新型インフルエンザ等対策特別措置法及び内閣法の一部を改正する法律案
参議院 内閣委員会
令和5年法律第14号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院内閣委員会・内閣委員会厚生労働委員会連合審査会
- R5.3.7趣旨説明・質疑本会議 828
- R5.3.8趣旨説明内閣委員会 44
- R5.3.10質疑内閣委員会 5365
- R5.3.15質疑内閣委員会 6371
- R5.3.16質疑内閣委員会厚生労働委員会連合審査会 1163
- R5.3.17参考人招致・参考人質疑内閣委員会 7109
- R5.3.22質疑内閣委員会 8117
- R5.3.29質疑・修正案趣旨説明・討論・採決・附帯決議・修正案内閣委員会 9302
- R5.3.30委員長報告・採決本会議 1443
参議院内閣委員会・内閣委員会、厚生労働委員会連合審査会
- R5.4.7趣旨説明・質疑本会議 1354
- R5.4.11趣旨説明・質疑内閣委員会 7350
- R5.4.13参考人招致・参考人質疑・質疑内閣委員会 8261
- R5.4.18質疑内閣委員会、厚生労働委員会連合審査会 1118
- R5.4.18質疑内閣委員会 9171
- R5.4.20質疑・討論・採決・附帯決議内閣委員会 10185
- R5.4.21委員長報告・討論・採決本会議 1743
提案理由
後藤茂之 内閣府特命担当大臣(経済財政政策) 令和5年3月7日ただ今議題となりました新型インフルエンザ等対策特別措置法及び内閣法の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明いたします。
新型コロナウイルス感染症への対応を踏まえ、感染症の発生及びまん延の初期段階から効果的に対策を講じ、国民の生命及び健康を保護するとともに、国民生活や国民経済への影響が最小となるよう、感染症の発生及びまん延の防止に関する施策の総合調整等に関する機能を強化する必要があります。
このため、感染症の発生及びまん延の初期段階から新型インフルエンザ等対策本部が迅速かつ的確な措置を講ずるための仕組み等を整備するとともに、内閣官房に感染症の発生及びまん延の防止に関する施策の総合調整等に関する事務並びに同対策本部等に関する事務を所掌する内閣感染症危機管理統括庁を設置することを目的として、この法律案を提出いたしました。
以下、この法律案の内容につきまして、その概要を御説明いたします。
第一に、新型インフルエンザ等対策本部長は、新型インフルエンザ等のまん延により、国民生活及び国民経済に甚大な影響を及ぼすおそれがあるにもかかわらず、総合調整に基づく所要の措置が実施されない場合は、新型インフルエンザ等まん延防止等重点措置に係る事態又は新型インフルエンザ等緊急事態に至る前であっても、新型インフルエンザ等対策本部が設置されている間において、指定行政機関の長や都道府県知事等に対し、必要な指示をすることができることとします。
第二に、地方公共団体の事務の代行等について、新型インフルエンザ等対策特別措置法の規定により実施する措置に加え、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律の規定により実施する措置についても代行等が可能となるよう対象事務を拡大するとともに、新型インフルエンザ等緊急事態に至る前であっても、新型インフルエンザ等対策本部が設置されている間において代行等を行うことができることとします。
第三に、新型インフルエンザ等まん延防止等重点措置に係る事態又は新型インフルエンザ等緊急事態において、都道府県知事が正当な理由なく要請に応じない者に対し命令を行うに当たって勘案する事項を法令上明確化することとします。
第四に、新型インフルエンザ等対策に係る費用について都道府県又は市町村の負担を軽減するために特別の交付金の交付に関する規定を設けるとともに、地方債の起債の特例を設けることとします。
第五に、内閣官房に内閣感染症危機管理統括庁を設置することとします。
内閣感染症危機管理統括庁は、感染症の発生及びまん延の防止に関する施策に係る司令塔機能を強化するため、新型インフルエンザ等対策本部長である内閣総理大臣を助け、行政各部の対応を強力に統括することといたします。具体的には、政府行動計画の策定及び推進に関する事務、新型インフルエンザ等対策本部に関する事務、新型インフルエンザ等対策推進会議に関する事務のほか、行政各部の施策の統一保持上必要な企画及び立案並びに総合調整に関する事務のうち感染症の発生及びまん延の防止に関するものをつかさどることとします。また、内閣感染症危機管理統括庁に内閣感染症危機管理監等を置くこととしております。
最後に、この法律案の施行期日は、一部の規定を除き、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日としています。
以上が、この法律案の趣旨でございます。(拍手)
――――◇―――――
新型インフルエンザ等対策特別措置法及び内閣法の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明に対する質疑
第211回国会衆議院会議録第8号1頁(令和5年3月7日)〔後藤茂之内閣府特命担当大臣(経済財政政策)発言・発言番号5〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、本法の施行に当たっては、次の事項に留意し、その運用等について遺漏なきを期すべきである。
一新型コロナウイルス感染症対応に関する有識者会議における「今後とも社会経済財政への影響、財源のあり方、施策の効果などについて多面的に検証が行われ、的確に政策が進められることを求めたい。」との指摘を踏まえ、新型コロナウイルス感染症に対する政府の対応について、飲食業、旅行業、宿泊業等に係る事業者の意見の聴取も含め、更なる検証を行った上で、その結果を公表するとともに、速やかに必要な措置を講ずること。特に予算に関しては、会計検査院の指摘も踏まえ、全体像の把握、使途の精査及び効果検証を行うこと。また、地方公共団体の財政措置をめぐる改正については、地方公共団体の意見を聴取し、国の財政措置の責任を単に地方公共団体に転嫁するものとならないよう、慎重に運用すること。
二内閣官房及び内閣府の業務の肥大化を防止するため、事務及び組織について不断の見直しを行うこと。また、法律に基づく内閣官房及び内閣府への業務の追加は、平成二十七年一月二十七日の閣議決定「内閣官房及び内閣府の業務見直しについて」等を踏まえ、内閣の司令塔機能など本来の役割を十分発揮するために必要不可欠なものに限るとともに、原則として、あらかじめ当該業務を行う期限を設けること。
三内閣感染症危機管理統括庁は、医療のみならず、行動経済学、データ分析、心理学、危機管理、広報、デジタルなど多様な専門的知見を活用できる体制を確保すること。
四内閣感染症危機管理統括庁及び国立健康危機管理研究機構は、常時情報を共有するなど緊密な連携を確保すること。
五内閣危機管理監については、内閣全体の危機管理という所掌事務の特殊性及び重要性に鑑み、感染症危機管理においても、その役割を十全に果たせるよう、運用上の役割を明確にすること。
六内閣における危機管理に係る人材の育成に努めるとともに、危機管理人材育成に係る研修プログラムを充実させ、関係職員の資質向上を図ること。
七感染症対応の初動期において、新型インフルエンザ等対策本部と各府省庁又は都道府県との間の調整が難航した場合には、内閣感染症危機管理統括庁は、新型インフルエンザ等対策本部長の指示権の行使については、慎重な検討に努め、あらかじめ各府省庁又は都道府県の意見を十分に聴き取り、当該意見を尊重しつつ総合調整に努めること。
八感染を防止するための協力要請等に関し、都道府県知事が事業者等に命令する際に勘案すべき事項を定める政令については、当該都道府県知事による機動的かつ臨機応変な意思決定を阻害することのない内容とすること。
九新型インフルエンザ等対策の実施に関する計画(以下「政府行動計画」という。)の策定に当たっては、感染症対応に有用な情報を、平時から効率的・統合的に収集・管理するための情報基盤の整備と普及策について検討し、政府行動計画の中に盛り込むこと。
十感染症対応の初動期において、より機動的かつ効果的に感染拡大を防ぐため、あらかじめ都道府県と協議の上、国の都道府県に対する財政支援の在り方を検討し、政府行動計画の中に盛り込むこと。
十一起債の特例に関し、地方債の使途を定める総務省令については、未知の感染症の発生にも対応できるよう、感染症対策に係る最新の専門的知見を活かすため、不断の見直しを行うこと。
政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずるべきである。
一国民の生命を守るための感染症危機対応に万全を期する観点から、新型コロナウイルス感染症対応に関する有識者会議における指摘を踏まえ、新型コロナウイルス感染症に対する政府の対応について、飲食業、旅行業、宿泊業等に係る事業者からの意見聴取も含め、更なる検証を行った上で、その結果を公表するとともに、速やかに必要な措置を講ずること。特に予算に関しては、会計検査院の指摘も踏まえ、全体像の把握、使途の精査及び効果検証を行い、その執行及び管理を改善すること。
二内閣感染症危機管理統括庁は、その位置付けの重要性に鑑み、感染症危機に関連する各府省庁等の取組に積極的に関与し、感染症危機への対応に係る司令塔機能を十分に発揮するとともに、感染症危機管理に関係する予算の全体像の把握等についても、責任ある役割を果たすこと。そのため、医療のみならず、行動経済学、情報工学、心理学、危機管理、広報、デジタルなど多様な専門的知見を活用できる体制を確保するほか、適正な手続で選定した学識経験者への意見聴取により、エビデンスに基づいた政策立案を行うこと。
三内閣感染症危機管理統括庁、厚生労働省及び国立健康危機管理研究機構は、常時情報を共有するなど緊密な連携を確保すること。
四内閣感染症危機管理統括庁及び厚生労働省は、適切に役割を分担することにより、地方公共団体が、都道府県の区域に係る新型インフルエンザ等対策の実施に関する計画を始めとする各計画の整合性等を担保しつつ、実効性のある感染症対策を講じられるようにすること。
五内閣危機管理監については、内閣全体の危機管理という所掌事務の特殊性及び重要性に鑑み、感染症危機管理においても、その役割を十全に果たせるよう、運用上の役割を明確にすること。
六内閣における危機管理に係る人材の育成に努めるとともに、危機管理人材育成に係る研修プログラムを充実させ、関係職員の資質向上を図ること。
七新型インフルエンザ等対策本部と各府省庁又は都道府県との間の調整が難航した場合において、内閣感染症危機管理統括庁は、新型インフルエンザ等対策本部長の指示権の行使について慎重な検討に努め、あらかじめ各府省庁又は都道府県の意見を十分に聴き取り、当該意見を尊重しつつ総合調整に努めること。
八感染を防止するための協力要請等に関し、都道府県知事が事業者等に命令する際に勘案すべき事項を定める政令については、当該都道府県知事による機動的かつ臨機応変な意思決定を阻害することのない内容とすること。
九新型インフルエンザ等対策の実施に関する計画(以下「政府行動計画」という。)の策定に当たっては、感染症対応に有用な情報を、平時から効率的・統合的に収集・管理するための情報基盤の整備と普及策について検討し、政府行動計画の中に盛り込むこと。
十起債の特例については、その対象を定める総務省令の内容を、未知の感染症の発生にも十分に対応できるよう、感染症対策に係る最新の専門的知見をいかすため、不断の見直しを行うこと。また、地方公共団体の財政措置をめぐる改正については、地方公共団体の意見を聴取し、国の財政措置の責任を単に地方公共団体に転嫁するものとならないよう、慎重に対応すること。感染症対応の初動期において、より機動的かつ効果的に感染拡大を防ぐため、あらかじめ都道府県と協議の上、国の都道府県に対する財政支援の在り方を検討し、政府行動計画の中に盛り込むこと。
十一内閣官房及び内閣府の業務の肥大化を防止するため、事務及び組織について不断の見直しを行うこと。また、法律に基づく内閣官房及び内閣府への業務の追加は、平成二十七年一月二十七日の閣議決定「内閣官房及び内閣府の業務見直しについて」等を踏まえ、内閣の司令塔機能など本来の役割を十分発揮するために必要不可欠なものに限るとともに、原則として、あらかじめ当該業務を行う期限を設けること。
十二感染症危機において、国民に対し感染症や政府の対応に関する情報を正確かつ効果的に提供する観点から、その発信及び説明は、政策決定等に責任のある者がその役割を担い、十分な頻度でかつ継続的に行うこと。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=121101006)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。