銃砲刀剣類所持等取締法の一部を改正する法律案
参議院 内閣委員会
令和6年法律第48号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院内閣委員会
- R6.4.17趣旨説明内閣委員会 11173
- R6.4.19質疑・採決・附帯決議内閣委員会 12218
- R6.4.25委員長報告・採決本会議 2443
参議院内閣委員会
- R6.6.4趣旨説明内閣委員会 18224
- R6.6.6質疑・採決・附帯決議内閣委員会 19179
- R6.6.7委員長報告・採決本会議 2555
提案理由
松村祥史 国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策) 令和6年4月17日ただいま議題となりました銃砲刀剣類所持等取締法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明いたします。
この法律案は、最近における銃砲をめぐる情勢に鑑み、電磁石銃を銃砲に追加するほか、ライフル銃の範囲を拡大するとともに、銃砲等の発射及び所持に関する罰則を強化すること等をその内容としております。
以下、項目ごとにその概要を御説明いたします。
第一は、銃砲等の発射及び所持に関する罰則の強化であります。
その一は、一定の場合を除き、不特定若しくは多数の者の用に供される場所若しくは乗り物に向かって、又はこれらの場所若しくは乗り物において拳銃等以外の銃砲等を発射することを禁止し、所要の罰則を設けることとするものであります。
その二は、人の生命、身体又は財産を害する目的で拳銃等以外の銃砲等を所持した罪の罰則を強化することとするものであります。
その三は、拳銃等を所持した罪又は人の生命、身体若しくは財産を害する目的で拳銃等以外の銃砲等を所持した罪に当たる行為を、公然、あおり、又は唆したことに対する罰則を設けることとするものであります。
第二は、電磁石銃の所持の禁止に関する規定の整備であります。
これは、電磁石の磁力により金属性弾丸を発射する機能を有する銃のうち、金属性弾丸の運動エネルギーの値が、人の生命に危険を及ぼし得る値以上となるものを銃砲に含めることとし、所持許可を受けた者が所持する場合等を除き、所持することを禁止することとするものであります。
第三は、ライフル銃の範囲の拡大であります。
これは、銃腔に腔旋を有する猟銃で腔旋を有する部分が銃腔の長さの五分の一以上であるものについて、ライフル銃としての所持許可の基準の特例を適用することとするものであります。
第四は、その他の規定の整備であります。
その一は、猟銃等保管業者に保管を委託することができる銃砲に空気拳銃を追加することとするものであります。
その二は、都道府県公安委員会は、猟銃等の所持許可を受けた者が引き続き二年以上当該猟銃等を当該所持許可に係る用途の全部又は一部に供していないと認めるときは、その所持許可を取り消し又は当該一部の用途が当該所持許可に係る用途に含まれないものに変更することができることとするものであります。
その三は、都道府県公安委員会は、銃砲等の所持許可等に関する事務の処理に関し必要があると認めるときは、公務所等に照会して必要な事項の報告を求めることができることとするものであります。
なお、この法律の施行日は、電磁石銃の所持の禁止に関する規定の整備、ライフル銃の範囲の拡大及びその他の規定の整備については公布の日から起算して九月を超えない範囲内において政令で定める日、銃砲等の発射及び所持に関する罰則の強化については公布の日から起算して一月を経過した日としております。
以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であります。
何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同賜らんことをお願いをいたします。
第213回国会衆議院内閣委員会議録第11号21頁(令和6年4月17日)〔松村祥史国家公安委員会委員長発言・発言番号171〕 会議録 国会会議録検索システム
立法資料のある条文
この法律案の審議で取り上げられた条(政府答弁の件数順)附帯決議
政府は、本法の施行に当たっては、次の事項に留意し、その運用等について遺漏なきを期すべきである。
一ハーフライフル銃の所持許可に係る規制の強化については、有害鳥獣の駆除等に支障が生じることがないよう、許可要件に関し地域の実情に応じた柔軟な運用を検討するとともに、各都道府県警察に対し適切に指導・助言を行うこと。
二猟銃等の所持許可を受けた者に対する教育・啓発の機会を充実させるとともに、報告徴収、検査及び公務所等への照会等の的確な実施により不適格な者を把握し、所持許可の取消し等の適切な対応を行うなど、猟銃等が悪用されることがないよう必要な措置を講ずること。
三銃砲等の所持のあおり又は唆しについては、インターネット上に関連する情報が多数存在している現状を踏まえ、サイバーパトロールを強化するとともに、AI等の先端技術を活用し、悪質性の高い行為を重点的に取り締まること。なお、不必要な検閲強化につながらないよう運用には十分配慮すること。
四銃砲・弾薬の管理について、委託保管の実態を調査し、第三者による管理の在り方を政府として検討すること。
五鳥獣被害が増えている中、猟友会等の鳥獣駆除の担い手の高齢化が深刻であり、今後増え続ける鳥獣被害に対応できるように、担い手確保の対策を講ずること。
六インターネット上には、銃砲等の製造方法や譲渡に関する情報が氾濫しており、さらに、海外からそのような情報発信が行われている例も多々存在する。このようなインターネット上の海外からの有害な情報発信に対し、情報発見・対処する体制を確保すること。
七既に販売、輸入及び製造された電磁石銃の流通・所持の状況について、把握に努めることとともに、本改正により電磁石銃が規制対象となるため、本規制の内容について、国民に対し広く周知を徹底すること。
八事業被害防止のため獣類の捕獲を必要とする者に対するハーフライフル銃の所持許可に係る特例措置については、期限を設けず、鳥獣の保護及び管理、事業被害への対応等について長期的かつ継続的に取り組む必要性に鑑み、有識者及び関係者の意見を聴きつつ、定期的な見直しを行うこと。
政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずるべきである。
一銃砲等の所持のあおり又は唆しについては、インターネット上に関連する情報が多数存在している現状を踏まえ、サイバーパトロールを強化するとともに、AI等の先端技術を活用し、悪質性の高い行為を重点的に取り締まること。その際、不必要な検閲強化につながらないよう運用には十分配慮すること。また、海外からの有害な情報発信にも対応できるよう、必要な体制を整備するとともに、外国の捜査機関を始めとした関係機関との緊密な連携を図ること。
二既に販売、譲渡又は製造された電磁石銃の国内における流通・所持の状況について把握に努めるとともに、本改正により電磁石銃が新たに規制対象となることに鑑み、規制の内容について、広く国民に対し周知徹底を図ること。
三ハーフライフル銃の所持許可に係る規制の強化については、有害鳥獣の駆除等に支障が生じることがないよう、許可要件に関し地域の実情に応じた柔軟な運用を検討するとともに、各都道府県警察に対し適切に指導・助言を行うこと。
四クマ類などの野生鳥獣による事業被害への対応等に長期的かつ継続的に取り組む必要性に鑑み、事業被害防止のため獣類の捕獲を必要とする者に対するハーフライフル銃の所持許可に係る特例措置については期限を設けないこと。また、当該所持許可を迅速かつ円滑に受けられる運用となるよう、有識者及び関係者の意見を聴きつつ、必要に応じて見直しを検討すること。
五銃砲・弾薬の管理について、保管委託の実態を調査し、第三者による管理の在り方を検討すること。
六猟銃等の所持許可を受けた者に対する教育・啓発の機会を充実させるとともに、報告徴収、検査、公務所等への照会等の的確な実施により不適格な者を把握し、所持許可の取消し等の適切な対応を行うなど、猟銃等が悪用されることがないよう必要な措置を講ずること。
七農林水産業に加え、人の生活圏での野生鳥獣による被害が増えている中、猟友会等における有害鳥獣駆除の担い手の高齢化が深刻であることに鑑み、広域的な管理や大量出没にも対応できるよう、有害鳥獣駆除の担い手の育成・確保を図ること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=121301030)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。