家畜改良増殖法の一部を改正する法律案
参議院 農林水産委員会
令和2年法律第21号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院農林水産委員会
- R2.3.24趣旨説明農林水産委員会 8140
- R2.3.25質疑農林水産委員会 952
- R2.3.31質疑・採決・附帯決議農林水産委員会 10207
- R2.4.2委員長報告・採決本会議 1441
参議院農林水産委員会
- R2.4.7趣旨説明農林水産委員会 9105
- R2.4.14質疑・採決・附帯決議農林水産委員会 10204
- R2.4.17委員長報告・採決本会議 1325
提案理由
江藤拓 農林水産大臣 令和2年3月24日家畜改良増殖法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び主要な内容を御説明申し上げます。
和牛を始めとする我が国の畜産物は世界的にも評価が高まっており、高品質な畜産物の生産を促進する上で、家畜人工授精及び家畜受精卵移植が適切に実施されることが一層重要となっております。しかしながら、一昨年、和牛の精液と受精卵の不正な輸出を図る事案が発生し、家畜人工授精用精液等の流通の適正化が強く求められているところであります。
こうした観点から、家畜人工授精用精液等について、流通に関する規制を強化するほか、容器への表示、譲渡等に関する記録の義務づけ等の規制を整備することとし、この法律案を提出した次第であります。
次に、この法律案の主要な内容につきまして、御説明申し上げます。
第一に、家畜人工授精用精液等の不適切な流通を防止するための規制の強化についてであります。
家畜人工授精所等以外の場所で家畜人工授精用精液等を保存してはならないこととするとともに、家畜人工授精所等で保存されていない家畜人工授精用精液等の譲渡等をしてはならないこととしております。
第二に、特定家畜人工授精用精液等に関する規制の整備についてであります。
特にその適正な流通を確保する必要がある家畜人工授精用精液等を、特定家畜人工授精用精液等とし、農林水産大臣が指定できることとし、その容器に畜種の名称等を表示すること及びその譲受け、譲渡し等について帳簿に記載して保存することを義務づけることとしております。
第三に、家畜人工授精等に関する規制違反に対する抑止力の強化についてであります。
農林水産大臣及び都道府県知事は、家畜人工授精所等で保存されていない家畜人工授精用精液等を譲渡した者に対し、その譲渡した家畜人工授精用精液等の回収及び廃棄等を命ずることができることとしております。
第201回国会衆議院農林水産委員会議録第8号23頁(令和2年3月24日)〔江藤拓農林水産大臣発言・発言番号138〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
和牛を始めとする我が国の畜産物は世界的にも評価が高まっており、その安定的な生産のために必要となる家畜人工授精用精液・受精卵は長年にわたる改良の成果である付加価値の向上により知的財産としての価値を有し、我が国畜産業における競争力の源泉の一つとされている。これが不正に流通することのないよう、その管理保護を強化することは、我が国畜産の振興を図る上で極めて重要な課題である。よって政府は、本法の施行に当たり、左記事項の実現に万全を期すべきである。記
一国内における不正流通のリスクを低減するため、各地域での実情に応じた家畜人工授精用精液・受精卵の流通管理の仕組みを構築することが肝要である。そのため、国が適切な流通管理のための方針を示すなど主導的にその構築を推進すること。
二家畜人工授精用精液・受精卵の不正な海外持ち出し等の防止を徹底するため、畜産関係者はもとより、動物検疫所、税関、空海港管理組織、運輸業者、液体窒素の供給事業者等の協力・連携体制を構築・強化すること。
三家畜人工授精用精液・受精卵の流通管理において重要な役割を果たしている家畜人工授精師が不断に技術や知識を磨くための機会の確保に努めること。
四家畜人工授精用精液・受精卵の流通規制の強化等に当たっては、現場が混乱することのないよう、その周知徹底を図り、確実な実施を担保するとともに、現場の負担を極力軽減するよう十分配慮すること。
五家畜遺伝資源に係る不正競争の防止に係る新たな制度については、家畜遺伝資源の知的財産としての価値を強力に保護するため、その趣旨及び内容を幅広く関係者に周知し、不正競争の未然防止に努めること。
六外国産WAGYUが国外で流通している実態を踏まえ、国内外の市場における我が国の和牛ブランドの確立・浸透の取組を一層強化すること。
七国内外における我が国畜産物の需要増に対応するため、中小規模の家族経営も含めた生産基盤の強化による増産への取組を支援すること。
八我が国畜産振興に影響を及ぼすアフリカ豚熱の侵入脅威に対処するため、輸入禁止畜産物を所持した者の入国を阻止するための制度について早急に検討すること。
和牛を始めとする我が国の畜産物は世界的にも評価が高まっており、その安定的な生産のために必要となる家畜人工授精用精液・受精卵は長年にわたる改良の成果である付加価値の向上により知的財産としての価値を有し、我が国畜産業における競争力の源泉の一つとされている。これが不正に流通することのないよう、その管理保護を強化することは、我が国畜産の振興を図る上で極めて重要な課題である。よって、政府は、両法の施行に当たり、次の事項の実現に万全を期すべきである。
一国内における不正流通のリスクを低減するため、各地域での実情に応じた家畜人工授精用精液・受精卵の流通管理の仕組みを構築することが肝要である。そのため、国が適切な流通管理のための方針を示すなど主導的にその構築を推進すること。
二家畜人工授精用精液・受精卵の不正な海外持ち出し等の防止を徹底するため、畜産関係者はもとより、動物検疫所、税関、空海港管理組織、運輸業者、液体窒素の供給事業者等の協力・連携体制を構築・強化すること。
三家畜人工授精用精液・受精卵の流通管理において重要な役割を果たしている家畜人工授精師が不断に技術や知識を磨くための機会の確保に努めること。
四家畜人工授精用精液・受精卵の流通規制の強化等に当たっては、現場が混乱することのないよう、その周知徹底を図り、確実な実施を担保するとともに、現場の負担を極力軽減するよう十分配慮すること。
五家畜遺伝資源に係る不正競争の防止に係る新たな制度については、家畜遺伝資源の知的財産としての価値を強力に保護するため、その趣旨及び内容を幅広く関係者に周知し、不正競争の未然防止に努めること。
六和牛の遺伝的多様性を確保するためにも、国や県の施策によって、個人や民間における多様な種雄牛の造成が妨げられることがないようにすること。
七外国産WAGYUが国外で流通している実態を踏まえ、国内外の市場における我が国の和牛ブランドの確立・浸透の取組を一層強化すること。
八国内外における我が国畜産物の需要増に対応するため、中小規模の家族経営も含めた生産基盤の強化による増産への取組を支援すること。
九新型コロナウイルス感染症の影響により、和牛の需要が減少し、在庫が大幅に増加している状況を踏まえ、生産基盤を維持するとともに、生産・流通・消費が円滑に進むための措置を講ずること。
十我が国畜産振興に影響を及ぼすアフリカ豚熱の侵入脅威に対処するため、輸入禁止畜産物を所持した者の入国を阻止するための制度について早急に検討すること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=120101035)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。