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閣法第208回国会 第28号成立

貿易保険法の一部を改正する法律案

令和4年法律第25号 貿易保険法の一部を改正する法律
提出令和4年2月18日 内閣
付託衆議院 経済産業委員会
参議院 経済産業委員会
成立
令和4年法律第25号
審議会議 6回・発言 384(政府答弁等 135)

審議経過

右の数字は会議の発言数

衆議院経済産業委員会

  1. R4.3.9趣旨説明経済産業委員会 3147
  2. R4.3.16質疑・討論・採決・附帯決議経済産業委員会 4198
  3. R4.3.17委員長報告・採決本会議 1281

参議院経済産業委員会

  1. R4.4.5趣旨説明経済産業委員会 47
  2. R4.4.7質疑・討論・採決・附帯決議経済産業委員会 5143
  3. R4.4.8委員長報告・採決本会議 1536

提案理由

萩生田光一 経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構) 令和4年3月9日

貿易保険法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。

 日本経済の持続的な成長を実現していくためには、日本企業の海外展開を支援することにより、著しい経済成長を遂げる新興国等の海外の旺盛な需要を獲得していかなければなりません。しかし、長引く米中対立等の地政学的な懸念の高まりや各地でのテロ、内乱の発生など、国際情勢は不確実性を増しており、海外展開を行う日本企業が直面するリスクは、重大化、複雑化しています。こうした国際情勢の下で、貿易保険制度は、対外取引を行う日本企業が戦争や革命等によって被る損失を填補するなど、その事業リスクの低減に貢献しており、その重要性はますます高まっています。

 一方で、足下では、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大により、日本企業の行う対外取引が数多くの新たなリスクに直面していることが顕在化しました。また、グローバルサプライチェーンの高度化に伴い、直接投資に加え、間接投資も拡大する中で、日本企業においても、間接投資先で生じる損害等のリスクが増大しております。さらに、このような環境変化の中で、日本企業による新たな事業機会の拡大に向けて、これを支援する金融機関も国際的な連携を強化する必要性が一段と高まっています。このため、日本企業が対外取引に当たって新たに直面しているリスクを低減するなど、日本企業の国際的な事業展開をより一層支援する環境整備が必要です。こうしたことを踏まえ、本法律案を提出した次第です。

 次に、本法律案の要旨を御説明申し上げます。

 第一に、日本企業が海外で行うプラント建設等が中断された場合に、当該企業が被る人件費や貨物保管費等の追加的費用を対象とする輸出に係る貿易保険の填補事由を、感染症や自然災害を含む非常リスク全般に拡大します。

 第二に、サプライチェーン全体の強靱化に向けて、日本企業の間接投資先に生じた損害によって当該日本企業に損失が生じた場合を、新たに投資に係る貿易保険の填補事由に追加します。

 第三に、株式会社日本貿易保険による国際的な連携強化のため、株式会社日本貿易保険の業務に、貿易保険と同種の保険事業を行う外国法人に対する出資を追加します。

 その他、中堅・中小企業等の海外展開を一層後押しするための信用状確認保険や、日本企業のインフラプロジェクト等への参画を促進するためのスワップ取引保険を新設するとともに、保険金支払いの原資となる財務基盤を強化するため、株式会社日本貿易保険の余裕金の運用方法に譲渡性預金証書の保有を追加するなど、所要の措置を講じます。

 以上が、本法律案の提案理由及びその要旨であります。

 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますように、よろしくお願い申し上げます。

第208回国会衆議院経済産業委員会議録第3号20頁(令和4年3月9日)〔萩生田光一経済産業大臣発言・発言番号145〕 会議録 国会会議録検索システム

附帯決議

衆議院 経済産業委員会令和4年3月16日

政府は、本法施行に当たり、次の諸点について十分配慮すべきである。

一ロシアのウクライナへの侵攻及びこれに伴う経済制裁等による国際情勢の不安定化も踏まえ、今後生じ得る様々な国際取引を巡るリスクの高まりに対応し、我が国企業が安心して対外取引を行うことができるよう、株式会社日本貿易保険における貿易保険業務の一層の充実強化に努めるとともに、政府においても更なるリスクの軽減のための適切な支援を行うこと。

二株式会社日本貿易保険が貿易保険事業を行う外国法人への出資を行うに当たっては、出資先との連携による情報共有の強化等を通して利用者の利便性の向上を図るなど、我が国企業の海外における事業展開等に資するものとなるよう努めること。

三株式会社日本貿易保険において、認められていない外国債の保有及び保険料の誤徴収があったことを踏まえ、貿易保険業務を適切に行うための法令遵守意識の向上及び組織・人員等の体制整備に引き続き努めるとともに、政府においても適切に監督を行うこと。

参議院 経済産業委員会令和4年4月7日

政府は、本法施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。

一ロシアのウクライナ侵略等による国際情勢の不安定化やビジネス活動のグローバル化・複層化の進展等に伴う様々なリスクの高まりに対応し、我が国企業が安心して対外取引を行うことができるよう、利用者のニーズ等を踏まえつつ株式会社日本貿易保険における貿易保険業務の一層の充実強化に努めるとともに、政府においても更なるリスクの軽減のための適切な支援を行うこと。

二株式会社日本貿易保険が貿易保険事業を行う外国法人への出資を行うに当たっては、出資先との連携による情報共有の強化や意思決定への関与等を通して、利用者の利便性の向上や国際協調案件の形成等を図るなど、我が国企業の海外における事業展開等に資するものとなるよう努めること。

三中小企業等の海外展開の推進に向けて、貿易保険の利用実態等を踏まえつつ、バイヤーの信用確認の負担軽減を始めとする利便性の更なる向上や既存の保険商品の見直し等も含めた負担の更なる軽減に取り組むとともに、関係機関と連携して相談支援体制の一層の充実強化に努めること。

四株式会社日本貿易保険において、認められていない外国債の保有及び保険料の誤徴収という二つの法令違反事案が判明したことを踏まえ、貿易保険業務を適切に行うための法令遵守意識の向上及び組織・人員等の体制整備に引き続き努めるとともに、文書主義の徹底を図りつつ政府においても適切な監督を行うこと。

出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=120801028)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。