること。服務監督権者である教育委員会及び校長は、ICT等を活用し客観的に在校等時間を把握するとともに、勤務時間の記録が公務災害認定の重要な資料となることから、公文書としてその管理・保存に万全を期すこと。
二指針において在校等時間の上限を定めるに当たっては、教育職員がその上限時間まで勤務することを推奨するものではないこと、また、自宅等における持ち帰り業務時間が増加することのないよう、服務監督権者である教育委員会及び校長に対し、通知等によりその趣旨を明確に示すこと。併せて、「児童生徒等に係る臨時的な特別の事情」を特例的な扱いとして指針に定める場合は、例外的かつ突発的な場合に限定されることを周知徹底すること。
三服務監督権者である教育委員会及び校長は、教育職員の健康及び福祉を確保する観点から、学校規模にかかわらず、労働安全衛生法によるストレスチェックの完全実施に努めるとともに、優先すべき教育活動を見定めた上で、適正な業務量の設定と校務分掌の分担等を実施することにより、教育職員の在校等時間の縮減に取り組むこと。また、政府は、その実現に向け十分な支援を行うこと。
四政府は、一年単位の変形労働時間制の導入の前提として、現状の教育職員の長時間勤務の実態改善を図るとともに、その導入の趣旨が、学校における働き方改革の推進に向けて、一年単位の変形労働時間制を活用した長期休業期間等における休日のまとめ取りであることを明確に示すこと。また、長期休業期間における大会を含む部活動や研修等の縮減を図るとともに、指針に以下の事項を明記し、地方公共団体や学校が制度を導入する場合に遵守するよう、文部科学省令に規定し周知徹底すること。 1 指針における在校等時間の上限と部活動ガイドラインを遵守すること。 2 所定の勤務時間の延長は、長期休業期間中等の業務量の縮減によって確実に確保できる休日の日数を考慮して、年度当初や学校行事等で業務量が特に多い時期に限定すること。 3 所定の勤務時間を通常より延長した日に、当該延長を理由とした授業時間や部活動等の新たな業務を付加しないことにより、在校等時間の増加を招くことのないよう留意すること。なお、超勤四項目として臨時又は緊急のやむを得ない必要があるときに行われるものを除き、職員会議や研修等については、通常の所定の勤務時間内で行われるようにすること。 4 所定の勤務時間を縮小する日は、勤務時間の短縮ではなく勤務時間の割り振られない日として、長期休業期間中等に一定期間集中して設定できるようにすること。 5 教育職員の終業時刻から始業時刻までの間に、一定時間以上の継続した休息時間を確保する勤務間インターバルの導入に努めること。 6 一年単位の変形労働時間制は、全ての教育職員に対して画一的に導入するのではなく、育児や介護を行う者、その他特別の配慮を要する者など個々の事情に応じて適用すること。
五一年単位の変形労働時間制を導入する場合は、連続労働日数原則六日以内、労働時間の上限一日十時間・一週間五十二時間、労働日数の上限年間二百八十日等とされている労働基準法施行規則の水準に沿って文部科学省令を定めること。また、対象期間及び対象期間の労働日数と労働日ごとの労働時間等については、事前に教育職員に明示する必要があることを周知徹底するとともに、一年単位の変形労働時間制の導入は、地方公務員法第五十五条第一項及び第九項の対象であることについて、通知等による適切な指導・助言を行うこと。
六学校における働き方改革に関する総合的な方策を取りまとめた平成三十一年一月の中央教育審議会答申の実現に向けて、国・都道府県・市区町村・地域・学校が一体となって取り組むこと。特に、教育委員会は、答申内容の実現を学校任せにせず、自らが主体となって学校における働き方改革を強力に推進すること。また、国及び地方公共団体は、「教員採用試験の倍率低下」や「教員不足」といった課題を解決するための対策に万全を期すこと。併せて、国は、抜本的な教職員定数の改善、サポートスタッフや部活動指導員の配置拡充をはじめとした環境整備のための財政的な措置を講ずること。
七政府は、教育職員の負担軽減を実現する観点から、部活動を学校単位から地域単位の取組とし、学校以外の主体が担うことについて検討を行い、早期に実現すること。
八教育職員の崇高な使命と職責の重要性に鑑み、教職に優秀な人材を確保する観点から、人材確保法の理念に沿った教育職員の処遇の改善を図ること。
九三年後を目途に教育職員の勤務実態調査を行った上で、本法その他の関係法令の規定について検討を加え、その結果に基づき所要の措置を講ずること。
政府及び関係者は、本法の施行に当たり、次の事項について特段の配慮をすべきである。
一本法第七条の指針(以下「指針」という。)において、公立学校の教育職員のいわゆる「超勤四項目」以外の業務の時間も含めた「在校等時間」の上限について位置付けること。また、各地方公共団体に対して、指針を参酌した上で、条例・規則等そのものに教育職員の在校等時間の上限時間数を定めるよう求めること。
二服務監督権者である教育委員会及び校長は、ICT等を活用し客観的に在校等時間を把握するとともに、勤務時間の記録が公務災害認定の重要な資料となることから、公文書としてその管理・保存に万全を期すこと。また、政府は、各地方公共団体が労働安全衛生法に基づいて、勤務時間の自己申告ではなく、客観的な把握ができるようにするための財政措置を拡充すること。
三指針において在校等時間の上限を定めるに当たっては、教育職員がその上限時間まで勤務することを推奨するものではないこと、併せて、「児童生徒等に係る臨時的な特別の事情」を特例的な扱いとして指針に定める場合は、例外的かつ突発的な場合に限定されることについて周知徹底すること。また、上限時間を守らせるために、自宅等における持ち帰り業務時間が増加することはあってはならないこと、そもそも、持ち帰り業務時間を減らすことが求められることについて指針に明記すること。加えて、服務監督権者である教育委員会及び校長に対して、持ち帰り業務の縮減のために実態把握に努めるよう求めること。
四服務監督権者である教育委員会及び校長は、教育職員の健康及び福祉を確保する観点から、学校規模にかかわらず、労働安全衛生法によるストレスチェックの完全実施に努めるとともに、優先すべき教育活動を見定めた上で、適正な業務量の設定と校務分掌の分担等を実施することにより、教育職員の在校等時間の縮減に取り組むこと。また、政府は、その実現に向け十分な支援を行うこと。
五政府は、一年単位の変形労働時間制の導入が教育職員の健康及び福祉の確保を図り、業務縮減をした上で、学校の長期休業期間中等に休日を与えることを目的としていることから、地方公共団体がその目的に限って条例で定めることができる旨を文部科学省令に規定すること。
六政府は、一年単位の変形労働時間制を活用した長期休業期間中等の休日のまとめ取り導入の前提要件として、指針に以下の事項を明記し、地方公共団体や学校が制度を導入する場合に遵守するよう、文部科学省令に規定し周知徹底すること。また、導入する学校がこの前提要件が遵守されているかについて、各教育委員会が十全に確認すること。 1 指針における在校等時間の上限と部活動ガイドラインを遵守すること。 2 長期休業期間中等における大会を含む部活動や研修等の縮減を図ること。 3 所定の勤務時間の延長は、長期休業期間中等の業務量の縮減によって確実に確保できる休日の日数を考慮して、年度当初や学校行事等で業務量が特に多い時期に限定すること。 4 所定の勤務時間を通常より延長した日に、当該延長を理由とした授業時間や部活動等の新たな業務を付加しないことにより、在校等時間の増加を招くことのないよう留意すること。なお、超勤四項目として臨時又は緊急のやむを得ない必要があるときに行われるものを除き、職員会議や研修等については、通常の所定の勤務時間内で行われるようにすること。 5 所定の勤務時間を縮小する日は、勤務時間の短縮ではなく勤務時間の割り振られない日として、長期休業期間中等に一定期間集中した学校閉庁日として設定できるようにすること。 6 教育職員の終業時刻から始業時刻までの間に、一定時間以上の継続した休息時間である勤務間インターバルを確保すること。 7 一年単位の変形労働時間制は、全ての教育職員に対して画一的に導入するのではなく、育児や介護を行う者、その他特別の配慮を要する者など個々の事情に応じて適用すること。
七一年単位の変形労働時間制を導入する場合は、連続労働日数原則六日以内、労働時間の上限一日十時間・一週間五十二時間、労働日数の上限年間二百八十日等とされている労働基準法施行規則の水準に沿って文部科学省令を定めること。また、対象期間及び対象期間の労働日数と労働日ごとの労働時間等については、事前に教育職員に明示する必要があることを周知徹底するとともに、一年単位の変形労働時間制の導入は、地方公務員法第五十五条第一項及び第九項の対象であることについて、通知等による適切な指導・助言を行うこと。
八政府は、本法及び本法によって定められる文部科学省令、指針に逸脱した運用の防止策として、教育職員からの勤務条件に関する措置要求や苦情処理制度とは別に、教育職員等からの文部科学省や教育委員会への相談窓口を設けるよう促すこと。
九学校における働き方改革に関する総合的な方策を取りまとめた平成三十一年一月の中央教育審議会答申の実現に向けて、国・都道府県・市区町村・地域・学校が一体となって取り組むこと。特に、教育委員会は、答申内容の実現を学校任せにせず、自らが主体となって学校における働き方改革を強力に推進すること。また、国及び地方公共団体は、「教員採用試験の倍率低下」や「教員不足」といった課題を解決するための対策に万全を期すこと。併せて、国は、抜本的な教職員定数の改善、サポートスタッフや部活動指導員の配置拡充をはじめとした環境整備のための財政的な措置を講ずること。
十政府は、教育職員の負担軽減を実現する観点から、部活動を学校単位から地域単位の取組とし、学校以外の主体が担うことについて検討を行い、早期に実現すること。
十一教育職員の崇高な使命と職責の重要性に鑑み、教職に優秀な人材を確保する観点から、人材確保法の理念に沿った教育職員の処遇の改善を図ること。
十二三年後を目途に教育職員の勤務実態調査を行った上で、本法その他の関係法令の規定について抜本的な見直しに向けた検討を加え、その結果に基づき所要の措置を講ずること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=120001014)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。