産業競争力強化法等の一部を改正する等の法律案
参議院 経済産業委員会
令和3年法律第70号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院経済産業委員会
- R3.4.27趣旨説明・質疑本会議 2539
- R3.4.28趣旨説明経済産業委員会 10191
- R3.5.7質疑経済産業委員会 11190
- R3.5.12質疑・参考人招致・参考人質疑経済産業委員会 12243
- R3.5.14質疑経済産業委員会 13208
- R3.5.19質疑・討論・採決・附帯決議経済産業委員会 14320
- R3.5.20委員長報告・採決本会議 2819
参議院経済産業委員会
- R3.5.26趣旨説明・質疑本会議 2530
- R3.5.27趣旨説明・質疑経済産業委員会 6209
- R3.6.1参考人招致・参考人質疑経済産業委員会 780
- R3.6.3質疑経済産業委員会 8169
- R3.6.8質疑・討論・採決・附帯決議経済産業委員会 9173
- R3.6.9委員長報告・採決本会議 2952
提案理由
梶山弘志 経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構) 令和3年4月27日御説明に先立ちまして、法案の条文案に四カ所、条文案以外の参考資料に二十カ所の誤りが判明したことにつきましては、国会に法案を提出し、御審議を仰ぐ立場の政府として誠に申し訳なく、改めて深くお詫びを申し上げます。今後、このようなことがないように、しっかりと対応してまいります。
ただいま議題となりました産業競争力強化法等の一部を改正する等の法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、我が国経済が戦後最大の落ち込みを記録する中、厳しい状況に置かれている事業者に対し、引き続きその事業継続や雇用の維持に必要な支援を行っていく必要があります。他方、世界各国で新たな日常への模索が続く今こそ、我が国が旧態依然とした経済社会システムから本格的に脱却し、グローバルな構造変化へと一気に適応していくチャンスでもあります。
成長戦略としての二〇五〇年カーボンニュートラルの実現、デジタル化への対応、新たな日常に向けた事業再構築など、山積する課題に対し必要な取組を進めることで、我が国産業の持続的な発展を図ることが重要です。さらに、人口が急激に減少する中、地域の経済や雇用を支える小規模事業者の持続的発展を図りつつ、中小企業から中堅企業への成長を促すことで海外で競争できる企業を増やしていくことが必要です。
こうした状況を踏まえ、本法律案を提出した次第であります。
次に、本法律案の要旨を御説明申し上げます。
まず、産業競争力強化法の一部改正等です。
第一に、グリーン社会への転換のための施策を講じます。カーボンニュートラル実現に向けた事業者の計画を認定し、脱炭素化効果が高い製品の生産設備への投資や、生産工程等の脱炭素化を進める設備への投資に対する税額控除や計画の実施に必要な借入れに対する利子補給を措置します。
第二に、デジタル化への対応のための施策を講じます。デジタル技術を活用した全社レベルのデジタルトランスフォーメーションに関する事業者の計画を認定し、クラウド技術を活用したソフト、ハードのデジタル関連投資に対する税額控除などの措置を講じます。
第三に、新たな日常に向けた事業再構築のための施策を講じます。コロナ禍などで赤字を被った企業が、カーボンニュートラル、デジタルトランスフォーメーション、事業再構築等に取り組む場合に、事業者の計画を認定し、繰越欠損金の控除上限の引上げなどの措置を講じます。
このほか、コロナ禍を踏まえ、バーチャルのみで株主総会を開催することができる特例や、大型ベンチャー企業への債務保証制度、事業再編、事業再生の円滑化等に関する制度を措置します。
次に、中小企業等経営強化法、地域経済牽引事業の促進による地域の成長発展の基盤強化に関する法律、中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律及び下請中小企業振興法の一部改正です。
第一に、中堅企業への成長促進のための施策を講じます。中小企業の積極的な事業や規模の拡大を促進する経営革新計画の承認制度等について、新たな支援対象類型を創設し、金融支援等を措置します。
第二に、中小企業の経営資源の集約化のための施策を講じます。MアンドAに先立ち実施する調査に係る事項を記載した経営力向上計画を認定し、MアンドA後の簿外債務等のリスクに備えるために積み立てた準備金の金額の損金算入や金融支援を措置します。併せて、中小企業が所在不明の株主の株式の買取り等を行うまでに必要な期間を五年から一年に短縮する特例を措置します。
第三に、中小企業等の経営基盤の強化のための施策を講じます。中小企業者と連携して事業継続力の強化に取り組む中堅企業に対して金融支援等を措置します。併せて、フリーランスにみられる取引をはじめ、より広い取引を下請中小企業振興法の対象とする等、措置を講じます。
また、これらの措置に加えて、独立行政法人中小企業基盤整備機構法について必要な改正を行います。
以上が、本法律案の提案理由及びその要旨であります。
何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようよろしくお願い申し上げます。(拍手)
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産業競争力強化法等の一部を改正する等の法律案(内閣提出)の趣旨説明に対する質疑
第204回国会衆議院会議録第25号3頁(令和3年4月27日)〔梶山弘志経済産業大臣発言・発言番号27〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、本法施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。
一我が国が国際的に遜色なくカーボンニュートラルの実現及びデジタルトランスフォーメーションを進めることができるよう、今回追加される支援措置の他にも様々な政策手段を総合的に活用し、官民の投資の一層の促進を通して目標達成を可能とする方策について、更に検討を進めること。
二カーボンニュートラル及びデジタルトランスフォーメーション等の先進分野において我が国が国際競争力を失うことなく、コロナ後の事業再構築を迅速に進めることができるよう、今回措置される新たな計画認定制度の運用に当たっては、迅速かつ効率的な事業者支援に努めること。
三新たな計画認定制度を含む多数の計画認定制度を通した事業者支援については、時代状況への適合性や利用者の利便性、その政策効果等の観点からその在り方を不断に検証し、我が国の産業競争力の強化のため真に実効性のある制度となるよう、引き続き整理統合等について検討を行うこと。
四中小企業に関する制度改革に当たっては、中堅企業への成長を図る企業への支援だけでなく、中小企業にとどまらざるを得ない事業者や地域に根差した小規模事業者が切り捨てられることなく、また従業員の適切な賃金水準が確保されるよう、必要な予算措置も含め、引き続き十分な支援措置を講じること。
五中小企業・小規模事業者であっても新たな計画認定制度を負担感なく利用することができるよう、認定支援機関による支援や周知の徹底、手数料の適正化等の必要な措置について検討すること。
六我が国のイノベーション促進に向けて、産業革新投資機構の機能強化も含め、ベンチャー企業への投資拡大に目標を持って取り組むとともに、ベンチャー企業支援策の一層の充実を図ること。
七相対的に立場の弱い中小企業・小規模事業者及びフリーランスの労働者等の権利が不当に侵害されること等がないよう、引き続き、その地位の向上、適切な労働環境及び公正な取引環境の整備に向けた検討を進めること。
八下請中小企業取引機会創出事業者の認定制度の運用に当たっては、自由かつ公正な取引機会が確保されるよう、認定事業者による取引の公平性や透明性の確保に努めること。
九債権譲渡における情報システムを利用した第三者対抗要件の特例の運用に当たっては、債権譲渡通知を受けた債務者による新旧両債権者に対する二重払いの危険を防止するとともに、詐欺等の犯罪行為の手段として利用されることにより善意の者に不測の損害を与えることのないよう、認定対象となる情報システムに係る厳格なセキュリティ要件等の設定、二重払いの事前防止措置及び過誤払い発生時の返金の確保に向けた対策の検討、当該情報システムを利用する者全てに対する本制度の周知及び注意喚起の徹底を通じた悪用防止、運用状況の継続的な監視等による利用者保護のための有効かつ適切な措置を講じるとともに、その実効性について不断に検証し、適時適切に見直すものとすること。
十本改正案の条文等に多数の誤りがあったことを深く反省し、再びこのようなことが起こらないよう再発防止策を徹底すること。
政府は、本法施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。
一成長戦略の柱である脱炭素化やデジタル社会の実現に向けた取組が早期に実効を上げられるよう、本法律案で措置される認定事業適応事業者に対する税制等の支援措置はもとより、あらゆる政策を総合的に活用すること。特に、中小企業による脱炭素化やデジタルトランスフォーメーションに向けた取組に対しては、伴走型支援を含めた、よりきめ細かな支援策を講ずること。
二新たな日常に向けた企業の事業再構築が円滑に進むよう、本法律案で措置される計画認定制度の迅速かつ効果的な運用に努めること。また、中小企業等による事業再構築を推進するため、中小企業等事業再構築補助金の活用に当たっては、認定支援機関による積極的な事業計画の策定支援の確保を図ること。
三産業競争力強化法及び中小企業等経営強化法等に規定される多数の計画認定制度による事業者支援策については、利用実績や政策効果の検証を適切に行うとともに、利用者のニーズを踏まえた実効性のある制度となるよう、整理統合等を含めた見直しの検討を適時に行うこと。
四中小企業に関する制度改革に当たっては、中堅企業への成長を果たす企業の増加に向けて支援の更なる拡充を図るとともに、地域の経済や雇用を支える中小企業・小規模事業者が切り捨てられることなく、また従業員の適切な賃金水準が確保されるよう、必要な予算措置も含め、十分な支援措置を講ずること。
五我が国のイノベーション促進に向けては、規制のサンドボックス制度の一層の活用を促すとともに、効果的なベンチャー企業支援策を多面的に講ずること。
六下請中小企業取引機会創出事業者の認定制度の運用に当たっては、経済産業大臣による報告徴収等を通じた監督を徹底することにより、認定事業者による取引の公正性や透明性の確保に努めること。また、相対的に立場の弱い中小企業・小規模事業者及びフリーランスの労働者等の権利が不当に侵害されること等がないよう、いわゆる「下請Gメン」の体制強化を含め、引き続き、適正な取引環境や労働環境の整備に向けた検討を進めること。
七債権譲渡における情報システムを利用した第三者対抗要件の特例の運用に当たっては、認定事業者に対して、情報システムに係る厳格なセキュリティ要件の設定や二重払いの事前防止措置等を求めるとともに、制度の悪用が生じることのないよう、関係省庁と連携し、利用者の保護に万全を期すること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=120401023)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。