畜舎等の建築等及び利用の特例に関する法律案
参議院 農林水産委員会
令和3年法律第34号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院農林水産委員会
- R3.4.14趣旨説明農林水産委員会 6144
- R3.4.21質疑・討論・採決・附帯決議農林水産委員会 7138
- R3.4.22委員長報告・採決本会議 2427
参議院農林水産委員会
- R3.4.27趣旨説明農林水産委員会 10132
- R3.5.11質疑・討論・採決・附帯決議農林水産委員会 11136
- R3.5.12委員長報告・採決本会議 2154
提案理由
野上浩太郎 農林水産大臣 令和3年4月14日畜舎等の建築等及び利用の特例に関する法律案につきまして、その提案の理由及び主要な内容を御説明申し上げます。
近年の経済連携協定の締結による関税削減等により畜産物の価格の低下が見込まれる一方、経済連携協定による輸出相手国の関税撤廃等により我が国の畜産物の輸出は着実に増加しており、これを拡大する絶好の好機でもあります。このような中、我が国の畜産業の国際競争力を強化し、その振興を図るためには、省力化機械の導入による生産性の向上や、増頭による経営規模の拡大を進めていくことが必要であります。しかしながら、省力化機械の導入や増頭を行うためには、通常、畜舎等の建築等が必要となりますが、その際、建築基準法に基づき行う畜舎等の建築等に係る負担が畜産業の経営実態から見て大きくなってきているところです。
こうした状況を踏まえ、建築基準法によらず畜産業の経営実態に合った畜舎等の建築等ができるよう、畜舎等の建築等及び利用に関する計画の認定制度を創設し、その認定を受けた計画に基づく畜舎等の建築基準法の特例を定めるため、この法律案を提出した次第であります。
次に、この法律案の主要な内容につきまして御説明申し上げます。
第一に、本法律案が対象とする畜舎等についてであります。
一定の高さ以下の平屋で建築士により設計された家畜の飼養の用に供する施設及びこれに関連する施設並びに堆肥舎であって、市街化区域等以外の区域において新築、増改築等が行われるものを本法律案の対象とする畜舎等とすることとしております。
第二に、計画認定制度の創設についてであります。
建築基準法の緩和を受けようと希望する者は、畜舎等の建築等及び利用に関する計画を作成し、その計画が畜舎等の利用の方法について畜舎等における一日当たりの滞在時間の制限等の利用基準に適合すること、また、畜舎等の構造等について利用基準に適合する利用の方法と相まって安全上支障がないこと等を定める技術基準、すなわち建築基準法よりも緩和された技術基準に適合していること等について都道府県知事の認定を受けることができることとしております。この場合において、一定の規模以下である畜舎等については技術基準への適合審査を不要とすることとしております。
第三に、建築基準法令の適用除外であります。
前述の都道府県知事の認定を受けた計画に基づき建築等がされた畜舎等については、建築基準法並びにこれに基づく命令及び条例の規定は適用しないこととしております。
以上が、この法律案の提案の理由及び主要な内容であります。
何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。
第204回国会衆議院農林水産委員会議録第6号21頁(令和3年4月14日)〔野上浩太郎農林水産大臣発言・発言番号142〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
我が国の畜産・酪農経営は、畜産クラスター等の地域の関係者が一丸となった取組の成果として、乳用牛、肉用繁殖雌牛の飼養頭数が増加に転じる一方、担い手の高齢化、後継者不足は深刻さを増しており、さらには、我が国の畜産・酪農経営は、国際的な競争に直面している。そのため、中小・家族経営を中心とする国内生産者を着実に支えていく必要がある。畜産・酪農経営を維持・発展させるためには、生産基盤及び国際競争力の強化が喫緊の課題であり、省力化機械の導入や増頭・増産等の取組を推進するため、畜産業の経営実態に合った畜舎等の建築等をできるよう措置し、畜舎等の建築に係る負担を軽減することが急務である。よって政府は、本法の施行に当たり、左記事項の実現に万全を期すべきである。記
一技術基準、利用基準を定める主務省令の制定に当たっては、畜産農家はもとより、建築士をはじめとする専門家の意見を十分に踏まえ、関係者の十分な理解と納得を得た上で各基準を策定すること。また、畜舎建築利用計画の作成・申請においては、手続きが煩雑なものとならないよう留意すること。
二畜産農家の畜舎等の建築を含めた総合的な経営判断に資するため、本法律案に基づく新制度による畜舎等の建築の経済的な優位性が明らかとなる事例等を畜種ごと等きめ細かく示すこと。また、建築に係る負担が低減された場合においても、財政支援を含め各支援策の削減は行わないこと。
三家畜の能力が引き出され、家畜が健康になり、生産性の向上や畜産物の安全につながるアニマルウェルフェアに配慮した家畜の管理の普及促進のための指導、支援を充実させること。
四常に地域・現場の声に耳を傾け、生産基盤・国際競争力の強化に資する畜産クラスター事業等の施策を的確に実施すること。
我が国の畜産・酪農経営は、畜産クラスター等の地域の関係者が一丸となった取組の成果として、乳用牛、肉用繁殖雌牛の飼養頭数が増加に転じる一方、担い手の高齢化、後継者不足は深刻さを増しており、さらには、我が国の畜産・酪農経営は、国際的な競争に直面している。そのため、中小・家族経営を中心とする国内生産者を着実に支えていく必要がある。畜産・酪農経営を維持・発展させるためには、生産基盤及び国際競争力の強化が喫緊の課題であり、省力化機械の導入や増頭・増産等の取組を推進するため、畜産業の経営実態に合った畜舎等の建築等をできるよう措置し、畜舎等の建築に係る負担を軽減することが急務である。よって政府は、本法の施行に当たり、次の事項の実現に万全を期すべきである。
一技術基準、利用基準を定める主務省令の制定に当たっては、畜産農家はもとより、建築士をはじめとする専門家の意見を十分に踏まえ、関係者の十分な理解と納得を得た上で各基準を策定すること。また、畜舎建築利用計画の作成・申請においては、手続きが煩雑なものとならないよう留意すること。
二畜産農家の畜舎等の建築を含めた総合的な経営判断に資するため、本法律案に基づく新制度による畜舎等の建築の経済的な優位性が明らかとなる事例等を畜種ごと等きめ細かく示すこと。また、建築に係る負担が低減された場合においても、財政支援を含め各支援策の削減は行わないこと。
三家畜の能力が引き出され、家畜が健康になり、生産性の向上や畜産物の安全につながるアニマルウェルフェアに配慮し、動物の愛護及び管理に関する法律を遵守した家畜の管理の普及促進のための指導、支援を充実させること。
四常に地域・現場の声に耳を傾け、生産基盤・国際競争力の強化に資する畜産クラスター事業等の施策を的確に実施すること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=120401045)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。